この記事では『楽天モバイル UN-LIMIT』とiPhoneを使った運用方法についてを紹介しようと思います。
この方法は完全に『楽天モバイル UN-LIMIT』の動作保証外の行動になるため、不具合の発生や挙動の変化により利用できなくなるなどの問題がいきなり発生してしまう可能性がありますが、そうした問題が起きても許容できるようなら今回の運用の仕方はiPhone 11やiPhone XSを持っているユーザーに試してもらいたいです。
特にドコモやSoftBankのiPhoneユーザーだと、「1年間無料でデュアルSIM化させた上に3キャリアのエリアで利用できるiPhone」というのを使うことができるようになるため、この『楽天モバイル UN-LIMIT』は非常に面白い存在になっています。
『楽天モバイル UN-LIMIT』はiPhoneでの動作保証外、だけどAndroidよりも割と挙動がハッキリしている
まずこの『楽天モバイル UN-LIMIT』の動作はiPhoneでは動作保証外です。
そのため通信が出来なくても自己責任ではないですが、素直に諦めなければいけません。
ただし実際にSIMを入れて通信を試してみると、AndroidスマホのようにAPNが必要だったり一部機能が利用できなかったりのような複雑さがなく、わかりやすい形でSIMの挙動が観測されています。
4月10日の時点で自分の環境で試したみた感じだと
- iPhone 11/11 Pro:データ通信・通話〇
- iPhone XS Max:データ通信・通話〇
- iPhone XR:データ通信〇・音声通話×・アンテナピクト立たず(VoLTE設定不可)
- iPhone X/8以前のiPhone:通信・通話不可 ※一部で動作報告出てるけど謎です。。。
- 楽天Linkは対応アプリなしなので無料通話・事務手数料ポイントバック利用できず(別途Androidスマホでアクティベートが必要)
- SMSは回線側も不安定なため確実な挙動検証できず
といった『楽天モバイル UN-LIMIT』の動作状況を見ることができました。
iPhone XRとiPhone XSを境に挙動が変わるのが注意ですが、基本的にiPhone XS以降を持っていればSIMさえ入れればデータ通信はすぐにできる状態になっており、VoLTEオンやインターネット共有のAPNに「rakuten.jp」を入れると通話やテザリングも安定するため、動作保証外とはいえかなり使いやすいものになっています。
※音声通話をするためには「モバイルデータ」⇒「通信のオプション」からVoLTEをオンにする必要があります。こちらはiPhone XRの項目ではオンに出来なかったため、音声通話ができません。
eSIMとして副回線に登録を行えばメインのキャリア回線を使ったままデュアルSIM運用が可能に
iPhoneにこの『楽天モバイル UN-LIMIT』のSIMを入れて運用する、という方法自体はもちろん良いのですが、iPhoneをメイン回線で運用している方にはあまり現実的な使い方ではないかと思います。
そうした場合、今回動作確認が出来ているiPhoneは「eSIM対応」、『楽天モバイル UN-LIMIT』も「eSIM発行可能」という特徴があるため、物理SIMを使っての運用ではなくeSIMを利用しての運用という方法も用意されているので、こちらでの運用の方が現在メイン回線でiPhoneを使っている方には面白い使い方になるかと思います。
そしてこのeSIMを利用すれば、現在別のキャリア回線で使っているiPhone 11やXSに対して「サブ回線として『楽天モバイル UN-LIMIT』回線を加えてデュアルSIM運用ができる」なんて使い方も実際に可能になってきています。
さらに『楽天モバイル UN-LIMIT』は楽天モバイルエリアとauエリアを使える回線であるため、もしもドコモやSoftBankでメインに使っている回線であれば同時に使えないにしても3つのキャリアの回線を疑似的に持つことができることにもなります。
このeSIMと物理SIMによるデュアルSIM運用、主回線を通話待ち受けにして副回線の『楽天モバイル UN-LIMIT』をデータ通信として待機させるなんていう、ちゃんとDSDSとして利用することができるため(iPhone 11検証時)、主回線側のプランを従量制の安いプラン(ギガライトやミニフィットプラン)へ変更して使い放題のデータ回線として『楽天モバイル UN-LIMIT』を利用する、なんて運用の仕方もできます。
無料の1Mbps無制限回線として『楽天モバイル UN-LIMIT』を使うことで、通信費の節約といったところも割と現状ならば簡単に行うことができます(ただしこの『楽天モバイル UN-LIMIT』のiPhoneでの通信が塞がれてしまった場合には節約が終了し、フラット回線に切り替える必要性などが出てきます)。
一つのiPhoneに2つの回線。
正直これだけでも十分に魅力的なわけですが、今回の『楽天モバイル UN-LIMIT』は都心部を中心とした楽天モバイルエリアの他にも、auのエリアをローミング先として利用することができるため、主回線として利用しているのがドコモやSoftBankならば3つのキャリアのエリアを使える『トリプルキャリアiPhone』としても利用することができます。
これは今までのiPhone運用には無かった、というか今までのスマホでもなかった運用方法になってくるため、かなり面白い形の運用になるかと思います。
iPhoneのみしか持っていない場合には楽天Linkアクティベート特典の事務手数料の楽天ポイント還元が貰えないが、1年無料と言うだけでも十分すぎるお得さ
もしもiPhoneしか持っていない場合、iPhone 11やXSなんかであれば普通にデータ通信や通話は可能ではあるものの、楽天Linkアプリが現在iOS版が用意されていないためこちらを利用できません。
こちらのアプリを使えば国内通話が基本料そのままにかけ放題になるだけでなく、『楽天モバイル UN-LIMIT』のキャンペーンに事務手数料をポイントバックによって実質無料化される特典というものが用意されているのですが、現状iPhoneだけしか持ってないとそちらのキャンペーンにエントリーできない状態です。
もしもしっかり事務手数料を楽天ポイント3,300ptのポイントバックによって実質0円化したいのならば、楽天Linkアプリをアクティベート出来る『楽天モバイル UN-LIMIT』が使える端末=Androidスマホが必要になります。
iPhoneのみしか持っていない場合にはこちらの実質的な事務手数料無料特典については諦める必要がでてきます。
ただ、そもそも『楽天モバイル UN-LIMIT』のキャンペーンとしては、
- 楽天モバイルエリアの通信はデータ通信量、無制限で利用可能
- 楽天モバイルエリア外はauの回線が利用可能で、毎月2GBまで・4月22日からは毎月5GBまで利用可能
- auエリアで通信量を超過した後の規制後の通信速度は128kbpsだが、4月8日からは1Mbpsにアップ
- 実質的に広い範囲で1Mbpsの通信速度で無制限に使える
といった良さがある上、今回のeSIM運用を行うことでデュアルSIM/トリプルキャリアでiPhoneを運用することができます。
1年間無料でここまで使える回線が手に入ることを考えれば、多少のポイントが還元されなくても大きな問題にはならないでしょうし、それ以上のメリットがあるので契約はしておいた方が良いキャンペーン回線です。
とにかく現時点での『楽天モバイル UN-LIMIT』の動作環境は、お得にiPhoneをよりパワーアップさせてくれるものになっているので、iPhone XR以降のモデルを持っているようならこちらの『楽天モバイル UN-LIMIT』は申し込んでおきましょう。
ほぼ無料で1年間、iPhoneをより便利にしてくれるはずです。