日本では一部のコスパ重視なガジェットオタクの方々から高い注目を受けているXiaomi。
これまでは日本への輸入には中々面倒なところがありましたが、では正規のグローバルモデルを各種スペックを確認できた上で簡単に輸入できるショップも増え、購入がしやすくなっています。
自分も今回6.44インチのMi Maxを輸入し、実際に使ってみました。今回はこのモデルのレビューやスペック、それに輸入ショップについての情報などをまとめてみたいと思います。
これからの購入の参考にしていただければと思います。
Xiaomi Mi Max レビュー
見た目は三辺アルミボディとなっているので、そこまで安っぽさはありません。
電源ボタンと指紋認証センサーがそれぞれ独立しています。電源ボタンは端子がふにゃふにゃするというネットの指摘にありますが、こちらの端末でもそれを確認しており、個体差ではなく仕様に近いようです。若干作りこみの甘さを感じます。
その他は非常にシンプルな作り。SIMスロットは2枚のSIMカードに対応も両方使うとmicro SDカードが使えません。
Mi Maxのスペック
Android Ver | 6.0 |
---|---|
CPU | Snapdragon 650 |
RAM | 3GB |
ROM | 32GB |
ディスプレイサイズ | 6.44インチ 1920×1080フルHD |
重量 | 203g |
バッテリー | 4850mAh |
リアカメラ | 1600万画素 |
フロントカメラ | 500万画素 |
LTE Band | 1/3/7/38/39/40/41 |
SIM | micro-SIM+nano-SIM 3G+4G同時待ち受け |
センサー類 | 加速度/環境光/デジタルコンパス/指紋/ジャイロスコープ/ホールセンサ |
GPS | GPS/A-GPS/GLONASS/BeiDou |
micro SD | 最大128GBまで認識 |
価格帯を考えると破格な内容です。
スペックの高さを実際に感じられるサクサクとした操作性になっていて、快適さを十分に感じられるものになっています。多少ナビキーやホームキーによる操作のレスポンスが遅れるため、ハイエンドモデルをこれまで触ってきた方には気になる点になるかもしれませんが、普通に利用していく上ではそれ以外の部分で違和感を感じることはまずないでしょう。タッチパネルの精度や正確性もありますし、負荷のかかった状態でも別アプリへの変遷がスムーズです。
もはやレビューで何か問題を見つけるのが難しいぐらいに普通に使いやすいファブレットになっています。
表示dpiは高め
DPIは高めで同じコンセプトで6.8インチサイズの絶妙感がありながらDPIが高いP8 Maxに似た「でかいだけのスマホ感」というものを感じてしまいます。Xperia Z Ultraの代替にしようとしていた方には、この点で恐らく候補としては微妙なものになってしまうかもしれません。
もしもDPIを低くして表示する情報量を増やしたい場合には、BootLoaderアンロックを行い「CyanogenMod13」を導入する必要があります。慣れた方なら簡単ではあるものの、こういった改造が初めての方には結構ハードルの高い作業です。またBootLoaderを解除するのに1週間以上かかるため、その点のダルさでも注意が必要です。
Xperia Z Ultraのように使いたい場合には改造前提なのは注意してください。
DPIの他にもベゼルの太さもちょっと気になるところで、画面の大きさの割に使える領域は少し縮こまります。
ナビキー・ホームキー各種がソフトウェア内になくGalaxyのように本体ベゼル内にあるため、この点ではHuawei P8 Maxよりもディスプレイの大きさを存分に活用できます。
大容量バッテリーも発熱は少なめ
バッテリー容量は多く、電池持ちは丸一日使っても困ることはないでしょう。放置しててもセルスタンバイ問題も起きず、数日は大したバッテリー消費もなく余裕の電池持ちを見せます。
発熱もしづらく、たとえしたとしても全体が大きいために一か所に熱を感じるということはありません。
ベンチマーク調査
ベンチマークスコアもチェックしてみましょうAnTuTuの数値を載せておきます。
Androidバージョンが6.0と最新、それにGPU等が強化されたSnapdragonのミドルハイなCPUを使っていることもあり、数字以上にそのサクサクとした動作を体感できるため、この数字は他のAndroid含めゲームアプリを利用する時ぐらいしか参考の時に有効ではないでしょうか。
対応周波数からみる利用回線の考察
LTE Bandは1/3/7/38/39/40/41に対応しています。
この内日本国内では1/3/41が実質的に利用できる周波数になります。
docomo網の通信ネットワークを利用したMVNO、格安SIM、docomo本家回線ではLTE Band1と3が主にメインで使える周波数帯ですが、LTE Band3は現在東京・名古屋・大阪の東名阪エリアの一部でしか使えないLTE Bandとなっており、実質的に全国的に運用できるのはLTE Band1のみです。
WCDMA(3G)の周波数もバンド1にしか対応していないため、docomo網の回線で使う場合は圏外が頻発してしまう危険性があります。
もしもdocomo網のMVNOで使う場合には、SIMを入れた上でWi-Fiルーターなどによるエリアカバーを行わないとどんなにコストパフォーマンスが良くても扱うのは難しくなるでしょう。
一方でSoftBank/Y!mobile回線だと通信環境は大分良くなります。
LTE BandがY!mobileのBand 3とSoftBankのBand 1に対応しており、SoftBank網を内包するY!mobileならば比較的広いLTE Band1と3をカバーすることが出来ます。
こちらならば多少場所によっては圏外ということもあるでしょうが、docomo網での利用よりは確実にSIMのみ運用で広範囲に利用できるかと思われます。
Xiaomiスマホを利用する場合は今回レビューしたXiaomi Mi Maxを含めて、Y!mobile回線での運用が理想的と言えるでしょう。
Y!mobile回線は音声プランのスマホプランでも新規/MNPで1,080円引きからのデータ通信量2倍キャンペーンで、大容量データのついたプランを格安で運用できるようになっています。またデータSIMプランというデータ通信専用のプランが新設され、約1000円でこの回線を使えるようになっているので、データ専用のファブレットにしたい時にもお得かと思われます。
対応周波数の関係上、Xiaomi Mi MaxはSoftBank系の回線、使いやすさから言えばY!mobile回線を利用するのが理想的な運用方法になるかと思われます。
[blogcard url=”https://smaho-dictionary.net/2016/08/ymobile-sim-only/”]
端末評価のまとめ
まずはこの端末の評価について一旦ここまでのまとめをしたいと思います。
Mi Maxには以下のような評価を下しています。
- 動作/挙動はサクサクで不具合らしきものも見当たらない。
- 6.44インチとXperia Z Ultraと同じサイズも、DPIが高くて表示領域はZ Ultraよりも劣る。
- DPI変更の手順が面倒で慣れない人にはハードルが高く、「ただ大きいだけのスマホ」になりかねない。
- LTE Bandの相性からdocomo網では使いにくい。Y!mobileが無難。
まずはその動作や挙動、それに不具合問題がないかなどの基礎運用の点においては、不満点ほぼゼロの操作性を実現できています。
このあと詳しい価格について触れますが、価格を考えればこの安定さを見せる各種動作はコストパフォーマンスという点で驚異的であり、高い評価を付けられるのが納得なものになっています。
その一方で細部へのこだわりが足りない点は感じてしまうところです。安いスマホなのでそうした細かいところまでは手が回らないのは当然ではありますが、DPIと端末の大きさの不一致や電源ボタン周りの手の抜き方、そして細かすぎますが操作時に動くバイブがちょっと荒々しくて安っぽさを感じさせます。
またLTE Bandが主要な回線であるdocomo網のMVNOと合わないために、この点は使いづらさを感じてしまうでしょう。画面サイズが大きいために自宅用で使っても良いですが、6.44インチサイズのファブレットのメリットは外出時でも大画面で使えて持ち運びしやすいところになるので、ちょっとここは工夫した運用が必要になるでしょう。
ただ全体でいえばかなり満足度は高めなスマホ・ファブレットです。Xperia Z Ultraの完全なる代替にはなりませんが、大画面の端末としては価格の安さはもちろんのこと安定した性能の高さは目を見張るものがあります。
端末の評価としては非常に高いものを与えられるでしょう。
購入方法は輸入
続いては価格や購入方法について説明しようと思います。
Xiaomiのスマートフォンやタブレットは日本国内での販売を代理店通してなどを含めて行っていません。
基本は輸入をして端末を購入することになります。
エクスパンシスでの輸入を推奨
これまでの輸入はXiaomiの取り扱い販売店が少なかったことで、ebayやaliexpressの一部セルラーからが比較的安心して購入する方法がとられていました。
ですがこの方法だと到着まで余裕で2週間ぐらいかかってしまいますし、なによりも変なセルラーだとそもそもちゃんと届くのかが不安なところもありました。
この輸入方法の選択肢の少なさはXiaomi製のスマホを購入する際の一つの障害になっていたわけですが、Xiaomi Mi 5の登場と共にグローバルモデルの展開が広がり、日本から安心して輸入できるメジャーな海外SIMフリースマホ販売ショップでの取り扱いが始まり、安心して輸入できる環境が整いました。
その安心して輸入できるショップの一つがエクスパンシスです。日本語対応、クレカ or Paypal or 代引きから選べるため、不安ならば代引きでの決済も可能です。
こちらは海外スマホの輸入ショップとしては長年の実績もありますし、最短で1日~2日で到着するスピード感ある配送も魅力的です。Xiaomiスマホを輸入するならばこちらが今はベストでしょう。
価格は為替相場で上限するもののどれも安い
価格はドルベースとなるため、円で購入する場合は為替の影響をうけて値上がりや値下がりが起こります。
ですがXiaomiのスマホやタブレットはどれもドルベースで安い価格となっているため、どれも購入はしやすくなっています。
基本的には3万円台前半から2万円台後半で推移しています。
自分が買った時は31,000円ほどでしたが、現在でも29,000円ほどでの販売がされているのをよく目にします。
コストパフォーマンスが非常に高い
この価格からもわかるように、Xiaomiの機種はどれも安いです。
そしてレビューでも評価した通り少なくともMi Maxは安定感の非常に高い機種となっているため、この価格を考えたらとんでもないコストパフォーマンスを実現しています。
これは日本で人気が出るのも頷けます。多少の不満点をレビューの際に書きましたが、それもこの価格を見れば求めすぎな厳しめのレビューをしてしまったかもしれません。
とにかくコストパフォーマンスは最強で、単純な性能比で考えた時には他社のSIMフリースマホの存在が霞むものになっています。
SIMフリースマホとして総合的に考える
SIMフリースマホ/ファブレットとして今回のMi MaxおよびXiaomi製スマホについてを評価すると、やはり一番目立つのはコストパフォーマンスの高さです。
2万~3万といった大型端末にも関わらずフルHDの高画質な解像度となっているために、電子書籍や動画視聴についてかなり有用な使い勝手を実現することができるでしょう。ファブレット端末の中では特段に安くて性能の良い部類であることは間違いありません。
通常の操作でも引っかかるようなことのない性能の良さを見せているので、かなり安心して使うことが可能です。
残念なのはちょっと弄らないとXperia Z Ultraのような大画面で多くの情報量を得られるDPIに近づけられないという点が問題としてあります。「ちょっと弄る」部分を経験済みの方には良いですが、それがこのモデルから初だという場合には面倒で時間のかかる作業です。最初からDPIの変更等が出来ればよかったのですが。
こうしたちょっと残念な部分が微妙な細部で見られてしまうのがMi Maxですが、それでもやはりコスパの高さは輝いていて、日本の一部のユーザーに常に注目されるのも納得いく端末であることは間違いありません。
国内で使うにはY!mobile回線にWi-Fiを併用するなどしないと十分な電波環境ではない点は注意しなければいけませんが、それでも安くて高性能なスマホとして考えると購入のしやすさを含めてXiaomi製スマホはSIMフリースマホの中でも購入の選択肢に入ってくることでしょう。
コスパを考えればおすすめな一方で、ちょっと面白みにはかけるかなと思うところもあるので、実用性重視で選ばないと飽きやすいスマホ/ファブレットでもあるかもしれません。
その他のレビュー
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