Nexus 5Xを取り扱う2つのキャリアとGoogleストア版の大体の価格が発表されています。
Google直販モデルでは16GBモデルで59,300円、32GBで64,300円となる一方で、docomo版は9万円超え、Y!mobile版は7万円超えとGoogleストアよりも高額化しています。しかもNexusシリーズにも関わらず、キャリア版はSIMロックがかかっており、契約から180日後にならないとSIMロック解除が出来ない仕様になっています(docomoの場合例外あり)。
それぞれのキャリア版は割引込で考えれば安くなるように調整されているのでしょうが、一括価格が通常のGoogle直販に比べて高額すぎる点や、SIMフリー状態で販売していないという点には現在進行形で批判がされています。
さてそんな中でY!mobileがドコモよりも一足お先に詳細な販売価格、そして月額割引の金額を発表しています。これを見る限り、意外と批判されているほど悪くはなく、契約込み&分割価格等考えてもある程度安くなっていると個人的には感じられます。
今回はこのY!mobile版のNexus 5Xの契約に適した安く使うための契約方法についてを紹介してみようと思います。
価格と月額割引の適用範囲次第で機種変更とMNPに安く買えるチャンスが
Y!mobileでは他社の月々サポートや毎月割にあたる割引サービスとして月額割引を用意しています。この割引のおかげで、今回一部の契約においてNexus 5Xは割と悪くない安い部類の料金になります。
ただこの月額割引は他社のように全ての契約に適用されるわけではありません。Nexus 5Xの契約では月額割引が適用されるのはMNPと一部機種からの機種変更のみで、新規やメジャー端末からの機種変更では一切割引がありません。
そのため今回安いと感じることの出来る契約は、その月額割引が適用できる一部契約のみになり、それ以外の契約はY!mobileのプランによほど魅力を感じていない限りは割高になってしまい、一切安いと感じられない契約になります。
一部の契約とは以下の内容です。
- MNP
- STREAM SおよびX、旧EMOBILEプラン(LTEプラン等)
- PHS、AQUOS Phone ef、AQUOS Phone es、DIGNO DUAL 2、DIGNO DUAL
逆にMNPやSTREAM XやS、それにPHS契約などからの機種変更ならば、比較的強めの割引が適用されるためにこの割引込みで安く感じられる契約が可能になっています。
月額割引の適用金額はどの契約も発売当初は同じ金額で統一されていますので、以下に価格と月額割引についてをまとめました。
Nexus 5X | 16GB | 32GB |
---|---|---|
価格 | 75,168円 | 80,352円 |
スマホプランS月額割引 | ▲1,080円 | ▲1,080円 |
スマホプランM月額割引 | ▲1,620円 | ▲1,620円 |
スマホプランL月額割引 | ▲2,700円 | ▲2,700円 |
維持費はスマホプランMが最も良い
維持費も共通して出せるので確認しておきましょう。
Nexus 5X 16GB | スマホプランS | スマホプランM | スマホプランL |
---|---|---|---|
基本料金 | 3218 | 4298 | 6458 |
月額割引 | ▲1080 | ▲1620 | ▲2700 |
(一括時)合計 | 2138円 | 2678円 | 3758円 |
Nexus 5X 16GB 24回払い | 3132円×24 | ||
(分割時)合計 | 5270円 | 5810円 | 6890円 |
※MNPの場合各契約に1万円のキャッシュバック。32GBモデルは公式ストア参照の元→Y!mobileオンラインストア
この中ではスマホプランMが最も料金とデータ通信量のバランスが良いでしょう。一応表記では3GBとしていますが、今ならキャンペーンによってMNPも機種変更もどちらもデータ通信量の増量が適用されます(ただしSTREAM Sの契約は除く)。
●ドコモ、auからのりかえで高速データ通信容量が2年間2倍になります!●対象のスマートフォンをMNPでご契約頂くと、10,000円相当の郵便小為替を送付いたします。
Y!mobile オンラインストア -データ容量2倍キャンペーン対象機種一覧
LTE電話プラン、スマートプラン、スマートプランライト、ケータイプラン、ケータイ定額プランからの機種変更で、スマホプラン S/M/Lを契約したお客さまにデータ通信容量2倍プレゼント! ※STREAM Sからの機種変更はキャンペーン対象外となります。
Y!mobile オンラインストア – アップグレードキャンペーン対象機種一覧
実質的に6GBまでのデータ通信量を利用出来、分割でも6,000円を超えないということでキャリアの分割8,000円級の料金や格安スマホの分割3,000円級の料金の中間あたりでうまくポジショニングしています。割引と回線契約込みで最新スマホを契約するということを考えれば、分割でこの料金は評価できるかと思います。
残念なのはちょうど2014年9月に無料機種変更できていたSTREAM S 302HWからの機種変更で、月額割引は適用されるもののデータ容量増量キャンペーンが適用されないこと、そしてNexus 5(2013)から2年の更新月を向かえるユーザーが多数いるのにそこに対してキャンペーンの類がないことです。今後出てくるかもしれませんが・・・。
Y!mobile回線を契約するメリット・デメリット
ただし単純なコストパフォーマンスを考えればNexus 5XはSIMフリー版を購入して適当な格安SIMで運用したほうが安いと言えば安いです。Y!mobile版は分割込みでも料金は安めと言っても、100円SIMの存在するMVNO運用に比べるとコスト面では悪いです。
ではあえてそれでもY!mobile版を契約込みで契約するメリットというのを以下に羅列してみました。これらに魅力を感じるようならば、Y!mobile版のNexus 5Xを契約してみても良いかもしれません。
- MVNOと違い安定した速度の通信回線
- 月額割引付きの契約なら大体が通信量倍増
- 各回10分間、300回までなら通話料がかからない通話定額制プラン
- 実店舗サポート
Y!mobileの最大の魅力は、基本料が安い割にかなりヘビーな使い方にも耐えうる通話定額のプランを提供してくれている点でしょう。ネット中心の方にはあまり魅力はありませんが、通話を頻繁に行う場合に格安SIMの通話体系では逆に値上げになってしまうという方には、MVNO的な料金で通話定額のY!mobileの契約は確実にメリットになることでしょう。
そしてMVNO格安SIMの不安定な回線品質に比べれば、Y!mobileの場合ほぼSoftbankと同じ安定した通信回線を得られますから、速度における心配はいりません。
また実店舗によるサポートもされており、MVNOとは違い困ったときにもある程度助けてくれます。
通話定額と実店舗サポートは基本料金ベースで見ると同一のサービスをしているMVNOは見当たらないため、これらのサービスが必要な方にとってはコストパフォーマンスで劣るように見えてもY!mobileを契約する価値はあるかと思います。
一方でY!mobileのデメリットも確認しておきましょう。Softbankグループということで良いところばかり見ては痛い目に合います。
- 2年縛りあり
- 速度は良いものの動画は対象外
- 実店舗サポートはdocomoやauに比べると質が悪い
格安SIMに比べて通信速度は確実に良いものの、動画サイトに関しては明らかに速度を絞っており、数値と同じ速度は出ません。なので速度が必要な場面が動画サイトを見る時、という多くの方が当てはまりそうな状況で快適さがなくなります。
そして実店舗によるサポートが受けられる点はメリットではあるものの、故障時の代替機が置いてなかったり誤案内を普通に行ったりと質は決して良くありません。
この辺りのSoftbankクオリティな質の低さ・デメリットもあることを契約前に考慮するようにしましょう。
あとは2年縛りなので格安SIMに比べると気軽に別のMVNOやキャリア回線への復帰が出来ないところもマイナスでしょうか。
というわけで、新規や通常の契約からの機種変更では割引もなくSIMフリー版に比べても高額な端末代が必要になり、お買い得さは一切ありませんが、MNP契約やPHS・旧EMOBILE契約からの機種変更ならばサポートや回線の安定性含めて安めの料金で契約が可能なのがY!mobile版のNexus 5Xです。
Nexus 5Xを契約込みで考えた場合、月額割引のつくY!mobileのプランであれば批判されているほど悪くはないので、docomoの料金プラン次第ではありますが検討の価値は十分にあります。特にPHS回線をそのままY!mobileで使い続けたい方なんかはMNP並みの優遇をされた状態で契約できるので機種変更を検討してみてもいいでしょう。
余談ですが全く同じ条件で実はNexus 6も月額割引によって端末代込みで6,000円以下での運用が可能となっているので、より大画面がほしい方はこちらもチェックしておいてください。微妙に料金はNexus 6のほうが安くなっています。