軽量ハイエンドモデルとして登場したAQUOS Zeroの1年ぶりの後継モデルであるAQUOS Zero2を購入したのでそちらのレビューを実施していきます。
軽さとゲーム向けのディスプレイ性能を持った、AQUOS RシリーズやAQUOS senseシリーズとも異なる特徴を持ったスマホとなっているのがこちらのAQUOS Zeroシリーズです。
前回のモデルがイマイチ洗練さの欠ける部分も目立ったため、今モデルでどれだけそうした部分がしっかり作り込まれているのかといったところを確認したいと思います。

『AQUOS Zero2』の主だった特徴
まずはAQUOS Zero2がどのような特徴を持ったスマホなのかという所から軽く触れておきましょう。
1:141gの軽さ
AQUOS Zero2の最大の特徴でありコンセプトとして用意されているのが、端末の『軽さ』です。
6インチを超えるスマホで3,000mAh以上の電池容量を持ったスマホの中で世界最軽量の『軽さ』を有しています。
軽量・高強度なマグネシウム合金フレームを採用することで、軽いのにねじれや衝撃にも強いスマートフォンを実現しています。
2:240Hzのディスプレイで残像感が少なく
ディスプレイは10億色の階調を持つ美しい有機ELディスプレイ。
そしてリフレッシュレートは毎秒120回の表示状態に黒画面を挿入することにより最大で240Hzという表示速度を実現できます。
ゲームなどで利用できるハイレスポンスモード内でこの表示速度を実行可能になり、動きの激しいゲームを中心により滑らかで残像の少ない映像を見ることができます。
3:ハイスペックで使いやすい日本向け機能を用意
AQUOS Zero2は高性能SoCであるSnapdragon 855を搭載、RAMも8GBとなっておりハイスペックなスマホです。
それでいて機能としては防水・防塵、おサイフケータイ、指紋と顔の生体認証を用意しており、使いやすいものがしっかりと取り揃えられています。
『AQUOS Zero2』は軽量ハイエンドでディスプレイ性能も面白い機種
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AQUOS Zero2は軽量ハイエンドスマホとして稀有な存在感を放っている機種です。
これまで軽さのあるスマホが小型かつそこまでのスペックを持たないモデルに偏りがちだった中で、AQUOS Zero2は軽さ同様の快適さを性能面でも実現させています。 さらに機能面も軽さを失わずに諸機能がしっかり利用できる利便性が追及されており、意欲的な高リフレッシュレートなディスプレイなどこだわりも詰まったスマホになっています。 |
ドコモオンラインショップ:AQUOS Zero2 SH-01M
※現在キャリアでの購入よりも白ロムでの購入の方が安くなっています。
こちらのスマホに興味がある方は、赤ロム保障・SIMロック解除周りの保証があるイオシスやじゃんぱらなどの白ロムショップでの購入も検討をしてみてください。
『AQUOS Zero2』のスペック

AQUOS Zero2 | |
OS | Android 10 |
SoC | Snapdragon 855 |
ディスプレイ | 6.4インチ (1080×2340) |
RAM | 8GB |
ROM,SDカード対応 | 256GB,micro SD 非対応 |
アウトカメラ | 1220万画素(広角/F1.7) 2010万画素(超広角/F2.4) |
インカメラ | 800万画素(標準/F2.2) |
サイズ | 158 x 74 x 8.8 mm |
重量 | 141g |
バッテリー | 3130mAh |
通信機構 | Wi-Fi: 802.11 a/b/g/n/ac(5GHz対応) |
生体認証 | 指紋認証、顔認証 |
その他 | 防水・防塵、おサイフケータイ、ハイレゾ |
『AQUOS Zero2』の価格と実施中のキャンペーン【ドコモ/au/SoftBank】
AQUOS Zero2の2020年2月4日時点の価格と実施されているキャンペーンを確認しておきましょう。
予約段階からキャンペーンが実施されており、通常よりも安い価格での購入がしやすくなっています。
販売価格 | 2年後返却時の実質価格 | |
ドコモ | 87,912円 (2,442円×36回) |
58,608円 (2,442円×24回) |
au | 82,100円 | 54,740円 (2,380円×23回+27,360円(最終月)) 25ヶ月目までに機種変更かつ端末回収時 |
SoftBank | 95,040円 (1,980円×48回) |
47,520円+9,360円(プログラム料) (1,980円×24回) |
実施中のキャンペーン
- ドコモ:3月15日までに購入しキャンペーンへ応募すると5,000dポイントプレゼント+ドコモオンラインショップでの購入で3,000dポイントプレゼント
- au:3月15日までに購入しキャンペーンへ応募すると5,000au Walletプレゼント
- SoftBank:3月15日までに購入しキャンペーンへ応募すると5,000PayPayボーナスプレゼント
『AQUOS Zero2』のデザイン
AQUOS Zero2のデザイン面をチェックしていきましょう。





ディスプレイはラウンドフォルムで比較的薄いデザインになっています。
イヤホンジャックは搭載されておらずUSB Type-C端子のみ。SIMカードスロットは端末上部に用意されています。
背面はAQUOS Zeroのアラミド繊維から変更。若干特徴のないデザインになっています。


前回のAQUOS Zeroだとラウンドフォルムディスプレイが、端末を持った時に手の腹で誤タッチされてしまう悪い意味で絶妙な形になってしまっていましたが、今回はその心配はありません。
結構触っていますが誤タッチは割と無理目な持ち方をしたときだけです。


軽いのでバランス次第では指1本で支えられてしまう程。
指紋認証は画面に埋め込まれています。位置もそこまで下の方にあるわけではないので、認証しやすいものになっています。

こちらはAQUOS Zeroとの有機ELディスプレイの比較。右のAQUOS Zeroだと照明が当たった時に光がフレア状になり、ディスプレイも青っぽい感じの色が出てしまい、これが特に黒の色を表示する時に若干気になるものであった品質でした。
ところがAQUOS Zero2ではそういったディスプレイの問題はなく、黒がしっかりと黒く表現されるものになっています。



AQUOS ZeroやAQUOS R3との比較はこちら。
1年経ちましたが意外とベゼルは広いまま。ノッチは小さくなりましたが他社モデルと比べるとベゼルの主張は相変わらずです。
この辺はもうちょっと洗練させて欲しかったところではあります。
横幅が広いので、持ちにくさというのも強くてせっかくの軽さを感じられにくいのは残念なところです。
指紋認証の位置(精度は別にして)、ラウンドフォルムの誤タッチ問題など使いにくさを感じる部分というのがないのでそこはしっかりと評価できるポイントになっています。
『AQUOS Zero2』の各種ベンチマーク
以下ではAQUOS Zero2の客観的な性能を把握するためにも、各種ベンチマークの数字を確認していきましょう。
性能・Antutuスコア
まず性能面をベンチマークアプリで確認をしていきましょう。
性能に関するベンチマークについては最もポピュラーなAntutu Benchmarkアプリを利用し確認していきます。
こちらの数値を他のモデルと比較していくことで、AQUOS Zero2の実力がどの程度あるかというのを確かめてみます。
基本的に数値としては20万点を超えるようになると普通の使い方なら体感での差は少なくなり、ゲームなど一部の重いアプリの挙動に差が見えるのみになってきます。

Antutu比較
Ver8.2.2 | AQUOS Zero2 Snapdragon855 |
Galaxy Note10+ Snapdragon 855 |
Xperia 5 Snapdragon 855 |
P30 Pro Kirin980 |
---|---|---|---|---|
総合スコア | 433229 | 447327 | 424388 | 481205 |
CPU | 134243 | 135039 | 141738 | 124893 |
GPU | 158038 | 171040 | 171968 | 235952 |
MEM | 74202 | 82428 | 56263 | 68844 |
UX | 66746 | 58820 | 54419 | 51516 |
AI性能対象のAntutu測定
AItutu | AQUOS Zero2 | Galaxy Note10+ | Xperia 5 | P30 Pro |
---|---|---|---|---|
総合スコア | 236937 | 172880 | 196975 | 65168 |
画像分類 | 143115 | 92559 | 110233 | 41132 |
オブジェクト検出 | 93822 | 80321 | 86472 | 24036 |
Antutuの数値に関してはスペック通りの数字が出てきています。
ハイエンドスマホとしてしっかりと高性能さというものを見せているため、ゲームなんかの重いアプリでも安心して使うことができる実力を持っています。
ただしこれは発熱していない状態での数値です。
SHARPのスマホ全般の特徴として、熱を持った状態だとCPUのクロック数を下げてさらに発熱するのを防ぐという管理のされ方をしています。
このため発熱が残った状態でAntutuを測定したり、連続してAntutuを起動させるとこちらのスコアは35万点以下にまで下がることがあります。
ネット上でAntutuの数値を確認する際にはこちらに注意をしてください。
バッテリー性能
バッテリー持ちについても複数の状況下で検証をしているので参考にしてもらえればと思います。
テスト内容 | バッテリー状況 |
---|---|
アンビエント表示オフ:スタンバイ状態で10時間 | 100%⇒97% |
明るさ50%でYoutube映画2時間 | 100%⇒88% |
黒い砂漠モバイル1時間オート戦闘 | 100%⇒90% |
バッテリー容量は3,130mAhと決して多くないですが、テスト結果については大分頑張っている印象を受けます。
ただしこちらは他のスマホとの共通のテストのため、240Hzのリフレッシュレートモードでの利用や発熱が強い状態が継続した環境での電池持ちというのではないため、一応普通の使い方での参考値として見てもらえればと思います。
またAQUOS Zero2はアンビエント表示(Always On Display)が常時表示する機能を持っていないため、そちらをオンにした時のバッテリー持ちの検証はしていません。
※追記:実際に利用を重ねていくと、発熱を伴った際に電池持ちがかなり悪くなる現象が出てきています。
特に上記の検証は発熱しにくかった冬の時期に検証したということもあり気付きませんでしたが、暖かくなった季節で発熱もしやすい環境下だとバッテリー持ちというのが大分気になるものになってしまっています。
後述するように発熱によってゲーム周りも影響が強いため、この辺り発熱との相性の悪さというのをバッテリー含めて感じられるものになっています。
発熱
発熱に関してはAntutuを連続で起動し、Antutuアプリで観測した数値を確認していきます。
Antutu連続起動 | バッテリー温度 | CPU温度 |
---|---|---|
1回目 | 35.7℃ | 37.9℃ |
2回目 | 39.5℃ | 40.7℃ |
3回目 | 41.7℃ | 44.1℃ |
発熱はSnapdragon 855の他スマホと大差ないレベルです。
ゲームなどを遊んでいると背面が温かくなってしまうのは避けられません。
ただ性能の項目でも触れた通り、発熱がある程度高くなると処理性能を一段落とすという挙動があるため、AQUOS Zero2は一定以上の発熱に抑えられているというメリットはあります。
なので同SoC搭載機種と比べたら多少は発熱耐性は強いでしょうか。
また充電中にゲームをしても発熱を高くしない機構・機能を用意している、とのことなのでそれも含めて発熱耐性は少し強めと言えそうです。
※追記:こちらは検証したのが冬という事もあり、気づきませんでしたが気温が暖かくなった中では発熱はかなり気になるものになってきます。
発熱によってCPUの性能ダウンやバッテリー持ちの低下というのが激しくなる特徴を持っているため、この発熱の強さが負荷がかかってしまうと目立つというのはAQUOS Zero2の弱さと言えます。
ゲーミング機能
最近のハイエンドスマートフォンで搭載されだした「ゲーム中に最適で快適な操作が実現できるように専用にチューニングされたモード」というのをAQUOS Zero2でも用意しているため、そちらの特色についても確認をしていこうと思います。

ゲーミングモードについてはこちらのランチャーに表示されているものが中心となります。
- ゲームの攻略サイト・動画検索機能
- ディスプレイのリフレッシュレートを240Hzの4倍速で遊べるハイレスポンスモード
- 通知ブロック
- 録画機能(マイク設定あり)
というものです。
その他にも
- 充電中にゲームを遊んでもバッテリーの発熱が高くなりすぎない仕組み
なんてのも用意されています。

この中でAQUOS Zero2独自の機能となるのは240Hzのディスプレイ表示で遊べるハイレスポンスモードでしょう。
後述のレビューにもあるようにゲーム側の設定変更やそこまで劇的な変化はないものの、レスポンス重視のゲームを遊んでいるユーザーにとっては恩恵はある機能になっています。
ただ『ゲーミングスマホ』を自称するならもう少し機能が多くても良かったかなと思わせる内容でもあります。ゲーム画質なんて設定もちょっと曖昧すぎるところがあるので、もう少し細かい設定ができて欲しかったのは感じます。
『AQUOS Zero2』のカメラ性能をチェック!
続いてはAQUOS Zero2のカメラ性能についてを実際の写真と共に確認していこうと思います。
カメラスペック

アウトカメラ | 1220万画素(広角/F1.7) 2010万画素(超広角/F2.4) |
---|---|
インカメラ | 800万画素(標準/F2.2) |
用意されている撮影モード・撮影機能は以下の通りです。
撮影モード
- 写真
- ビデオ
- スロービデオ
- タイムラプス
撮影機能
- インテリジェントフレーミング
- マルチオートフォーカス
- オートHDR
- ワンタッチシャッター
- QRコード認識
- ガイドグリッド
- セルフタイマー
- AIオート撮影
- ポートレートモード
- シーン別撮影
AQUOS Zero2実機で撮影した写真
AQUOS Zero2のカメラで撮影した写真を早速見ていきましょう。
明るいシーンで撮った写真で気になるのは、広角と超広角で色味が違うという点です。
広角レンズでの撮影の方が若干赤みがかっている、あるいは超広角レンズの方が若干青み・緑っぽくなっているのが全体的にわかります。
比較的ダイナミックレンジが広がって白飛びなど気にせずに撮影しやすいカメラになっているのですが、この色調の異なり方というのは気になるポイントではあります。
薄暗くなってきたところで写真を撮るとノイズ・ザラつきといったものが他のスマホと比べても感じられやすくなってきます。
あまり神経質になるレベルではないものの、晴天時や他社ハイエンドと比較してみると空などにノイズ感を見てしまうかもしれません。
夜景撮影になると古いAQUOSよりも美しく撮影することができそこまで白飛びはしていないものの、2019年に発売されていたハイエンドモデルと比べると暗い部分のディテールが若干わかりにくいものになっている印象があります。
またブレやすいのが写真からもわかってもらえると思いますが、割としっかり両手で持って撮影してもブレには弱い感じなので、暗い所での撮影は1枚だけでなく何枚も撮っておくようにしましょう。
その他料理の写真や他のAQUOSスマホとの写真の比較はインスタグラムに投稿しているのでそちらをフォローして貰えればと思います。
写真に関してはサイトの容量の関係上、リサイズ・圧縮しているのでご了承ください。
AQUOS Zero2のカメラ設定で確認しておくべきポイント
なおAQUOSシリーズのスマホは初期のカメラ設定が他のスマホの設定状況と異なる状態になっていることが多く、人によってはその設定を変えておいた方が良いものになっています。
AQUOSシリーズのカメラ設定の特徴として、
- オートHDRがオフになっていることがある
- 撮影時の比率が16:9や18:9になっていることがある
という注意点があります。
今回のAQUOS Zero2ではオートHDRがようやく初期設定でもオンにされているようになったのですが、撮影時の比率は16:9になっており一般的な4:3の比率にはなっていません。
基本的に16:9などのワイドな撮影比率は、4:3の比率からトリミングした形での撮影になるため、4:3の比率で撮影したほうがより広範囲に被写体を写すことができます。
写真として印刷するときなんかも16:9だとお店の現像機器が対応していないことも多く、余白が出たり切り取りが必要になったりしてきます。
個人的にこのAQUOSのカメラの初期設定状況というのは好きではなく、購入後に変更を勧めたい箇所になっています。
『AQUOS Zero2』のレビュー

ここからは実際にAQUOS Zero2を触ってみて感じたポジティブな部分やネガティブな部分といったところをレビューしていきたいと思います。
1:ゲーミングスマホ、としての強みを感じる場面と感じない場面があり評価が難しい

AQUOS Zero2は『軽いスマホ』という特徴の他にも『ゲーミングスマホ』としての特徴を押し出しています。
残像の少ないディスプレイ表示や録画などを簡単にできるゲームモード、充電しながらでも発熱を抑える機構など、ゲームをより快適にプレイできる設計がされています。
ただ実際にAQUOS Zero2でゲームをしてみると、ゲーミングスマホとして評価できる面もある一方でその評価をできるのは限定的な場面だなぁと感じるなど、中々難しい存在になってしまっているのを感じます。
一応評価できる部分としては240Hzのディスプレイ表示、ゲームアプリ利用時に4倍速モードとして残像の少ない表示ができるスペックを持っている点があり、実際ゲーム内の表示が確かに残像が少なくなって表示されています。

ただこの表示を実現するには高fpsモードへの設定変更なんかをゲームアプリ側でしないとしっかりと実感できないものになっており、しかもこの設定をすれば割と他のハイエンドモデルでもヌルヌルした表示というのが実現できるために、そこまでAQUOS Zero2特有の良さ感というのは強くありません。
またアプリによっては設定変更で対応できないものもあり、240Hzのディスプレイ表示というのが活かせる場面は一部しかないのが現状です。
もう少しGalaxyとかが高フレームレートのスマホを出してこないとアプリ側の性能アップというのは見込めず、AQUOS Zero2の4倍速モードが活かされる場面というのは限定的でしょうか。
正直AQUOS R2やR3が見せた普通に使っていても120HzのリフレッシュレートでTwitterとかがヌルっとした表示になった感動具合に比べると、ゲーム限定の240Hzはあまり感動はなく正直拍子抜け感があります。
またディスプレイのコーティング剤の影響か、そもそもディスプレイ素材の問題なのか、ディスプレイを操作している時の滑り心地があまり良いものではなく、プレイ中もそこまで快適さを感じないという問題があります。
ぐりぐり動かすTPSやFPS系のシューティングゲームでは、この滑り心地の悪さゆえにいくら240Hzでも長く遊ぶのに少しストレスというか、他の滑りの良いハイエンドスマホの方が触り続けられる快適さがあります。
この滑りの鈍さは文字入力やスクロールの時にも感じられてしまうものになっており、個人的には好ましいものではありませんでした。
このようにAQUOS Zero2は、強みである240Hzのディスプレイ表示が活躍できる場面が少し限定的という点、それにディスプレイ自体の滑りが悪いゆえにタッチ頻度の多いゲーム操作でストレスがある点、というのがありゲーミングスマホとして見た時になんとも微妙な評価になってしまいます。
※追記:ゲーミングスマホとして不適格!カクつきや急な早送りが発生し不安定すぎる!
上記のレビューを書いている時には気づきませんでしたが、長く遊んでいると結構深刻な不具合がゲームプレイ中に起きます。
主に見られたのは以下の2つです。
- 発熱してくるとゲームプレイがカクつく
- 一部のシーンで早送りのようにゲームが進む
というものです。
まずゲーミングスマホとして深刻な問題は、発熱が発生してくるとゲームアプリがカクついてしまうことが多々あるという点です。
特に発熱耐性がないAQUOS Zero2において、ゲームのような負荷が強いアプリの操作には発熱が伴います。
そうした中で発熱が起きるとカクつくというのは致命的な部分があります。
PUBGなんかをプレイしても1試合目の前半と後半で動きの質が違うものになっており、結構酷い差が生まれます。
さらに240Hzモードをオンにしていると早送りのようにアプリが進んでしまうことがあり、こちらも不具合として確認することが出来ます。
こちらはアプリによって一部の場面しか影響しない、という可能性が高いために深刻な不具合では無いものの、もしかしたら正常にイベントが進行しない不具合になる可能性もあるため、ゲーミングスマホとしてAQUOS Zero2を使う上では非常に不安を感じる問題点になっています。
この2つの不具合があるため、AQUOS Zero2はゲーミングスマホとしては不向き、というよりも不合格感が強いです。
購入の際にはゲーミングスマホとして期待しない方がいいでしょう。
2:指紋認証の精度は高くない

指紋認証は前回のAQUOS Zeroの背面から画面内への埋め込みに変わっています。
これは正直ZeroからZero2に変わって劣化してしまったポイントです。
認証速度・認証精度がどちらも低く、しかも画面が点灯した状態でないと指紋認証箇所がわからないため、スムーズな解除というのがしづらい仕様になっています。
メインで使っていくためには顔認証もしっかりと設定したほうがいいでしょう。
3:最低限の機能は揃えているものの、ワイヤレス充電やワンセグなどの機能がないため「SHARP感」は薄い

AQUOS Zero2は他のAQUOSシリーズと比べると機能性といったところにおいては、日本向けのものを最低限用意しているだけで充実さというのはありません。
軽さを追求するがゆえに機能面を省いている、というのもわかりますが、AQUOSシリーズの特徴に慣れているとちょっと機能に物足りなさを感じます。
差別化されていると言えばそれまでではあるのですが、AQUOSシリーズのスマホなのに結構尖った存在であるというのは理解しておかないといけません。
4:アウトドアビュー搭載も太陽光の下では明るさが足らないと感じる場面あり
SHARPの最近のスマホにはアウトドアビューと呼ばれる機能が搭載されています。
外でスマホを見た時、特に太陽光の下でスマホを操作する際に輝度をしっかりと上げて明るさを確保し、画面を見やすい状態に保ってくれます。
これをAQUOS Zero2でも搭載はしているのですが、同じAQUOS R3と比べるとその効果が弱いです。
AQUOS R3はかなり明るさを強くすることができ、写真を撮るときなんかでもしっかりと被写体の様子を確認しながら撮影することができるのですが、AQUOS Zero2では明るさが若干足りないのを感じます。
逆光下でのカメラ撮影では画面が暗く感じられてしまい、ライブビューにおいてピントがちゃんと合っているのかなどが確認しづらいです。
太陽光下以外では十分な明るさを持っており、自動調光もAQUOS Zeroの時みたいに暗く感じることが無いので普段は良いのですが、太陽光下では弱さを見せます。
5:Always On Display機能的なものが常時点灯できず地味に不便

有機ELディスプレイということでAlways On Displayやアンビエント表示といったスリープ時でも時計や通知を確認できる機能が使えると思ったのですが、AQUOS Zero2のそれは限定的な機能になってしまっています。
AQUOS Zero2では「ロック画面の表示」という項目でAlways On Display的な機能が用意されているのですが、この表示が他のスマホと比べても暗くて薄く、しかも一定時間触れていないと消えてしまうというものになっています。
今のところ追加の設定項目が用意されておらず、暗さの調整や表示時間を常態化させることもできないものになっており、他の有機ELディスプレイを持ったスマホと比べてもスタンバイ状態の時の利便性といったところは劣ってしまっています。
6:気になる安っぽさ・・・
この点を気になる人・ならない人というはハッキリと分かれるかもしれませんが、個人的に1ヶ月以上利用してみて大いに気になっているのがスマホとしての「安っぽさ」です。
AQUOS Zero2は軽さを追求するためにボディ素材が背面は強化プラスチック、側面がマグネシウム合金となっています。
他のハイエンドモデルがアルミフレームやアルミボディやガラスの背面素材で構成されている中で、このAQUOS Zero2は中華スマホのような質感・安っぽさを見せてきます。
そのため触っていても8万円・9万円するスマホとは思えない「格安スマホ」感があります。
この安っぽさは直接なにかデメリットになるわけではないものの、高額な価格を支払ったスマホという感じが全くしないため、使っていての満足感というものがかなり少ないものになってしまっています。
7:持ちやすさが無いから軽さが活かされない
AQUOS Zero2は74㎜と結構横幅が広いです。
この横幅というのは70㎜を超えてしまうとうまく手に馴染まず持ちにくさを感じる訳ですが、このAQUOS Zero2はその持ちにくさというのが強く感じられるものになっています。
単純にスマホとして大きめのため、いくら軽くても持ちにくくて使いづらいというのはせっかくの良さである軽さというのが活かされていないものになっており、非常に残念なものになっています。
『AQUOS Zero2』レビュー総評:特化型ハイエンドスマホなので満足度は人によって大きく分かれそう

良い所
- 141gの軽さ
- その軽さを実現しながら高性能でカメラもAQUOSの中では向上し全体の満足度がAQUOS Zeroよりも向上
悪い所
- 機能性は最低限必須のものに留まり、軽さのために割り切られている
- 240Hzの表示はゲームの中でも一部に限られ、過去モデルの120Hzよりも感動が少ない上に不具合多し
- 発熱によってゲーム操作もバッテリー持ちもヒドく悪化する
AQUOS Zero2はその特徴として『軽さ』と『ゲーミングスマホ』といった部分を前面に出してきているスマホですが、
個人的にはこの内の『ゲーミングスマホ』という特徴には疑問の残る機種となりました。
『軽さ』に関してならインパクトは強く、スマホ自体の軽さと高性能さからくる動きの軽さが快適を与えてくれます。
自分も過去にスマホを触りすぎて手首が「スマホ腱鞘炎」になってしまった経験から、このスマホの重さというのは結構神経質に見ているのですが、長時間スマホに触り続けるユーザーにとってこの重量は安心して触り続けることのできる『軽さ』であるのは間違いありません。
ただ『ゲーミングスマホ』として見た時には、そこまで洗練されていない印象がやはり強いです。
240Hzは一応通常のゲーム画面でも機能しているようですが、ある程度ゲーム側でもフレームレートを向上させる設定などをしないと機能としての印象は物足りなく、これならAQUOS R2やR3の120Hzディスプレイの時の方が感動しました。
さらに一部のゲームでカクついたり240Hzに対応せずに早送りみたいな現象が出ているのは褒められません。
また地味にディスプレイの滑りが悪いというところもあり、たとえ軽さがあってもゲームを長く遊ぶには体感が良くない、というのを感じました。
『軽さ』と『ゲーミングスマホ』としての特徴に割と全振りで機能性やバッテリー容量なんかが削られてしまっている中で、特化しているはずの『ゲーミング』の部分がイマイチ洗練されてないのは普通のハイスペックスマホと比べた時にガッカリ度は高いです。
正直『軽さ』と共に推し出す部分が『ゲーミング』というのは組み合わせ間違えてるのでは、という思いが強くあります。
性能自体はサクサクで快適ですし、軽さゆえに腱鞘炎を心配しなくていいのは個人的に安心できる良ポイント、カメラも過去モデルに比べると大分良くなっているのでメイン機として使っても良いレベルにはなっています。
ただ『ゲーミング』感がそこそこなレベルで、機能の数もAQUOSらしさを感じられないものになっており、ハイエンドモデルとしては結構人を選ぶスマホであるのを感じさせます。
最近のハイエンドモデルだと万能性が高い機種が多いですが、それらと比べるとAQUOS Zero2は若干尖った「軽さ特化」のハイエンドといった機種になっています。
決して安くない価格で購入することになるため、そうした価格のスマホならばなんでもできる、と期待してAQUOS Zero2を選ぶとちょっと期待とはズレてしまうかもしれません。
軽さが欲しい、最新のスマホディスプレイ技術を使ってみたいという目的を持っていないとAQUOS Zero2はちょっと合わない部分が出てきてしまうでしょう。
購入の際にはその点を意識した方がいいです。
※追記:総合評価としては少し軽めに書きましたが、発熱によるゲーム性能の低下・具体的にはカクつきといったものが発生し、バッテリー持ちも一気に悪くなるという問題を新たに確認することができたため、現状の評価としては上記の内容よりも悪いものになります。
ゲームの不具合や軽いけども使いにくい画面の大きさと横幅というのも長期利用していくと気になるものになっており、満足度が結構低いものになっています。
これで9万円前後の価格というのはかなり厳しいものがあります。
ドコモオンラインショップ:AQUOS Zero2 SH-01M
機種変更をするなら各オンラインショップで

ここからは契約についてのお話
契約、特に機種変更は各オンラインショップで行うようにしましょう。
なぜオンラインショップを利用することをおすすめするのかというと以下の5つのメリットが用意されているからです。
- 頭金が端末にかからない
- 事務手数料が0円(ドコモオンラインショップのみ)
- 待ち時間がなく契約完了まで5分程度
- 自宅への配達やショップへ配達してくれて無料で初期設定
- チャットサポート完備でプラン相談などが可能
こうしたメリットがあるためにオンラインショップでの契約というものを勧めています。
頭金と事務手数料は特にオンラインショップのメリットとなるポイントです。頭金は5,000円ほど、事務手数料は最低でも2,000円かかる支払いですが、そうした支払いがオンラインショップでは無料になるため、そこは本当に大きなメリットとなっています。
他にもオンラインショップでは手続き全般がネット上で冗談ではなく2,3分で終わらせることが出来るようになっていて、時間的な浪費というのがかなり少なくなっています。どこからでも申し込み可能でありながら、時間が全くかからず契約できるのはオンラインの大きな魅力です。
さらに最近ではチャットサポートも実施することによって相談窓口というのも設置することが出来ており、オンライン契約の不安点であるプランや端末の疑問点が解決できない、という問題が解消しています。
オンラインショップではそのメリットとして頭金と事務手数料分お得に契約できるという特徴を持っています。そしてそれ以外にも時間をかけず(メンテナンス時間以外は)24時間いつでも申し込みをすることができる簡単さというのもありますし、サポートも充実しだしたという良さもあります。
こうした理由からオンラインショップは契約をするのにおすすめすることが出来るわけです。
特に今回のAQUOS Zero2は価格がハイエンドモデルのためにやはり高いため、なるべく頭金などの無駄な支払いは避けて追加の値上げなく契約したいところですのでこちらのオンラインショップを利用するというのは賢い契約方法への第一歩になるでしょう。
※現在キャリアでの購入よりも白ロムでの購入の方が安くなっています。
こちらのスマホに興味がある方は、赤ロム保障・SIMロック解除周りの保証があるイオシスやじゃんぱらなどの白ロムショップでの購入も検討をしてみてください。