※23年1月25日より、ドコモオンラインショップ限定でXperia 1Ⅱの販売価格が大幅に値下げされています。
販売価格は通常90,200円のところ、オンラインショップ限定割引により一括48,400円にまで低下。ちょっとした格安スマホ級の販売価格を実現しています。
しかもこの価格および割引は機種変更のみならず『端末のみ購入』でも適用されるため、ドコモユーザー以外もこの安さでXperia 1Ⅱを購入することができます。
型落ちとなってはいるものの、現状でも十分最前線で戦えるだけの高性能なスペックを持ったスマホのため、古い機種を利用している人であれば機種変更先の機種としてぴったりな安さと性能を併せ持ったコストパフォーマンスの優れた買い物になるはずです。
在庫は限られていますが、もしこれを見たタイミングで在庫があるようなら買ってみてもいいかもしれません。この後のレビューにあるようにバッテリー周りなんかで不満もありますが、一括48,400円ならばその問題も我慢することができるようになる、そんな安さが実現されています。
縦長Xperiaの2世代目、『Xperia 1Ⅱ(マークツー)』を購入して利用しているのでそちらのレビューを行いたいと思います。
今モデルはXperia 1のデザインよりもXperia 5のデザインに寄せたものになっており、バッテリー容量の増加やプロ仕様のオリジナルカメラアプリを配信(予定)するなど前モデルよりも進化がハッキリとわかる存在になっています。
イヤホンジャックの復活や十分なROM容量の確保など嬉しいポイントも増えており、Xperia 1以上に洗練さの感じられる機種になっています。
『Xperia 1Ⅱ』の特徴をピックアップ!
まずはXperia 1Ⅱの持つ特徴を確認していきましょう。
1:Xperia 1からROMもバッテリー容量も増加、90Hz対応、イヤホンジャックも復活
Xperia 1からの変更点としてはSoCやRAMが増えたといった単純なスペック面の進化だけでなく、ストレージやバッテリー容量の増量といったものが行われています。
さらにイヤホンジャックが復活し、オーディオ周りも進化。DESS Ultimateなどのハイレゾ以外の音源も高音質に再生できる機能を用意し、オーディオ再生にも強いスマホとしてブランド作りを始めています。
そしてディスプレイは昨今の流行りである倍速表示化もされています。疑似90Hzという1.5倍ほどの表示速度ではあるものの、解像度やこれまでのスペック面での進化の少なさを考えると結構大きく変わってきたのを感じられます。
2:ToFカメラも追加し、独自のカメラアプリPhotography Proも搭載
カメラ周りもXperia 1から進化しています。
従来の1/2.6型のセンサーから1/1.7型の大型なセンサーへと変更になり、よりしっかりと光を捉えることができダイナミックレンジが広がっています。
またこれまでのようにプロ仕様な動画撮影アプリだけではなく、一眼レフのような操作モードで扱える写真向けのプロ仕様撮影アプリ「Photography Pro」を用意し、撮影方法もより細かく設定することができるようになっています。
深度センサーとしてToFカメラも追加し、背景のボケみの正確性や高速なオートフォーカスを実現しています。
3:独特な21:9アスペクト比は健在、シネマワイドな映像やスマホ向けコンテンツ表示に優れる
今モデルではXperia 1以降で採用されている21:9の独特なアスペクト比を継続しています。
縦長な画面は一部の映画や縦スクロール中心のスマホ向けコンテンツの表示に優位性が見られ、大画面で情報量が多くても横幅が広すぎないというメリットが生じます。
ただしその極端な比率ゆえにメリット・デメリットもはっきりとしているので、その辺り詳しくは以下のレビューで内容を確認してください。
『Xperia 1Ⅱ』はXperia 1よりもこだわりが増え使い勝手が良くなった正当進化モデル
Xperia 1ⅡはXperia 1から確かな進化、機能の追加などを感じられる1台と言えます。
カタログスペックの段階でもこれまでのような機能性の乏しさというのが今回は感じられず、新機能が結構豊富に用意されています。 Xperia 1での大きな進化を継承し、さらに使い勝手を磨いてきた最新モデルという立ち位置となっています。 |
※SIMフリー版Xperia 1Ⅱが発売決定!
10月30日からSIMフリーモデルのXperia 1Ⅱが発売されることになりました。
このモデルでは
- ROMが256GBと2倍にアップ
- RAMが12GBと1.5倍にアップ
- ワンセグ・フルセグは非搭載
- デュアルSIMモデル
- おサイフケータイなどは搭載
- SIMフリーモデル限定カラー「フロストブラック」
という充実したスペックとなっています。
特にRAM/ROMが増えてスペックアップした上にデュアルSIM対応はかなり嬉しい変更点です。ワンセグ・フルセグが消えてても許せるスペック内容でしょう。
価格はau版に近い124,000円前後(税抜き)。
ここに販売ショップによる値引きやポイントなんかが付く可能性があるため、スペックアップしながらも従来のキャリア版同等の価格で購入できる可能性を有しています。
詳しくは各ECサイトで確認をしてください。発売は10月30日なので、それ以前に販売されているのは海外版になるので注意をしてください。
Amazon:https://amzn.to/2QgdloF
『Xperia 1Ⅱ』のスペック
Xperia 1Ⅱ | |
OS | Android 10 |
SoC | Snapdragon 865 |
ディスプレイ | 6.5インチ (1644×3840) |
RAM | 8GB |
ROM,SDカード対応 | 128GB,micro SD 1TB対応 |
アウトカメラ | 1220万画素(広角/F1.7) 1220万画素(超広角/F2.2) 1220万画素(望遠/F2.4) |
インカメラ | 800万画素(標準) |
サイズ | 166 x 72 x 7.9 mm |
重量 | 181g |
バッテリー | 4000mAh |
通信機構 | Wi-Fi: 802.11 a/b/g/n/ac(5GHz対応) |
生体認証 | 指紋認証 |
その他 | 防水・防塵、おサイフケータイ、ハイレゾ/DSEE Ultimate |
『Xperia 1Ⅱ』の価格【ドコモ(ahamo)/au】
販売価格 | 2年後返却時の実質価格 | |
ドコモ | 123,552円 (3,432円×36回) |
82,368円 (3,432円×24回) |
au | 133,600円 (3,715円×36回) |
79,120円 (3,440円×23回+24ヶ月目54,480円) |
※販売価格は元々上記の価格でしたが、ahamoスマホとされて売られることになってことでその価格が大幅に下がりました。
価格はなんと71,500円(1,986円×36回)という安さに。
Xperia 1Ⅱの元々の価格のことを考えればahamoとの契約をするだけでこの安さで買えるようになるというのはちょっとした特価と言えます。
ahamo契約は20GB+5分通話定額という内容で2,970円という維持費の安さが特徴的なプランですが、こちらのプランを選択するだけでXperia 1Ⅱが5万円近く安くなった価格で購入できるようになるのは、本当にお買い得な内容と言えます。
Xperia 1Ⅱはドコモでの販売は終了しましたが、ahamoでの販売ではここまで大きな値下げを行う形を取っているため、もしもこの価格が手を出しやすいということであればahamoに変えた上で契約をしてみても良いでしょう。
特にこの価格は海外版よりも安いだけでなく中古よりも安くなるという現象が引き起こされるレベルの値下げになっているので、本当に欲しかったという方には過去最高の安い特価として契約できるはずです。
このためだけにahamoに契約しても良いレベルなので、Xperia 1Ⅱを安くお得に契約するならばahamoへのMNPなりをするようにしましょう。
ahamoの申し込みはこちら
『Xperia 1Ⅱ』のデザイン
当初はブラックカラーを購入予定でしたが、実機を見ると若干ブラックだと安っぽさを感じられてしまいました。
その一方でホワイトはクリアでXperia 1のキツめのホワイト感というのも抑えられており、結構美しいデザインとなっています。個人的には今回のXperia 1Ⅱはホワイト推しです。
特にサイズが大きいためにブラックだと背面から見た時に重たい印象を受けるものになってしまうのですが、ホワイトカラーだとそちらが和らぐものになっています。
カメラユニットに刻印がされているのはオシャレで好きです。
SIMカードスロット/SDカードスロットはSIMピンなしで開けれます。
イヤホンジャックが復活。
物理スイッチは片面に集約されています。
側面の手触り感も悪くなく、ちょっと心配していた安っぽさというのはホワイトカラーに限っては感じられにくいものになっており、個人的には所有欲を満たしてくれる高級感のあるデザインになっています。
『Xperia 1Ⅱ』の各種ベンチマーク
性能・Antutuスコア
まず性能面をベンチマークアプリで確認をしていきましょう。
性能に関するベンチマークについては最もポピュラーなAntutu Benchmarkアプリを利用し確認していきます。
こちらの数値を他のモデルと比較していくことで、Xperia 1Ⅱの実力がどの程度あるかというのを確かめてみます。
基本的に数値としては20万点を超えるようになると普通の使い方なら体感での差は少なくなり、ゲームなど一部の重いアプリの挙動に差が見えるのみになってきます。
Ver8.3.6 | Xperia 1Ⅱ | Galaxy Note10+ Snapdragon 855 |
iPhone 11 Pro | P30 Pro Kirin980 |
---|---|---|---|---|
総合スコア | 547764 | 447327 | 539249 | 406743 |
CPU | 182709 | 135039 | 162700 | 128591 |
GPU | 205310 | 171040 | 229733 | 138063 |
MEM | 81357 | 82428 | 63037 | 72155 |
UX | 78388 | 58820 | 83779 | 67934 |
AI性能対象のAntutu測定
AItutu | Xperia 1Ⅱ | Galaxy Note10+ | iPhone 11 Pro | P30 Pro |
---|---|---|---|---|
総合スコア | 455991 | 172880 | ─ | 65168 |
画像分類 | 250582 | 92559 | ─ | 41132 |
オブジェクト検出 | 205409 | 80321 | ─ | 24036 |
Snapdragon865搭載モデルとして他の機種同様のベンチマークスコアを見せています。
CPUパワーとしては十分すぎるものになるでしょう。ここのポイントについては不満を感じる要素はないかと思います。
なお他のスマホと違って発熱が生じた状態でもベンチマークスコアが落ちにくいという特性を持っています。
他スマホのようなバッテリーへの影響を鑑みて性能を落とす・クロックダウンを実施するという挙動がなく、常にハイパフォーマンスではありますがその一方でバッテリー消費に影響を及ぼしてしまっているのが感じられます。
ゲームユーザーには嬉しい挙動ですが、普通の使い方をする方にはこのパフォーマンス重視の挙動はむしろ電池持ちが悪くなるというデメリットがあるかもしれません。
バッテリー性能
バッテリー持ちについても複数の状況下で検証をしているので参考にしてもらえればと思います。
テスト内容 | バッテリー状況 |
---|---|
100%⇒% | |
アンビエント表示オフ:スタンバイ状態で10時間 | 100%⇒93% |
明るさオートでYoutubeスポーツ2時間 | 100%⇒80% |
黒い砂漠モバイル1時間オート戦闘 | 100%⇒80% |
フォートナイト、パーティーロイヤル1時間エモート | 100%⇒77% |
YouTube推移
(同時記録ではなくそれぞれ購入直後の推移。気温差などで同条件ではないものの、バッテリー劣化する前の結果として比較の参考にしてください。)
1時間 | 2時間 | 3時間 | 4時間 | 5時間 | |
iPhone 11 Pro | 99% | 91% | 86% | 79% | 71% |
iPhone SE | 89% | 76% | 63% | 50% | 26% |
Xperia 1Ⅱ | 93% | 80% | 76% | 71% | 62% |
Redmi Note 9S | 96% | 92% | 88% | 82% | 76% |
Pixel 4a | 92% | 82% | 76% | 71% | 62% |
Mi 10 Lite 5G | 96% | 92% | 87% | 83% | 78% |
バッテリー性能に関しては
- 90Hz表示オン
で検証をしています。AQUOS R5GでもGalaxy S20でも120Hz表示をオンにしていたのでそちらと合わせています。
バッテリー持ちは良くない部類に入るでしょう。90Hzの機能をオンにしているとは言え、120HzのAQUOS R5GやGalaxy S20のバッテリー性能よりも低いものになっています。
今回のテストをした環境は外気温が19℃という環境下で行っているため、今後もし気温が上がって発熱も伴った形になるとさらにバッテリー持ちといったところが心配にさせられるものになってくるでしょう。
こうした検証以外でも、日常で使っていても「あれ?もうこんなに減ってる?」と感じることがあり、バッテリー持ちは良くない・悪い部類であるのは確かです。
Xperia 1Ⅱのデメリットとしてこのバッテリー持ちは確実にあがってくるポイントです。
一応アンビエント表示をオフにすれば待機状態の電池は良いのですが・・・。操作をしてしまうと一気に落ちていってしまいます。
※追記:バッテリー状況が使い続けることで改善するものになるのかを検証してみました。
約1ヶ月間使ってみてのバッテリーの「慣れ」が生まれているのかを確認しています。
テスト内容 | バッテリー状況 |
---|---|
アンビエント表示オフ:スタンバイ状態で10時間 | 100%⇒95% |
明るさオートでYoutubeスポーツ2時間 | 100%⇒78% |
フォートナイト、パーティーロイヤル1時間エモート | 100%⇒76% |
スタンバイ状態での電池持ちは改善、一方で利用時の電池持ちといったところは改善はしておらずむしろ悪化したものになっています。
電池持ちの悪さといったところが発売直後のバッテリー状況によるもの、ということではないというのは結構残念なポイントになるかと思います。
発熱
発熱に関してはAntutuを連続で起動し、Antutuアプリで観測した数値を確認していきます。
Antutu連続起動 | バッテリー温度 | CPU温度 |
---|---|---|
1回目 | 36.6℃ | 43℃ |
2回目 | 39.4℃ | 44.6℃ |
3回目 | 41.7℃ | 46.9℃ |
(同じ環境下:5月の気温(19℃)で比較)
同一SoC/同一環境下 | 1回目 | 2回目 | 3回目 |
---|---|---|---|
Xperia 1Ⅱ | 36.6℃/43℃ | 39.4℃/44.6℃ | 41.7℃/46.9℃ |
Galaxy S20 | 36.8℃/42.5℃ | 39.6℃/44.4℃ | 40.5℃/45.5℃ |
AQUOS R5G | 31.8℃/38.1℃ | 35.2℃/39.7℃ | 37.2℃/42℃ |
負荷をかけた際の発熱は結構しっかりと感じやすいものになっています。
かなり熱いと評価したGalaxy S20よりも熱いというのはちょっと驚きです。計測した日の気温が5月にしては結構低かったという環境下でS20以上の温度というのは今後の夏場の利用に不安を感じさせます。
ただ一つポジティブなポイントを挙げるとすると、発熱の体感といったところではS20よりも圧倒的に低く感じるため、長時間触っていてもその辺りは心配にはなりません。
S20のように触ってたらアチアチというものではなく、熱自体は端末全体に分散されているためその辺りストレスは少ないです。
スマホ自体への悪影響を考えると熱が低い方が良いのですが、実利用への影響が低いというところだけは唯一ポジティブではあります。
数値で見たら熱は高いんで根本の問題は解決していませんが・・・。
ゲーミング機能
ゲームプレイについては21:9というアスペクト比が一つネックとなるポイントです。このアスペクト比に対応していないアプリだと、画面が小さく表示されてしまい6.5インチの画面サイズではあるものの実際の
対応しているアプリならば問題ない、一部のアプリではむしろ視野が広がって他のプレイヤーよりも広い範囲を視認できるようになるなど、メリットも用意されています。
動作に関しては問題なし。AQUOS R5Gのようなプレイに支障がでるような不具合も今のところ確認できないため、アプリの相性問題も少ないものになっています。
ゲーミング機能:ゲームエンハンサー
Xperia 1Ⅱに搭載されているゲーミング機能は『ゲームエンハンサー』と呼ばれるものになっています。
従来は丸いフローティングアイコンが常時表示されてしまいがちで邪魔な存在でしたが、今回はフローティングバー形式の表示も可能で設定をいじらなくても数秒で表示が消えてくれます。
ゲームエンハンサーに搭載されている機能には以下のような機能が用意されています。
- ゲームモード(バランス・パフォーマンス設定・省電力優先といったゲームプレイ向けのパワー設定)
- フォーカス設定(メモリー解放や設定の変更や通知表示が無効化されるなど、ゲームプレイに集中するモード)
- サーチモード(WebやYouTubeでの検索機能)
- スクリーンショット(1枚のみだけでなく連射モードも用意)
- レコード(画面内のプレイ状況を録画可能)
これらの機能がゲームアプリ向けに利用できるようになっています。
バッテリーに負荷を与えずに給電しながらプレイできる「HSパワーコントロール」
ゲーム周りで非常に面白くて注目に値するのが「HSパワーコントロール」でしょう。
この機能は「給電された電力でバッテリーを充電せずに、そのまま画面表示やゲームプレイの電力に回すことで発熱やバッテリーの劣化を防ぐ」というものになっています。
こちらはゲームアプリを開き機能をオンにして充電をいつも通りに開始すると、電池に充電されない代わりに内蔵の電池消費もされず、接続した充電ケーブルからの電力で直にスマホを動かすものになります。
HSパワーコントロール | バッテリー温度 | CPU温度 |
---|---|---|
フォートナイト30分プレイ | 38.5℃ | 56℃ |
こちらはPD対応充電器に接続してHSパワーコントロールを有効化、30分ほどゲームアプリを操作した場合の発熱具合を確認してみました。
通常だとバッテリーも充電された上でゲーム操作のための電力を使うため、CPUだけでなくバッテリーも発熱してしまうのですが、こちらの方法だとバッテリー温度はCPUの発熱が流れてきて少し高くなっているだけで、大きな発熱というのが生じてないのがわかります。
端末を触ってみても上部が熱いだけで、下部はその上部の熱が伝わってきた程度の熱さしか持たないため、しっかりとこの機能が有効化されているのがわかります。
途中でケーブルを外したらそのまま内臓バッテリーの電力消費に切り替えられますが、繋いでいる間は充電されないものの電池に負荷を与えないために劣化させずにゲームを電池消費の心配なく長時間プレイし続けることが出来る機能となっています。
この機能はゲームユーザーにとっては重宝するものになるかと思います。
なお、この機能ゲーム以外にも利用することができるようになっていたのでそちらについてもこちらの記事で紹介しています。
Xperia 1Ⅱのバッテリーを傷めないゲーミング機能『HSパワーコントロール』はゲームのみならず動画などでも有効化できる
『Xperia 1Ⅱ』のカメラ性能をチェック!
続いてはXperia 1Ⅱのカメラ性能についてを実際の写真と共に確認していこうと思います。
※Photography Pro未提供の状態のレビューのため、提供後にまた別記事で性能について確認していきます。
カメラスペック
アウトカメラ | 1,220万画素(広角/F1.7/24mm) 1,220万画素(望遠/F2.4/16mm) 1,220万画素(超広角/F2.2/70mm) |
---|---|
インカメラ | 800万画素(標準) |
用意されている撮影モード・撮影機能は以下の通りです。
撮影モード
- 写真
- 動画
- Photography Pro
- Google Lens
- スローモーション
- ポートレートセルフィ
- クリエイティブエフェクト
- パノラマ
- ボケモード
撮影機能
- セルフタイマー
- 追尾フォーカス
- 美肌効果
- 画面タッチ撮影
- グリッドライン
- 超広角歪み・画質優先モード
といった内容です。
Xperia 1Ⅱ実機で撮影した写真
それではXperia 1Ⅱのカメラで撮影した写真を見ていきたいと思います。
撮影は全てAI設定を有効にしたオートモードです。
※サイト・ページの容量の関係で圧縮した写真をアップロードしています。オリジナルファイルの写真ではない点には注意してください。雰囲気は伝わるかと・・・。
明るい場面での写真はこちら。
気になるのは超広角の場面。若干赤い色が強い上に解像度も高くない為に看板に書かれている絵も荒いものになってしまっているのが拡大してもらえるとわかるかと思います。
オリジナルファイルでも同様に荒いため、超広角に関しては解像度不足というのを感じられてしまうでしょうか。
コントラストの強い場面でも意外と空が白飛びしておらず、白飛びしているのは最初の写真の背景のボケた曇り空ぐらいなので、日中の撮影においては結構ダイナミックレンジ広めに使えるカメラかと思います。
曇り空で時間も5月の18時過ぎという中で撮った写真でも、結構明るく撮れますし鮮やかさもあまり失われていません。
もう少し環境が良ければより鮮やかさというのもでて美しい写真が撮れるかと思います。
暗い場面での撮影も行っています。
Xperia 1や5では超広角時の撮影で緑っぽくなったり黄色ぽくなったりしてしまう現象がありましたが、それがXperia 1Ⅱでも多少感じられるものの抑えられているのが印象としてあります。
Galaxy S20やP30 Proなんかだと観覧車の時刻がハッキリと確認することができるため、そちらと比べてしまうとまだ夜景は他社ハイエンドモデルよりは劣るものになっているのかなと感じます。
黒く潰れてしまっているところも目立っており、白飛び耐性含めてコントラスト差の激しい場面においてこの価格帯の機種としては弱さを感じます。
Galaxy S20/iPhone 11 Proとの比較
写真の比較も用意してあるので参考になれば。
1枚目がXperia 1Ⅱ、2枚目がGalaxy S20、3枚目がiPhone 11 Proとなります。
夜景はどちらかというとS20や11 Proの方が締まっている感じもありますが、日中、特にこの緑の強い場面では適度な鮮やかさとコントラストを実現しており、一番見栄えが良いものになっているのではないでしょうか。
こうして比較してみるとある程度の光源が確保されている状況下では、Xperia 1Ⅱのカメラに関しては一定の評価はできるはずです。
その他比較写真についてはInstagramで上げてることがあるのでそちらを見てもらえれば。
https://www.instagram.com/smadictio/?hl=ja
超広角撮影には歪み補正と画質優先の違いがあり
超広角レンズを利用する場合には2種類の撮影手法が選べます。
1枚目はレンズの歪みを解消して他のレンズで撮影した時と同じような歪みの無い写真。
2枚目は歪みを修正せずに、より広い範囲を撮影することができる写真。
この2つを設定から変えることができるため、撮影シーンによって利用するモードを切り替えるようにしましょう。
気になるプレビュー・ライブビュー画面の「ぼやけ」
カメラ撮影で気になっているのが撮影前のプレビュー画面がぼやけてしまう問題。
これは超広角レンズでの撮影時に起きます。。
被写体にカメラを向けて最初の1,2秒はくっきりと表示が見えるようになっているのですが、3秒4秒と構図を迷っている内に段々とプレビュー画面がぼやけてしまうようになっています。
上が完全にぼやけてしまった状態。下もボケ始めているもののピントやシャープさは保っている。
一応、これはプレビュー画面のみで撮影をすると普通にピントのあった写真が出てくるんですが、プレビュー画面でこのボケっぷりは被写体の正確さといったものが捉えられず普通に不便です。
とりあえずこの状態でも撮影だけしておけばちゃんとした写真は撮れるので、プレビュー画面が変になっていてもとりあえずシャッターを切っておきましょう。
Photo Proアップデート開始、機能や撮影上の違いなど
6月18日のドコモ版発売に合わせて、Photo Proのアップデートが行われました。
Photo Proは画質を向上させる、といった類ではなくあくまでも撮影方法が変化する、というものになりますがより多彩なアプローチをスマホからでもしやすいものになっています。
- 露出補正
- シャッタースピード
- フォーカス固定
- ホワイトバランス変更
- 測光方法の変更
といった調整が通常のカメラappよりも手軽に変更できるようになっており、マニュアル気味の撮影をする時の面倒くささといったものがなくなっています。
さらに以下の画像のように多くの設定項目も用意されています。
Photo Proの機能の中で特に目立つのが最大20コマ/秒の撮影が可能な高速連射機能、そしてオートHDRによる強力な補正機能です。
高速連射はその名の通り1秒間に最大20枚の写真を撮ることができるため、動きの多い被写体に有効です。瞳AFを機能として持っているため、子供やペットの写真を撮る時に活かせます。
補正機能ではオートHDRの効き方が「今どきのスマホの写真」が撮れるものになっています。補正にはDレンジオプティマイザー(DRO)も用意されていますが、こちらは暗部を持ちあげるだけの機能のため、そこまで変化はありません。
オートHDRの場合だと結構全体の明るさがハッキリと変わってくるため、「今どきのスマホのような晴天時はクリアな明るさ」が欲しい時や「パッキリした夜景の明るさ」が欲しい時にはこちらをオンにするといいでしょう。
全体の比較画像については容量の関係上Instagramの方で確認をしてもらえればと思います。
『Xperia 1Ⅱ』のレビュー
ここからは実際にXperia 1Ⅱを触ってみて、感じたポジティブな・ネガティブなポイントといったところをレビューとしてまとめていきたいと思います。
1:21:9ディスプレイは大画面で持ちやすく、Twitterやニュースサイトの情報量が増える
Xperia 1Ⅱの最大の特徴はディスプレイのアスペクト比です。
こちらが縦長の21:9という、国内ではXperiaシリーズしか採用していない独自の比率となっています。
この比率になることで得られるメリットとしては2点あります。
- 大画面なのに横幅が狭くなるので持ちやすさがある
- Twitterやニュースサイトなどの縦長のコンテンツの1画面内の情報量が増える
というものです。
まずこのXperia 1Ⅱは6.5インチの大画面でありながら横幅が72㎜となっています。
スマホにおいて持ちやすさを感じられるのは70㎜が一つの区切りになるのですが、これがXperia 1Ⅱの場合72㎜となっています。
70㎜を超えてしまうものの、わずか2㎜の差に収まっていること、それに同じ6.5インチ級のスマホと比較したときに横幅が狭いため、画面サイズを考えれば優秀な持ちやすさを持っています。
端末サイズ | |
Xperia 1Ⅱ | 6.5インチ/72mm |
Galaxy Note9 | 6.4インチ/76mm |
iPhone 11 Pro Max | 6.5インチ/77.8mm |
あくまでも比較した時に持ちやすい、という評価ではあるものの、大画面機としてはこのポイントは長く使う上でストレスが少なくなるので評価できます。
また縦長ゆえに縦スクロールが中心となるスマホ向けのコンテンツとの相性が良くなっています。
特にニュースサイトやTwitterなんかでは、1画面中に表示される情報量が増えるために、少ない操作でより多くの情報を一目で掴むことが出来るようになっています。
これは思っている以上に快適で、何度もスクロールして画面を動かす必要性というものが生まれないため、処理効率が上がって情報収集がしやすくなります。
こちらのポイントはXperia 1Ⅱ、というよりも21:9という縦長なディスプレイ比率の持つ非常に大きなメリットと言えるポイントです。
この大画面でも持ちやすさがある、そして文字ベースのコンテンツを中心に情報収集がしやすいという特徴は、Xperia 1Ⅱの良い所としてまず評価をすることが出来ます。
2:二画面表示が進化、それぞれの画面ごとにアプリをより簡単に切り替えられるように
この縦長ディスプレイが活かされる場面としては、もう一つ2画面分割表示というのがあります。
21:9という縦に余裕があるため、例えば9:16比率のYouTube動画を上に流していても下に16:9の比率で別のアプリを操作できる領域が作れます。
わかりやすく例えれば、iPhone SE(2020)の画面の上にYouTubeを垂れ流しながら操作できるスマホというのがこのXperia 1Ⅱな訳です。
そして今回このXperia 1Ⅱではこの2分割表示機能を更に強化させ、2分割したままの状態でアプリの切り替えをよりしやすくしたマルチウィンドウスイッチを用意しています。
こちらによってより2画面の組み合わせというのがしやすくなり、21:9のアスペクト比をより活かせるものになってきています。
普通に便利です。
3:疑似とは言え90Hzディスプレイを常時維持できる、が・・・
正確に90Hzの表示速度を持つ、という訳ではなく疑似的な90Hzではあるものの、Xperia 1Ⅱのディスプレイ設定項目には「低残像表示モード」といった新たな項目が用意されています。
こちらは90Hzのディスプレイ表示を疑似的に実現することができ、残像感の少ない映像表示が可能になります。
実際にこの設定をオンにすると、気持ち表示は変わったのかな・・・?というのはありますが、正直違いは正確にはわからないレベルです。
Twitterとかは良くなったかな・・・という感覚はあるものの、明確な違いが感じられるほどの変化がハッキリと掴めません。
まぁ疑似的とは言え使用感には問題ないですし、何よりもすべてのアプリにおいてこちらを有効化できるようになっているので、とりあえずこちらはXperia 1Ⅱを買ったらまず有効化しておくといいかもしれません。
ただしもしもゲームアプリなんかで表示やタッチ精度などがおかしく感じるようでしたら、こちらの機能が影響している可能性があるため、まずこちらをオフにしてみて様子を見て下さい。
4:サイドセンスは要設定変更、使いやすい機能だがデフォルトでは使いにくい
サイドセンスも今回のXperia 1Ⅱにしっかりと搭載されています。
縦長ゆえに上の方の操作が難しく、ナビゲーションバーの操作がしにくいことが多いこのXperia 1Ⅱですが、サイドセンスを使えば設定トグルを呼び出しやすくなり、更にお気に入りのアプリや2画面の組み合わせもショートカットとして配置することが出来るため、よりスムーズに各種操作を行うことができます。
こちらも90Hz同様に無条件でオンにしておくべきですが、初期設定ではぶっちゃけ使いにくいです。
サイドセンスはデフォルトの画面端をタッチしての利用は判定が分かりづらく、多少不格好でも画面にしっかりとサイドセンスの判定範囲を表示させた方が使いやすいです。
使いやすい機能ではあるものの初期設定では使いにくいので変更必須です。
5:動画やゲームといったアスペクト比固定コンテンツに弱い
これは21:9アスペクト比の宿命となっていますが、アスペクト比が固定されたコンテンツとの相性の悪さは避けられません。
アスペクト比が固定されたコンテンツの代表的なものは動画です。
16:9といった比率で撮影されることの多い動画コンテンツでは、未使用の画面領域というのが多く出てしまうと共に映像の大きさも6.5インチの画面の大きさを感じられないものになってしまいます。
同じ6.5インチのiPhone XS Maxと比較。
表示としては不格好ですし、端末サイズを考えたらスマホの大きさの割にあまりにも画面が小さくなってしまいがちです。
一応ゲームアプリなんかでも同じように画面が小さくなってしまうアプリがありますが、こちらは最近の18:9以上のアスペクト比のスマホに合わせて、比率がフレキシブルになってきているので、Xperia 1Ⅱの比率に合わせた画面表示なんかがされるようになりそこまで心配は要りません。
ただ動画だと一部の映画向けに撮られた比率以外は16:9固定の場合が多く、この画面を活かすことができないことが多いです。
縦に2画面で使う場合は動画と相性が良いものの、横1画面で動画を見る場合には結構不格好なままに見続けなければいけなくなります。
6:充電速度が遅く、PD充電器必須
充電速度が遅いのはXperia 1Ⅱのネックです。
割と他のスマホでは非PD・急速充電非対応の充電器でも十分な速度で充電出来ますが、Xperia 1Ⅱの場合は推奨されている21W充電器かそれ以上の充電器以外はかなり充電速度が遅くなります。
充電能力の低い充電器だと1時間で30%程度しかバッテリー容量が増えず、100%にするのに3時間はかかってしまいます。
これがちゃんとしたXperia 1Ⅱの要求するスペックの充電器ならば、普通に30分もなく20%以上は充電できるようになります。
他のスマホだと充電器のスペックが足らなくても問題ないことが多いですが、このXperia 1Ⅱの場合にはかなり影響が強いためにPD対応充電器は必須です。
7:指紋認証は相変わらずレスポンスは弱い
指紋認証はXperia 1の頃より多少は精度が良くなったかな?といったところではあるものの、レスポンスが大きく改善されたという感じはしません。
多少は良くなった程度なので他のスマホの指紋認証のスピードに慣れていると、10万円を超える価格のモデルの認証速度としては物足りなさを感じます。
8:バッテリー持ちが悪い
こちらは既に検証の項目で紹介していますが、バッテリー持ちは悪い部類に入ります。
検証の数値だけでなく、普通に利用してカメラ撮影なんかをしていても、結構減っていくことがあるため安心感は少ないです。
さらに先ほどの推奨規格を満たさない充電環境では充電が遅くなる問題も相まって、出先でのバッテリー充電のしにくさというのが危惧されます。
対応充電器が少ない状況下だとこのバッテリー持ちの悪さは使っていて不安を持ちます。
『Xperia 1Ⅱ』レビュー総評:目新しい機能が増えて使いやすさが向上したが、バッテリー持ちには不安あり
良い所
- 大画面の割に持ちやすさがあり、ニュースサイトを中心に情報収集に優れた表示が可能
- 画面の縦の長さを活かした2画面分割が快適に使える
- 機能が増加。90Hzやバッテリーを消耗せずにゲームが出来るなど、これまでのXperiaにはない機能面での進化
悪い所
- 動画のようなコンテンツと相性が悪い
- バッテリー持ちが操作時を中心に悪い
- 充電器の規格が非対応だとかなり遅くなるのは注意が必要
Xperia 1ⅡはXperia 1からしっかりと進化が進んだモデルとなっています。
これまで目新しい機能追加が少なく、デザイン面での変化が主というXperiaシリーズも少なくなかったですが、今回のXperia 1Ⅱでは疑似的とは言え90Hzに対応して約1.5倍速のディスプレイ表示が可能になり、ゲーム中にバッテリーに負荷をかけずに電源を取れる機能が用意されるなど、これまでのXperiaシリーズにはなかった明確な機能面での進化といったものがみられるようになりました。
この辺りは10万円を超えてくる価格のスマホとして、ある程度相応しさを持った進化になってくれています。
相変わらずニュースサイトやTwitterといった縦長のコンテンツとの相性は最高に良く、情報収集用のスマホとしては非常に優れた特徴を持っています。
一方でバッテリー持ちに関しては全く褒めることが出来ないものに。他のハイエンドモデルと比較してもかなり減りやすいのを感じます。
さらに減った後に気軽に充電できないのもマイナスポイントです。自宅のしっかりとXperia 1Ⅱに対応した規格の充電器なら問題ないでしょうが、出先で充電器を借りる時などは高出力の充電器が必ず用意されているわけではなく、そうした環境下でバッテリーの充電速度が遅くなってしまうというのはかなり運用がしづらいです。
ここはXperia 1Ⅱを常用していく上で常に悩まされるポイントになるかと思います。
10万円を余裕で超えてくる価格のスマホということを考えると、多少の機能増加はあったといってもこのバッテリー持ちの悪さ・充電のしにくさといったところは慎重に考える必要があるポイントになりそうです。
絶賛していたXperia 1やXperia 5よりも機能が増えて使いやすくなっているわけですが、バッテリー周りの不安さというものが正直価格の高さに見合ってないのは感じてしまいます。
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特に今回のXperia 1Ⅱは価格がハイエンドモデルのためにやはり高いため、なるべく頭金などの無駄な支払いは避けて追加の値上げなく契約したいところですのでこちらのオンラインショップを利用するというのは賢い契約方法への第一歩になるでしょう。