2017年春モデルとして3キャリアから発売されるXperia XZsについての実機レビューを行いたいと思います。
Xperia XZsは春モデルの中で3キャリア共通のSonyのフラグシップモデルとして登場しています。
日本向け機能が充実し、ケースなどアクセサリーの種類もiPhone並みに豊富、また2年後でも高額な下取り価格・買取価格を見せるリセールバリューを付けるという事で、Androidスマホの中でも人気の機種・買いやすい機種かと思います。
ちょうど2年前に同じくXperiaシリーズのZ4が発売されたということもあり、取り替え・機種変更の候補として考えている方も多いと思うので、このXperia XZsのレビューが参考になればと思います。
Xperia XZsのスペック、比較対象Xperia Z4
Xperia XZs | Xperia Z4 | |
OS | Android 7.1 | Android 5.0⇒7.0 |
CPU | Snapdragon 820 | Snapdragon 810 |
RAM | 4GB | 3GB |
ディスプレイ | 5.2インチ フルHD(1920×1080) | 5.2インチ フルHD(1920×1080) |
ROM | 32GB/外部メモリ256GB | 32GB/外部メモリ128GB |
サイズ | 72×146×8.1mm | 72×146×6.9mm |
重量 | 161g | 144g |
カメラ | メインカメラ:1920万画素 サブカメラ:1320万画素 |
メインカメラ:2070万画素 サブカメラ:510万画素 |
その他機能 | 電子手振れ補正 ワンセグ・フルセグ IPX5/IPX8防水 ハイレゾ/LDAC |
電子手振れ補正 ワンセグ・フルセグ IPX5/IPX8防水 ハイレゾ/LDAC |
動きには当然不満無し、3Dゲームキビキビ動く
最近のハイエンドモデルスマホ全般に言えることですが、特に文句や不満を感じない動作・操作性になっており、体感レベルでは十分すぎる動きの良さを見せています。CPUパワー、4GBのメモリも相まってか3Dゲームや高画質動画も変な挙動なしにプレイ・再生することが出来ています。
ベンチマークとしてよく扱われるデレステなんかも3D標準でヌルヌル動きます。
重たいアプリから重たいアプリへと移動する時には多少引っ掛かりを感じる時もありますが、それ以外で不便に思うような動きの悪さもなく快適です。
ゲームや動画がキビキビ動いてくれるのでその辺りをしっかりと遊びたい方、また2年以上しっかり使い続けられて古臭いスマホにならない機種が欲しい方にも適しています。これだけの動作ならば2年後はもちろん3年後とかでも使い続けても心配いらないレベルでしょう。
タッチパネルも精度には問題なく、反応を確かめるアプリでもしっかりとした記録が残せています。
デザイン
デザインはお馴染みの角ばった形。
今モデルではUSB 3.0に対応。キャップレス防水は従来通りです。
カメラのシャッターボタンが物理キーになっているのは地味に便利です。手振れを起こさないしっかりとしたグリップで写真を撮ることが出来ます。
カメラは今モデルからiPhoneのような出っ張り仕様に。そこまで気になるほどではないものの、ここは今までのXperiaと違う所です。平らなところに置く際には少しカタカタするかもしれません。それでも全然iPhoneよりもマシですが。
発熱は標準的。ゲームさえやらなければ動画でも大した熱を持たず
発熱はゲームや動画を見た時に一応は出てきます。しかしそうした高負荷なアプリやメディアを使わない限りは特に問題なく、時間をかけないと熱を持たないので発熱のしやすさというものもありません。この辺り発熱しやすいZ4を中心として2年前にS810搭載の機種を使い続けているユーザーは、割賦も終わるタイミングでしょうしこのXperia XZsへの取り替えを検討してみて欲しいです。
端末の上半分ほどが発熱がしやすい箇所になっていますので、普通に使っている分には熱というものは出てきたとしても大して感じないでしょう。
ゲームや長時間の音楽再生、動画再生をしていない時にはこの問題はあまり気にしなくても良いという出来になっています。
追記:夏場の屋外での発熱は厳しいレベル。S835機種に比べてアッチッチ
発熱の問題に関して追記したいと思います。購入直後のあまり外気温が高くない環境で使っていた時は発熱についてあまり気にしなかったのですが、夏場に使ってみて屋外での使用には触るのを躊躇うぐらいに瞬時に熱くなってしまい、発熱問題については厳しい評価をせざるを得ません。
Xperia XZ PremiumやGalaxy S8+などのSnapdragon 835を使った機種は暑い日の屋外でもなんとか発熱は許容範囲でしたが、それと比べると熱の高さや短時間で高温になってしまう点などはレビュー内容を改めないといけない使いにくさです。
屋内でもしっかりクーラーが効いてないと数分でほんのりと温かくなってしまうので、夏場の利用にはあまり適してない発熱具合になっています。
バッテリー持ちは大きく改善。Z4ユーザーは買い替え検討を推奨
発熱と同時に2年前のZ4で問題になっていたのはそれに起因するバッテリー持ちの悪さでした。
このXperia XZsでは課題だったバッテリー持ちというものがかなり解消されているのを感じます。
発熱がしにくくなったということでデフォルトですら電池は消費しにくくなって使いやすくなっていますが、STAMINAモードを中ぐらいまで利かすと更に電池持ちが良くなります。
といっても実際にフルで1日使ってみても、朝から夜までの運用で20%ぐらいはしっかり残ってくれるので、よほど動画とか音楽とかを聴き続けない限りはそもそもSTAMINAモードのお世話になることすらないかもしれません。
画面サイズと本体サイズのバランスは良くないものの、表示変更で情報量は多くなる
性能全般については価格が価格なのでほぼ満足いくものになっています。細部でひっかかたりするようなこともないので、長く使おうと思った時に今春夏モデルでの選んでよい機種の一つといえるでしょう。
ただ不満な点もあります。
その一つが画面サイズと本体サイズのバランスが悪い点です。
同じく春夏モデルとして販売されるGalaxy S8やLG G6、Xiaomi Mi MIXといった狭ベゼル機種が増えてきている中で、このXperia XZsは従来通りに上下のベゼル幅がかなり広くなっており、端末サイズの割に画面サイズが小さく無駄なスペースが多くなってしまっています。
ベゼルが狭くて端末サイズと画面サイズの大きさが近いスマホが増えている潮流の中で、Xperia XZsのベゼルの広さは”遅れている”と感じさせられます。
単に流行に乗れていないだけでなく、実用の面でもこの画面サイズの小ささというのは気になってくるために、勿体なさというものを強く感じます。
ただ一応この本体サイズに比べて小さめの画面サイズ比であっても、今モデルはAndroid 7.0を採用しているために表示領域の調整が出来るようになっているため、こちらを変更することで従来のXperiaよりも画面サイズの割に表示できる情報量が増えることになっています。
この点はこれまでのXperiaとは異なり、ベゼル幅が広くても許容できる一要因となっています。
設定の「表示サイズ」というところから3段階のDPI/Denstyを指定できるので、こちらの一番細かい設定にすることでコンテンツ幅が縮小されるので画面上に表示される情報量が増えることになります。
ベゼル幅の広さに不満を持っている方でもこの機能があるので、多少は従来のXperiaよりも使い勝手というものは向上しています。
背面が滑りやすく、形と相まって持ち方には注意が必要
もう一つある不満点としては背面がツルツルなのと形が決して持ちやすい形ではないという事もあり、落としやすいデザインになっているという点です。このXperia XZsは持っていて落としそうになったのを短い期間の利用頻度の中で何度か経験しました。
そもそものデザインの時点で決して手に馴染む形ではない4辺が角ばったデザインであるため、持ちにくさというのは丸みのあるデザインのスマホと比べると感じやすいのですが、今モデルは背面が結構ツルツルでサラサラとしたものになっているため、少し持ち方を調整しようとした際に持ちにくさと滑りやすさが相まってヒヤッとなる場面をわずかな使用期間中に感じました。
利用する際には多少サイズ感がアップしてもカバーやケースなどを利用してグリップ感を高めておくのが良いかと思います。
慣れない使い始めの時に落として壊してしまうのもキツいかと思うので、そうした方法で自衛しておきましょう。
カメラ
カメラについてもそこまで見識はないもののレビューしていきます。
まずは機能の紹介から。
Xperia XZsではカメラのMotion Eyeカメラシステムといってイメージセンサーにメモリを搭載。これによりXperia XZ比でも描写スピードがアップしており、体感でも写真を撮った直後の重さや一時的なフリーズ的動作というものが感じられなくなり、次の写真が瞬時に撮れる物になっています。
また動画撮影機能の一つにスーパースローモーション撮影に対応。動画撮影時にこれまでと違った特徴的なシーンを撮影することができます。こちらのスーパースローモーション及び動画の画質などについては公式YouTubeのコンテンツから確認することができます。
他にも先読み撮影機能というものが用意されており、動きのある被写体にはカメラ側で1枚の撮影写真の前に3枚の事前に記録していた写真が用意されます。その中からベストショットを選べるという機能になっています。
機能面では便利な機能が揃っています。ペットを飼っている方やスポーツ好き・子供のスポーツなんかの撮影シーンには先読み撮影はもちろんスーパースローモーションといった機能は有効に使えることは間違いないでしょう。
またメインカメラは画素数がXZよりも下がっていますが、その分フロントカメラが高画素へと変更になりセルフィー・自撮りといったものがより高画質に記録することが出来ます。
次は実際に写真を撮影してみて気になった点をレビューしてみます。
オートモードでiPhone 7 PlusとXperia XZsで風景写真を撮ってみました。
左がiPhoneで右がXperia XZsです。
Xperia XZsのほうが画角が広いためより広範囲に撮影することが出来ていますが、発色ではかなり青みがかっているのを感じます。
サーバーの関係上元データよりも圧縮しているとはいえ、発色自体はほぼ元データと一緒ですがそれにしてもiPhoneよりも青い印象を受けます。
実際に目で見た風景としてはiPhoneのほうが近く、Xperia XZsのオート撮影はホワイトバランス・色温度といったものを調整しないと厳しめに感じます。
マニュアルである程度ホワイトバランスを調整した状態で撮るか、あるいはエフェクトの付けられるカメラアプリを利用するなどしたほうがXperia XZsの撮影では映える写真が撮れるのではないでしょうか。一応プレミアムオート撮影時に「明るさ」と「色合い(暖色・黄色寄りにするか寒色・青色よりにするか)」をワンタッチで簡単に調節出来るので、色合いが気に入らない場合でもその場で調整して撮影をすることができます。
個人的には暖色系の写真のほうが好きなので、このXperia XZsの撮って出しで出てくる発色下限はあまり好きではありません。
あえて1年前後で買い替える必要はないものの、2年以上使っている機種からの交換であればバランスが良い機種
主な改善点はスペック面でまた一段性能が高くなった点、それからカメラの多機能性・充実さといったところです。
動作の快適さや3Dゲームでも余裕のヌルヌル具合などは流石にハイエンドモデルといった使い勝手の良さを見せます。
といっても通常の利用での体感の向上というのは、1年ほど前の機種からではそこまで大きく変わらないでしょう。買い替えするとしたら、2年前の発熱が気になる機種が多かったころに購入をした方にはバランスの良い機種としておすすめすることができます。
バッテリー持ちや発熱の改善のされ方はしっかりとしているので、これから2年近く使うことを考えた時にはより快適に使えることが出来るでしょう。
従来のXperiaユーザーはもちろんですが、AQUOSやarrowsからの乗り換えなんかにも適しています。かなり安定感の高いバランスの良いスマホですので、新しいスマホとして考えていた方は乗り換えても不満点少なく利用することことができるでしょう。
Xperia XZs価格・オトクな契約の方法
さて、Xperia XZsについては無難に使えるハイエンドスマホとして安心しておすすめ出来るわけですが、レビュー以外にも気になるポイントとしてあるのが価格・安売りに関する情報となるでしょう。
3キャリアのXperia XZsの価格は約8.5万円ほどになっています。そこに月々サポートや毎月割といったものが適用され、2年間利用した際の実質価格は3万円~4万円ほどという価格になっています。
機種変更 | docomo | au | SoftBank |
---|---|---|---|
Xperia XZs価格 | 85,536円 (3,564円×24回) |
84,240円 (3,510円×24回) |
87,840円 (3,660円×24回) |
割引サービス | ▲1,350円 | ▲1,935円 (auスマートパス401円に加入した場合) |
▲1,780円 (APP Pass399円に加入した場合) |
実質価格 | 32,400円 | 27,000円 | 45,120円 |
この価格は正直高めではあります。実質価格が比較的安めになっているのが救いでしょうか。
au onlineshop:Xperia XZs SOV35
ユーザーです、Z3から乗り換えたんですが、電話が使いづらいことを検証いただけませんか。。。
ロック画面に音声検索のアイコンじゃなくて電話アイコンをつけたい。。。
ホーム画面に設定してはいるのですが、緊急時ワタワタしそうで。。。
電話ですか。
個人的にあまり電話を使わないのでその辺りの不便さというのは視点として持っていませんでした。
一応こちらのコメント公開という形で見方の一つとして。