2015年はauが最初にiPhone 6s/6s Plus向けのキャンペーン情報などを提供しだしました。
今回は他社も即座には対応できないようなインパクトの強い新プランを用意しており、結構魅力的な内容になっているのを感じられます。
ということで、新しい基本料金プランである「スーパーカケホ」の特徴や注意点と、iPhone 6s/6s Plus向けの機種変更・MNPキャンペーンについてまとめてみようと思います。
「スーパーカケホ」プラン誕生
KDDI社長である田中氏は、docomoのカケホーダイとSoftbankのスマ放題の新プランが出てきたときに「あれ、高いよね」と発言していました。にも関わらず当時発表されたauの通話定額プランも結局他社と横並びの価格となり、失望を感じさせるものとなりました。今回の新プランは1年(以上ですが・・・)越しにようやく「あれ、高いよね」という発言に合った料金から始められるプランになりそうです。
新料金プランの名称は「スーパーカケホ」というもので、基本料がこれまでのカケホとデジラの電話かけ放題プランから1,000円も安い1,700円での提供となっています。これに伴い、通話定額の範囲は狭まることにはなりましたが安さはかなり目立ちます。以下がスーパーカケホと従来のカケホとデジラの対比表です。
スーパーカケホ (電話かけ放題プランS) |
カケホ (電話かけ放題プラン) |
|
通話料 | 一部電話番号を除き5分間までなら何回でも定額 5分を超えた分は30秒/20円の通話料 |
一部電話番号を除き定額 |
料金(税別) | 1,700円 | 2,700円 |
スーパーカケホでは5分間までの通話時間ならばどんなに利用しても無料であり、5分を超えた場合でもその無料分を引き継いだまま30秒/20円の通話料が加算されます。5分間の通話時間というのが長く感じるか短く感じるかは人それぞれかと思いますが、5分を超える通話時間は全体を見ても非常に少ない、というのはライバルである孫正義氏のお墨付きでもあるため、恐らくはほとんどのユーザーにとっては好意的に受け取れる新プランということになるでしょう。
孫氏は「(子会社の)ウィルコムで『だれとでも定額』を提供しているが、1回の通話で5分以上喋るケースは非常に少ない。
通話定額があったほうが通話料の節約にもなって助かる、でも2,700円は高すぎる、と感じていた方や普段の通話時間が5分以内の事務的なものが中心だ、という方にはぴったりなプランになることでしょう。
注意点:最安のデータ定額プランとは組み合わせ不可、au同士の無料通話なし
ただしこのスーパーカケホには注意点があります。それは一緒に組み合わすことになるデータ定額プランについて、最も安い3,500円からなるデータ定額2プランを契約できない仕組みになっています。このためスーパーカケホと組み合わすことが出来るのは4,200円の3GBプランからということになり、基本料は1,000円引きになったもののパケット定額プランまで含めると実質的には300円ほどしか通常のカケホとデジラのプランと料金は変わらない、ということになります。
この仕組みは非常に残念というか勿体無いというか、こんなところでセコイ真似をしたらせっかくの値下げプランの魅力も薄くなってしまいます。元々通常のカケホとデジラに3GB以上のデータ定額プランを組み合わせていた方は1,000円引きで使える計算にはなりますが、2GBプランで使っていた方には300円しか安くならないということで、最安維持・最安運用を目指していた方には不満の残る契約体系でしょう。
もう一つ、LTEプランで可能だったau利用者間の無料通話(1時~21時)、これがこの新プランでは適用されずに5分を超えたら有料となってしまう形になっています。通話のほとんどが家族間、auユーザー間が中心だったという方にはむしろ危険なプラン変更になってしまうかもしれません。
それでも既にカケホプランへ移行しておりデータ定額3GB以上のプランを契約しているという方には、通話内容の傾向によっては毎月1,000円安くすることの出来る料金プランとなるため、変更を考えてみてもいいのではないでしょうか。
ネーミング的になぜ制限ありプランのほうが「スーパー」なのかよくわかりませんが、iPhone 6s発売と同時にインパクトのあるプランを出してきました。
特にデータ容量が多いほうが良いという理由でLTEプラン+LTEフラット(7GB)(LTEネット含み6,934円)を使っていた方は、ほぼ同じ料金でスーパーカケホ+データ定額5GB(LTEネット含み7,000円)を契約できるので、月々に使う通信量によっては通話料込のスーパーカケホに移行すると良いかもしれません。特に2年以上auを使っている場合、テザリングオプションがLTEプランだと無料期間を過ぎているため、500円分更に加算されることになりますから、そこも加味すると真面目に変更を考えてみる価値はあります。
iPhone 6s向けキャンペーン
このスーパーカケホと同時に、複数のiPhone 6s/6s Plus向けのキャンペーンを発表しているので、そちらを確認しておきましょう。
auにかえる割スーパー
9月9日に終了したauにかえる割 Plusの後継キャンペーンとして「auにかえる割スーパー」が始まります。
対象となるのはiPhone 6s/6s Plusのみ、iPhone 6やAndroidは対象外です。LTEプランや電話かけ放題プラン、先ほどのスーパーカケホのどのプランでも対象になります。ただしカケホとデジラの組み合わせでは、データ定額プランで5GB以上のプランへ加入しないとauにかえる割スーパーは適用されません。
以下が具体的な割引表です。
対象プラン | カケホ・スーパーカケホ | LTEプラン LTEフラット |
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---|---|---|---|
パケットプラン | データ定額5 | データ定額8/10/13 | |
割引・特典 | 1年間・800円/月 通信料割引 |
1年間・1700円/月 通信料割引 |
1年間・基本料無料 または 12,000円分をau wallet プリペイドへチャージ |
LTEプランの基本料無料が1年になるなど一部で劣化しており、5GBと8GB以上のプランとで割引額が違うなど若干の複雑さがあります。
とりあえず従来のMNP向けキャンペーンは形を変えて継続という点では一安心でしょうか。
スーパー機種変更キャンペーン
こちらは機種変更向けのキャンペーンとなっており、端的に言ってしまえばiPhoneユーザー限定の下取りプログラムになります。
iPhone 4SからiPhone 6/6 Plusのユーザーを対象に、水濡れや破損、故障等していないiPhoneを下取りすることで、ポイント還元として最大27,000、最安でも10,800ポイントという還元を受けることが出来ます。更にモデル関係なく10,000円分をau wallet プリペイドカードへチャージされるという特典が付いてきます。このため、合計の還元額としては最大で37,000円分、最安でも20,800円分という機種変更にしては大きめな割引を得ることが可能になっています。
Android端末の機種変更下取りポイントの還元が3,000円分であることを考えると、iPhone 4Sですら20,800円分の還元が可能なため、古いタイプのiPhoneを利用している人ほど恩恵を得ることが出来るでしょう。状態によっては中古買い取り店を使ったほうが良いですが、そちらの査定がうまくいかなかった時にはこちらのキャンペーンは活用のし甲斐があります。
なおこの下取りキャンペーンでは、機種変更する回線に下取りするiPhoneの購入記録が残っていないと適用されないため、MNP時の下取りプログラムのように中古品を拾ってきてそれを提出する、という方法は使えないのでご注意ください。
スーパーアップグレードキャンペーン
別にiPhone 6s/6s Plus向けではないのかもしれませんが、アップグレードプログラムのサービス内容が、従来の19ヶ月目からの機種変更で端末分割の残債分を実質0円にしてくれたのを、サービス内容としては全く同じではあるものの機種変更できる期間を13ヶ月目からに短縮してくれるという内容に変化しています。
別にサービスや割引自体に変わりはなく、機種変更できるタイミングを早めることができるといった内容の変化です。結局13ヶ月目~18ヶ月目までの端末代金は自己負担であることは変わりません。
以前このサービスについて触れたときには別にお得さは感じないと結論付けたような記憶がありますが、今回の変化があってもお得さは増してはおらずメリットが若干増えたぐらいなので別に加入しなくてもよいでしょう。
前に利用していたスマホを下取りに出すことが条件なので、最近のスマホのハイスペック化や格安SIM需要による白ロム買取価格の高額維持状態を考えれば、下取りよりも買取店などを利用したほうがお得さという点では上回る機会は多いのではないでしょうか。
スーパーカケホは細かい部分を見ると罠が目に付きますが、それでも基本プランの1,000円引きというインパクトは非常に大きいはずです。これにシェアオプション系のパケットプランも提供してくれれば最高なのですが・・・。
iPhone向けキャンペーンについては追加され次第このページに追加しておこうと思います。