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MVNO

「楽天モバイル」が開始 ZenFone5で格安スマホに参入、AQUOS SH-M01・Ascend Mate7も用意

格安スマホのセットに最適な本命SIMフリースマホZenFone5の発売が発表されて以降、MVNO全体の動きがにわかに活気づいてきました。

IIJは端末とセットで2000円の値引きを行うキャンペーンを早々と発表しました。
@niftyもまだ詳細は確認できないものの音声通話MVNOを始めるようです。格安スマホのセットはもちろん先日発表されたZenFone5です。
これらはZenFone5発表時のMVNOパートナーとして名前の挙がっていた格安SIM勢ですが、その中の一つであった楽天もZenFone5発売に合わせて新しいMVNO事業を開始するようです。

楽天では音声通話回線のプランをこれまで用意していなかったのですが、「楽天モバイル」として音声通話付きのプランを1250円から開始すると発表しました。
今回はこちらのニュースと格安スマホセットの内容についてを見てみようとおもいます。

2.1GBのデータと音声プランが1600円

まずは音声通話付きの回線の料金プランを見ていきましょう。

ベーシック
プラン
2.1GB
プラン
4GB
プラン
7GB
プラン
データ容量
(常時200kbps)
2.1GB 4GB 7GB
音声通話付き
料金(税込み)
1350円 1728円 2322円 3196円

 

データプランは200kbpsの低速回線という音声メインに使われる形になる特殊なプランを一つと、容量別に高速通信ができるデータ容量を備えたプランが3つ用意されています。

1250円のプランは非常に低速となるため、Wi-Fi環境がないとなかなか活用はできないでしょう。
通話用が主な用途で、楽天でんわアプリ経由で通話料を抑えて利用するという使い方が考えられるでしょうか。
一般的に利用される機会があるのは1600円からのプランになるとおもいます。
2.1GBで1600円、4GBで2150円、7GBで2960円という料金設定はIIJの同等のデータ容量を用意したプランよりも安くなっています。SIM枚数など細かいところを見ると単純な比較はできないものの、料金だけを見れば楽天のほうが安いということになります。

このプランが楽天モバイルの音声通話付き格安SIMで使えるものになります。

SIM単体での契約もできますし、この格安SIMと今回発売が決まったZenfone5がセットにされて、楽天の格安スマホとして契約することができます。
利用料金の一部が楽天ポイントとして還元されるなどの楽天サービスと連動した動きもされます。
月額350円から端末保証サービスも提供され、格安スマホのサービスには有り難いオプションも用意されています。

最低契約期間は1年間で、それまでの解約には9800円がかかります。

 

手放しで勧められないいくつかの注意点

音声通話SIMの安さを見ると、かなり魅力的な契約のように映ります。
端末セットで使われるZenfone5も国内・国外からの評価も高くて、その性能や使いやすさについては心配なところは殆ど無いでしょう。

[browser-shot width=”200″ url=”https://smaho-dictionary.net/2014/10/lte-zenfone5/”]
ASUS Zenfone 5が日本発売決定!16GB2万8944円〜、MVNOのAPNプリセットなSIMフリースマホ

ですが契約内容の細部を見ていくと、端末側も格安SIM側も手放しでおすすめだとは言えない内容になっています。

400円安い+1500ポイントバックも内部ストレージは8GB

楽天モバイルが格安スマホとしてセット販売すると発表したZenfone5ですが、実はそのスペックが今回ASUSが発表した2モデルと少し違っています。
ASUSが発表したモデルは内部ストレージに16GBと32GBというモデルを用意しています。当然のことながら楽天で使われるセット端末もこのどちらかが使われるとおもわれたのですが、どうやらそうではなくて端末がグレードダウンしてしまっているのです。

楽天モバイルの格安スマホで使われるZenfone5は内部ストレージがASUSに発表されたモデルよりもさらに内容が減らされた8GBモデルを使っているようなのです。(10月29日の公式HP表記より)
16GBと32GBで比較した場合、16GBでもアプリのダウンロードには困らないレベルかとおもうので、安い方を選んでもいいとはおもうのですが、これが8GBになると流石に容量的に厳しくなる方も出てくるでしょう。アプリを沢山ダウンロードしたり、音楽ファイルや写真もバンバン使うという1台持ちやメイン端末として使う場合はよく考えた方がいいスペック内容だとおもいます。
そして8GBになっても別段安くなっているわけではありません。楽天モデルは8GBで税抜き2万6400円、ASUSから普通に買ったら16GBで2万6800円。たったの400円と1500楽天ポイント分しか安くなっていないのに、8GBに内部ストレージを削減されています。誤表記であることを願いたいですが、現状のスペック表では楽天モデルのZenfone5を格安スマホセットとして購入するメリットは見いだせないのが正直なところです。

楽天LTEは日本通信のMVNO

もう一つの注意点は楽天のMVNO回線そのものにあります。
楽天LTEも楽天モバイルもどちらもフュージョンコミュニケーションの回線を使ったサービスで、このフュージョンコミュニケーションは丸紅と日本通信の合弁会社となっています。
APNも昔日本通信で使われていたものが楽天LTEで使われており、今回の楽天モバイルも同様の仕様だとおもわれます。

つまりこの楽天の回線は日本通信のMVNO回線である可能性が非常に高く、実質的に日本通信がMVNEとなって日本通信の回線を利用している格安SIMになるということです。

訂正:「楽天モバイル」のAPNはNTT系列のものが使われており、日本通信の回線である可能性は低そうです。失礼しました。

先ほど楽天モバイルのプランは安いとして紹介しましたが、その回線が日本通信の回線ということになると評価は違ってくるでしょう。
他のMVNOよりも速度が出にくく、画像やyoutubeなどの動画を圧縮による劣化表示などの規制をかけていて、満足度調査で上位陣から話されている日本通信の回線だと、安くはあっても快適さの面ではストレスが溜まりやすくなってしまうでしょう。

他にもプラン変更が出来ない(その方法がまだ用意されていない?)、SIMの再発行関連が複雑、3日制限も他と比べると若干強めと、細かなところで大手MVNOの音声通話プランよりも使い勝手がよくありません。

キャリア回線との数千円の差ならともかく、MVNO間の数百円の安さをとって、快適さを失ってしまうよりも、相対的に高くてもIIJやOCNといった品質の良いMVNOを選んだ方が良いと個人的にはおもいます。

 

どうせ買うなら本体と好きなMVNOで

もしもASUS Zenfone5を購入予定という場合は、本体だけを買ってそのまま楽天以外の別のMVNOで使うのが無難なやり方になるのではないかとおもいます。
なぜならZenfone5には、最初からMVNO各社のAPNがプリセットされており、SIMカードを契約した事業者をAPN設定から選択すれば、その時点で(契約済みの場合は)通信を始めることが出来るからです。

MVNOの格安SIMではAPN設定でつまづいてしまう方も出てきますが、このZenfone5ならそうした心配は要りません。
MVNOに特化した内部のソフトウェアになっているので、どうしてもZenfone5を使いたくて尚且つ楽天モバイルで無くても問題無いという方は、この方法が一つ有効です。

 

端末が劣化スペック、回線が日本通信ということで安さは目立つもののそれ以外の部分ではまだ他社に勝る要素は無いのかなとおもいます。
Zenfone5を使った格安スマホはかなり期待されていることとおもわれますが、現時点での楽天のセットはあまりおすすめ出来ない内容と言わざるを得ないでしょう。Zenfone5とその他好きなMVNOの格安SIMをセットにした方がいいかとおもいます。

rakuten

*追記:新たに2種類のスマートフォンを追加

追記:楽天モバイルスマホ第2弾として2つのスマートフォンを販売端末のラインナップに加えています。

今回追加されたのはシャープのAQUOS SH-M01とファーウェイのAscend Mate7です。どちらもZenFone 5並行して販売される事になります。
またこの追加によって契約方法に本体代金の分割支払いが新たに加わりました。これにより他のMVNO同様の2年契約を前提とした格安スマホ販売が可能となっています。

AQUOS SH-M01はdocomoから発売されているSH-02Fがベースでしょうか。4.5インチのフルHD端末として登場してきています。スペックも非常に高く、これさえあれば2年間は全くの不満を感じる事なく使えるかと思われますが、本体価格は税込で5万円を超えてしまい、格安スマホとしての分類には少し難しい価格になっています。
もう一つ6インチの大型ディスプレイを使ったファーウェイのAscend Mate7ですが、こちらもプレミアムモデルとしてファーウェイは位置づけ端末価格は安くありません。AQUOS SH-M01同様に5万円を税込み価格で超えてきます。

同じ楽天モバイルの選べるスマホと言っても、ZenFone 5とはその位置づけが全く異なるようです。
ZenFone 5ではエントリーモデルとして格安スマホを求める方々をターゲットユーザーにして、AQUOSとAscend Mate7ではハイエンドモデルを求めるユーザーに対してMVNOという側面から訴求していく意図をもっているのでしょう。端末のサイズが小型の4.5インチと大型の6インチとくっきり分けているあたり、戦略性は高そうです。

第2弾の2端末のスペックと料金、用意されるサービスについてまとめてみましょう。

AQUOS SH-M01 Ascend Mate7
OS Android 4.4.2 Android 4.4
CPU Snapdragon 800 Hisilicon Kirin 925
RAM/ROM 2GB/16GB 2GB/16GB
バッテリー 2120mAh 4100mAh
ディスプレイ 4.5インチ フルHDIGZO 6インチ フルHD
メインカメラ 1310万画素 1300万画素
細かい機能 防水ワンセグ省電力
テザリング
オクタコア高速通信
テザリング

 

AQUOS SH-M01 Ascend Mate7
一括価格 5万2800円
5万7024円(税込み)
4万8888円
5万2799円(税込み)
24回払い分割
2.1GBプラン同時契約
4028円 3828円

 

料金は分割契約した場合の毎月の料金です。一括購入した場合は上のほうで書いてあるSIM単体での月額料金になります。

AQUOS SH-M01を一括購入した場合4000楽天ポイントプレゼント
Ascend Mate7を一括購入した場合3000楽天ポイントプレゼントAQUOS SH-M01には防水・防塵・ワンセグ対応のSIMフリースマートフォン
覗き見防止機能のベールビューが備わっている
IGZOディスプレイ搭載で省電力化を実現Ascend Mate7は4110mAhという大容量バッテリーを搭載
最大ダウンロード速度300MbpsもCat6対応で可能に

 

今回の第2弾はその金額から判断するに格安スマホ的な展開を想定しているのではなく、docomoやauといったキャリア販売に近づくための挑戦に近いでしょう。
楽天カフェでの実機展示など、キャリアショップ的な展開の実験も行われて、楽天のモバイル通信事業への本気度というものを感じさせます。
今後の展開についても、価格競争以外のサービス面での充実を図ることが楽天のリソースを考えれば可能なため、そこを前面に出していくことで差別化を図りたいと楽天モバイルの担当者はインタビューにこたえています。

前述のZenFone 5とのセットについてあまりおすすめは出来ないという結論にはなりましたが、今後のサービス展開においてはこの評価は変わるかもしれません。もうしばらく楽天モバイルについては評価することを保留して、サービスが出揃うのを待ったほうがいいかもしれません。

POSTED COMMENT

  1. アスマラ より:

    楽天lteのapnは日本通信と共有っぽいですが
    モバイルのほうはまた違うapnのようですね
    これも日本通信なのでしょうか?

    • smaho より:

      ほんとうですね
      調べるとNTT?のようで日本通信とはまた別のAPNっぽいです。
      すいません。本文内容訂正します。

  2. さんた より:

    8GBの真実を聞きまして、ゲンナリしました。
    誰か調べて声を上げなかったら、みな16GBだと思ってしまいそう。

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