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NTTコムストア専売の「ZTE Blade Vec 4G」は、ミドルレンジ格安スマホを全て葬り去る価格破壊を招いたかもしれません

格安スマホと呼ばれるスマートフォンは、今まで「安かろう悪かろう」という安いんだけれども低品質・低スペックなスマートフォン本体が、その存在のネックとされていました。
特にイオンのスマートフォンの「次」を狙った各事業者の格安スマホは、料金の安さにこだわりスマホ端末は2年前に遡ったのかという低スペックスマホを用意していました。

こうした流れは、格安スマホとして長期的に認知されることを考えた場合、悪影響しか与えないとおもっていました。
せっかくの格安スマホという新しい流れが、低品質なスマホのせいで「安かろう悪かろう」な商品としてネガティブな印象を与えかねず、何よりも一部ではそういった認識になってきています。

販売側もそれに気づいたのか最近になってSnapdragon400を搭載した、マシなミドルレンジスマホを出して、一定の品質を出そうとまた新しい格安スマホの流れを作ろうとしています。
このマシなミドルレンジという新たな流れの中で、一つシーンを変えそうなスマートフォンが出てきました。

それがZTEの「ZTE Blade Vec 4G」というスマートフォンです。
このスマートフォンは安くて質の低かった格安スマホの流れを変えるミドルレンジスマホになるかもしれません。NTTコムストアが始めた「ZTE Blade Vec 4G」を使った格安スマホのセット販売は、これまでのミドル~ローエンドモデルの格安スマホをあらゆる面(特に価格と性能)で上回っています。

LTE対応のミドルレンジスマホ

ZTEはあまり馴染みのない企業の名前かもしれません。
ここは中国の会社で、これまではSoftBank向けのWi-Fiルーターやスマートフォン、みまもりケータイなどを販売している、実は日本の携帯市場では今まで馴染みのあったメーカーです。

今回SIMフリー端末として、NTTコムストアにおいて格安スマホとして提供されるのは、「ZTE Blade Vec 4G」というスマートフォンです。
こちらは上のほうでも書きましたが、格安スマホとして登場するスマホ端末としては、価格と性能共にコストパフォーマンスが優秀で、「安かろう悪かろう」だった格安スマホのセット端末というイメージを払拭させる可能性を秘めています。

スペックは以下のようになっています。CPUはクアルコムのクアッドコアという部分しかわかりません。1.2GHzのクアッドコアというとミドルレンジスマホに使われている代表的なCPUである、Snapdragon 400の可能性が高いでしょう。

ZTE Blade Vec 4G
Android OS Android 4.4
CPU クアッドコア 1.2GHz
RAM/ROM 1GB/16GB
ディスプレイ 5インチ(1280×720)HD
バッテリー 2300mAh
メインカメラ 800万画素
一括購入
販売参考価格
1万9800円

 

S400を採用している可能性が高くRAMも1GBということで、決して高性能ではありませんが高負荷なゲームなどをしなければサクサクとアプリを動かせるスペックであると言えます。

そして、何よりもこの「ZTE Blade Vec 4G」を今回ここで紹介している理由の一つとして、こうしたミドルスペックを持っていながら、解像度がHDと高解像度の部類に入る液晶ディスプレイを持っているという特徴が挙げられます。
似たようなS400/RAM:1GBのスペックが高いとされる格安スマホ(G2 mini、Ascend G6)は、どれもqHDというHDよりも1段下の解像度でした。
この「ZTE Blade Vec 4G」はそれよりもより文字や画像がより鮮明にくっきりと見えるようになります。液晶ディスプレイのサイズも5インチと大画面ですから、文章や情報を読み取るにも最適な大きさと充分な画質であると言えるでしょう。

これで1万9800円の安さ

これだけのスペック、格安スマホのセット端末としてはG2 mini/Ascend G6よりも高いスペック(S400ならば)をもつ「ZTE Blade Vec 4G」ですが、その価格は3万円前後の両端末よりもはるかに安い1万9800円という価格がつけられています。(NTTコムストア限定価格)
こうしたミドルレンジ帯のスペックでありながら、最初のほうで批判したロースペック帯の格安スマホの端末代と同じレベルを実現している稀有なSIMフリースマートフォンとなっているのです。

スペックと価格の比較をミドルレンジの格安スマホに採用されている端末と比較してみましょう。

ZTE Blade Vec 4G Ascend G6 G2 mini
Android OS Android 4.4 Android 4.3 Android 4.4
CPU (Snapdragon 400) Snapdragon 400 Snapdragon 400
RAM/ROM 1GB/16GB 1GB/8GB 1GB/8GB
ディスプレイ 5インチ
1280×720
4.5インチ
960×540
4.7インチ
960×540
バッテリー 2300mAh 2000mAh 2370mAh
一括購入
販売参考価格
1万9800円 3万2184円 3万3600円

 

同程度のスペック、場合によっては上のスペックにも関わらず、この価格は非常に安い値と言えるはずです。

※現在は契約込みにはなりますが、実質1万4160円で購入できるようになっているSo-netの格安スマホが登場しています。こちらも同じ「Blade Vec 4G」を使っているいながら安くなっているので、おすすめできるセット内容です。

[browser-shot width=”200″ url=”https://smaho-dictionary.net/2014/09/sonet-blade-vec-4g/”]
Blade Vec 4Gが更に安く!実質1万4160円と格安スマホ界トップクラスの安さでSo-netがセット販売


LTE Band1,19に対応、GL07Sは御役御免?

この価格でありながら、「ZTE Blade Vec 4G」の凄い所をさらに上げるならば、それはLTEに対応しているところです。2万円以下の格安スマホのセット端末では、LTEに対応せず3Gのみの対応というスマホが多くあります。
価格が安くなる故に、こうした所を妥協してLTEに対応していないスマホというのがこれまでの格安スマホでしたが、この「ZTE Blade Vec 4G」ではそうした妥協はせずに、2万円以下でLTE対応スマホの販売というその他の格安スマホを淘汰しかねないスペックで望んできました。

数十MBのLTE高速通信を利用できるのは、通信時のストレスを低くしてくれるはずです。S400とRAM1GBである程度サクサク動くであろうスペックに加えて、快適な通信環境も用意しているのが「ZTE Blade Vec 4G」です。
対応LTE Bandは1,9,19で、docomoとの対応Bandは1,19となっており、広範囲にLTEの電波を掴むことが出来るでしょう。ただ同じモデルとおもわれるfreetel XMの場合はBand1,3,19に対応しており、場合によってはこのZTE Blade Vec 4GもBand3にも対応し、docomoのLTE網に3つの周波数が対応しているかもしれません。(Band3がBand9を内包するようです→wikipedia

このLTE対応によって、このサイトで何度かMVNOの格安SIM向けの白ロムスマホとして紹介してきた、イー・モバイルのGL07Sはそのお買い得な白ロムの役割を終えたかもしれません。
「ZTE Blade Vec 4G」とGL07Sは端末サイズ以外のスペックはほぼ同じです。違いはGL07Sのほうが対応周波数が少ないということです。GL07Sが対応しているdocomoのLTE Bandは東名阪エリアで展開されてはいますが、ほとんど全国では展開していません。そうするとほぼ3Gでの通信がGL07Sでは中心となります。
一方似たようなスペックの「ZTE Blade Vec 4G」はdocomoのLTE Bandに2種類対応しており、どちらも全国的に広く展開しています。
白ロム価格と「ZTE Blade Vec 4G」の販売価格の間には差が多少有りますが、スペック上の比較と通信環境の比較をすると、「ZTE Blade Vec 4G」のほうがGL07Sよりも快適になる可能性が高いと言えるでしょう。

あとは端末の実際の動作

ここまでかなり褒めてきていますが、これらはまだスペック上での比較による評価にすぎません。実際に触ってみてどこまで使い物になるのかは、今後購入者の口コミやレビューなんかを参考にしなければならないでしょう。
実際にどれだけ不具合なく使えるかどうかで、今後の評価が変わってくるとおもいますし、使えるようでしたら格安スマホの流れも変わってくるかもしれません。

ただ、このZTEの「ZTE Blade Vec 4G」が1万9800円となっているのは、OCNモバイルONEを利用することを前提としたNTTコムストアの販売価格であるということが注意点です。
ZTE自体は「ZTE Blade Vec 4G」を2万9800円が希望小売価格としています。そのため、NTTコムストア経由での購入の場合は、OCNモバイルONEでの利用を条件とした安売り、という形になっている可能性があります。(実際に同じ端末をセットにしているとおもわれる「freetel XM」は販売価格を税込み3万2184円にしています。そのため、この1万9800円という安さで買えるのは今のところNTTコムストアのみとなっています。



OCNモバイルONE自体は、非常にいい格安SIMですし、解約金もないので他のSIMを使いたい場合は解約しても問題はありません。今後別の事業者から「ZTE Blade Vec 4G」が格安スマホのセットとして登場するときは、もっと高くなるかもしれません。同じ端末とおもわれるXMを出す予定のfreetelは今後どうするのでしょうか。。。

とにかく、操作性のデキ次第では、ミドルレンジ格安スマホの主流となりうるスペックと価格を提供してきていますので、「ZTE Blade Vec 4G」の今後の日本展開は注目しておく必要があるとおもいます。

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