最近ドコモでは一括価格が648円~3万円ほどの価格で購入できるような機種変更または新規/MNP向けの特価スマホやタブレットが多く販売されています。
これらの実質0円規制後でも格安に買える価格で販売されている機種は、基本的に今はどれも『端末購入サポート』という割引が適用されていることによって安く販売されています。
この『端末購入サポート』が適用されたスマホやタブレットは、そのお陰によって普段よりも安い価格で購入できるようになるわけですが、ただ単に安く契約出来るというわけではなくこの端末購入サポートの適用によって一時的な『縛り』が発生するようになってしまいます。
そのため端末購入サポートの適用で安くなったスマホが買いやすいからと言って、何の予備知識もなしに契約してしまうと、タイミングと契約回線の扱いによっては思わぬ高額な支払いをしなければならなくなってしまう可能性があります。
こうした契約上の注意点が端末購入サポートの適用によって発生するので、この記事ではその端末購入サポートが適用されたスマホを購入する上で確認しておきたいポイントについてまとめておこうと思います。
端末購入サポートが適用されると一括価格が安くなる
端末購入サポートが適用されることによって、ドコモのスマホやタブレットは前述したように安くなります。
それまで実質価格と呼ばれる2年間使い続けないと請求書的に反映されない価格での購入しかできなかったものが、その場で購入価格が反映される一括価格で安くなるので、極端な話2年間使わなくても実質価格であらわされているような価格での購入が出来ます。
端末購入サポートでの価格のつけられ方は、
- 実質価格がそのまま一括価格に変更される(例iPad Pro:実質22,360円→一括22,360円)
- 一括購入変更に伴い5,400円~ほど実質価格から値下げされて販売される
というものになっています。
実質価格の安い機種が端末購入サポートの対象になると、一括で更に契約しやすい端末へと進化します。
また実質価格が高額な機種は端末購入サポートの適用開始と同時に値下げも行われることが多く、それまで価格が高くて購入しづらかった機種もこの端末購入サポートの適用開始によってしやすくなります。
つまり端末購入サポートはスマホの一括価格を安くして、買い切りしやすくしてくれるドコモの割引の一種になります。
端末購入サポートの適用は条件付き
この端末購入サポートの適用によって購入しやすくなった機種ならば、一括で比較的安い価格で購入することが出来るので、普通の実質価格で販売されているスマホよりも確実にお得にはなります。
しかしこの端末購入サポートは一括価格に変更になった上に安くなる可能性も高いというメリットを持っているがゆえに、その契約をするのにそれ相応の条件を満たす必要があります。
要は一括で安く契約できてしまうと、スマホの場合国内のみならず海外でも需要があるため、「転売」のために何台も一人で契約したり、契約後すぐに解約をしてしまう方なんかが出てしまうため、それを防止するための契約条件というものが設けられています。
その条件というのは、
契約から14ヶ月間は機種変更や解約ができない
というものです。
この条件についてのより詳しい内容についての説明と、条件まではいかない端末購入サポートの特徴についてもついでに説明しておきましょう。
14ヶ月間は短期契約解除料が発生する特殊な契約
この端末購入サポートでは一括でスマホが購入しやすくなる上に安くなる、それも新規やMNPのみならず機種変更でも適用されやすいということで、非常にユーザーにとってはありがたい内容なのですが、それゆえに転売などを避けるために一定期間はしっかりと利用してもらうことを想定しています。
その「一定期間しっかりと利用してもらう」ためにドコモが設けているのが、「端末購入サポート短期契約解除料」です。
これはいったいどういうものかというと、端末購入サポートの適用されたスマホやタブレットを契約した後、一定期間内に解約などドコモが定める契約変更を行ってしまった場合、スマホの値引きに使われた金額のおよそ半分を、短期契約解除料として徴収されることになります。
例えば約6万円の割引が端末購入サポートで発生した場合、ドコモの指定する期間内に特定の契約変更をしたら、約3万円が短期契約解除料として掛かってきます。もしもこの時に更新月以外の状態で解約をし、10,260円の解約金が発生していたとしても、それとは別にこの短期契約解除料が発生してしまうのでご注意ください。
この短期契約解除料は、一応ドコモの規約では12ヶ月間有効になっているとされていますが、こちらのカウントが契約の翌月から数えられて、最終月の末日まで効果が継続されるために、実質的に契約から14ヶ月必要ということになります。
そして14ヶ月の間にしてしまうと短期契約解除料が発生するのは、解約や休止、契約変更はもちろんですが、なんと機種変更を行っても短期契約解除料が発生してしまいます。そのためこの端末購入サポートのスマホを購入したら、1年間は機種変更が出来ないということになります。
このように端末購入サポートは、契約してから14ヶ月以内は機種変更すら自由にできないように縛られてしまい、もしその条件を満たせないようならば値下げ分の一部を短期契約解除料としてドコモに返さなければならない形の、値下げ手法ということになります。
これがまず一つ端末購入サポートの注意点です。
端末購入サポートの適用で割引はほぼ0円に
もう一つ注意しないといけないところとしては、この端末購入サポートは通信料の割引がほとんどの機種において無いという点が挙げられます。
端末購入サポートは一括で安くスマホを購入でき、それをしっかり使う方にとってはたった14ヶ月間の継続利用だけで安く契約できるということで魅力的な割引であるのは確かなのですが、こちらの割引は主に端末価格を大きく割り引いてくれる代わりにその対象機種のほとんどに通信料の割引が行われない、という特性があります。
そのためこの端末購入サポートが適用されたスマホは、端末購入価格が安いものの維持費自体は高めになってしまう、という契約になりがちです。
スマホは安いけれども決して安くはない維持費で14ヶ月以上の利用が必要ということに注意してください。
一例として端末購入サポートを適用したスマホを契約した場合の毎月の維持費を計算してみました。
子回線運用
通話プラン | パケットプラン | spモード含めた月額合計 |
---|---|---|
シンプルプラン | シェアオプション | 1,922円 |
※カケホライト選択で+778円、カケホーダイ選択で+1,858円値上がり
単独回線運用
通話プラン | ベーシックパック | spモード含めた月額合計 |
---|---|---|
シンプルプラン | ステップ1:~1GB | 4,514円 |
ステップ2:~3GB | 5,702円 | |
ステップ3:~5GB | 6,782円 | |
ステップ4:~20GB | 8,942円 |
※カケホライト選択で+778円、カケホーダイ選択で+1,858円値上がり
家族代表回線運用
通話プラン | ベーシックシェアパック | spモード含めた月額合計 |
---|---|---|
シンプルプラン | ステップ1:~5GB | 8,402円 |
ステップ2:~10GB | 11,102円 | |
ステップ3:~15GB | 14,342円 | |
ステップ4:~30GB | 17,582円 |
※カケホライト選択で+778円、カケホーダイ選択で+1,858円値上がり
代表回線や単体運用になると若干高額な料金がかかってしまいますが、これでも端末の分割支払いや残債がないということを考えるとキャリア回線的には平均的でしょう。家族のシェア子回線として加入している回線ならば2,700円の維持費で済むようになるため、一括価格の安さと合わさってこの端末購入サポートの割引は非常に助かる契約方法になると思います。
通信料金への割引のない契約にはなってしまいますが、特に家族でドコモを使っている方にとっては全体への影響は少なく、むしろ端末代を安くそろえることが出来るので、たとえ料金への割引がなくても結果的には負担額を少なくしてくれる狙い目の契約方法と呼べる内容になっています。
補足:割引なしは主にスマホのみ、一部タブレットでは月々サポート込みの実質マイナス価格に
ちなみにこの割引なしというのは端末購入サポートの特性、というわけではありません。あくまでも割引がない可能性が非常に高いというだけです。
この理由はスマホだと総務省からの指導である実質0円販売に引っかかってしまうからです。そのために割引を端末代からのみに限定して月々サポートのような通信料割引はなくしています。
ですがこの実質0円規制はあくまでもスマホのみにしか今のところ適用されておらず、タブレットやルーターであれば一部で月々サポートも適用されます。
現在の例として挙げられるのはdtab compact d-02Hがわかりやすいでしょう。
こちらのタブレットは端末購入サポートによって一括価格が10,368円で販売されています。しかもここに月々サポートが毎月1,380円、2年間合計で32,400円と高額な割引が適用されているため、毎月の維持費も安くなるという特別な販売方法が取られています。
こうした端末購入サポート+月々サポートという組み合わせはタブレットやルーターに限られてしまうものの、こちらの販売方法で売られているものならば端末価格はもちろん維持費も安いという嬉しい契約が出来るようになります。
維持費が高めなのは決してデメリットではない、dカード GOLDと組み合わせれば
なおこの上記のような高めの設定の維持費については、一部の運用方法を採ることによって還元という形で安くすることが出来ます。
その方法に必要となってくるのがdカード GOLDです。
こちらを持っていれば端末購入サポート契約の維持費から毎月10%をdポイントで還元してくれる他、その他の特典も充実しています。
年会費の関係で月額が9,000円を超える料金であることが望ましいため、この方法は10GB以上使う家族の代表回線で端末購入サポート契約をした際には非常に有効となってきます。
より詳しい方法については以下の内容を確認してもらえればと思います。
12月以降の端末購入サポート入り値下げスマホに備えて『dカード GOLD』を使ったお得運用方法 | スマホ辞典
端末購入サポート対象の機種はドコモオンラインショップでチェック、特に年末と年度末が最新機種が対象になりやすい
最新の端末購入サポート機種については、ドコモオンラインショップでチェックするのが一番確実です。
特に機種変更でも安くなる可能性が高いということで、ドコモオンラインショップで契約したほうが良い場合も多いので、まずはドコモオンラインショップで在庫のある機種や対象の機種を確認しましょう。
https://smaho-dictionary.net/2015/09/docomo-onlineshop/
ドコモオンラインショップでは端末購入サポート機種の価格はもちろんですが、短期契約解除料についても確認することができるので、支払う可能性のある金額についてとても分かりやすくなっています。
端末購入サポート機種は季節の変わり目、新機種の発売ちょっと前などに追加されることが多く、特に年末年度末になると最新モデルも比較的に早期に端末購入サポートの対象になることが多く、その時期に端末購入サポート端末を狙えば安価な一括価格で最新モデルと契約することが出来ます。
端末購入サポート機種を購入する際にはオンラインショップやこうした時期を参考に購入してみてください。