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スマホレビュー・グッズレビュー

カメラ付きメガネ型デバイス『Ray-Ban Meta』を購入 Meta Viewの導入方法や写真・動画の様子を記録してみる

開発チームが解散したという噂もあり、もう後継機種が出ることはないと思っていた旧Facebook/Metaの「Ray-Ban Stories」の新モデルとして、「Ray-Ban Meta」が発売されたので米国Amazonから輸入してみました。

前回のRay-Ban Storiesに比べると円安が進んだこととデバイス価格も1段階上がったことで、とても気軽に買えるような価格ではなくなってしまいましたが、いよいよこれが最後のメガネ型カメラデバイスになるかもしれない、ということでRay-Ban Metaを購入して使ってみたのでその様子を残しておきたいと思います。

以下は動画性能に関して確認できるレビュー動画になります。

Ray-Ban Metaはメガネ型のカメラ付きBluetoothデバイス

Ray-Ban Metaは見てわかるようにメガネ型のデバイスとなっており、

  • 写真撮影
  • 動画撮影
  • 音楽再生
  • 通話
  • 音声入力によるMetaアシスタントの活用

といったところが可能になっています。

特にスマホなどの大きさのガジェットをもってカメラのレンズを向けにくい場面でも、気軽に写真や動画を撮影することができるようになるので、一家に一台あると間違いなく便利なガジェットであると前モデルのRay-Ban Storiesを使っていた身としては言えます。

(そのようなレンズを向けられない場面の写真や動画なんか撮影するんじゃねえ、というツッコミもあるかと思いますが・・・。それでもなんとなくカメラを出せない雰囲気のお店とかの中でも撮影できてしまうガジェットがあるのは正直便利です)

撮影時にはシャッター音あり、撮影中はLEDが点灯

(背面のボタンを押してスマホとペアリング)

Ray-Ban Metaはケースに入れて充電、Bluetoothペアリングが行われます。メガネ単体でペアリングできたRay-Ban Storiesとは異なり、メガネだけでなくケースもより慎重に運用する必要があります。

今回購入したモデルは前機種が少し小さく感じたために新たに登場した「Large」サイズという、一回り大きめのサイズのモデルを購入しています。

(上がRay-Ban Meta、下が前モデルStories)

ただこれは正直でかすぎました。顔のバランスとかけ離れた太めのフレームで、正直日常使いには向いていない大きさになっています。

一方で自分は普段メガネをかけているのですが、そのメガネの上からかけられるレベルのオーバーグラス的な大きさになっているので、普段のメガネの上からかけるという使い方であれば、一見不格好な姿になるものの、この使い方の方が視力を損なわず利用することができるので結果的にはラージサイズで良かったような感じになっています。

動画および写真の撮影時にはシャッター音が鳴りますし、撮影時にはLEDが点灯します。

撮影ランプとして機能しているLEDの点灯を何らかの形で無くそうとすると、撮影ができなくなるようになっているとのことなので一応のプライバシー配慮がしっかりとなされています。

(右手側がLEDライトになっており、撮影中はそこが常に光っている)
(レンズの上に小さく光っていたStoriesと異なり、かなりライトは大きめ)

Ray-Ban StoriesよりもLEDライトの主張は激しくなっており、メガネを向けて撮影をされた側にははっきりと違和感のようなものが伝わる仕組みになっています。

このあたりに関しては捉え方が人によって異なるかと思いますが、撮られる側の身になると撮影を気付かせる配慮がしっかりとなされている点は良い部分でしょうか。

動画の連続撮影時間は1分まで。1分以降は再度録画するための操作をする必要があります。

1分区切りで良ければ連続で撮影することも可能ではあるものの、3回目の連続撮影辺りからメガネが熱を帯び始めます。

Ray-Ban Storiesだと外気温次第ではこの辺りから続けての撮影が熱のためにできませんでしたが、Ray-Ban Metaはその辺りが改善されたのかそれ以上の連続撮影が可能になっていました。

1分区切りで再操作が必要にはなりますが、5分・10分レベルでの動画撮影も可能になってきそうです。

ただしこれは11月の気温16℃ほどの環境でのテストなので、夏場は2回目3回目辺りの時にはもう連続撮影ができないかもしれません。

こうした連続撮影における弱点となりうる部分があるのも、目的や用途によっては致命的な問題になる可能性があるので注意が必要です。

なお手を使わずに音声でカメラのシャッターを切ることができ、これが地味に便利です。

「Hey Meta」と呼び掛けて起動し、「Take a photo or movie」と発言するとシャッターボタンを押さずに写真や動画が撮れます。

ぼそっと語り掛けても反応するため、手を動かしにくい場所でも撮影を開始できるポイントは非常に楽です。

アプリ連携が必須も、「Meta View」は日本国内ユーザーはダウンロードできず

このRay-Ban Metaを利用する場合、アプリとしてMeta Viewをインストールしておく必要があります。

ただこちらは日本国内のユーザーをアプリストア上で弾いているため、通常では利用することができません。

海外在住扱いになっているPlayストアのアカウントを作る(居住地変更は1年に1回しかできないので注意)か、リスクのある野良APK を利用するか、といった方法でないと国内からはダウンロードできません。

自分の場合は野良APKからアプリを引っ張ってきましたが、基本的には推奨しないやり方ではあるためもしも買って使ってみようとお考えの場合は自己責任で・・・。

野良APKを利用する場合はサブスマホなんかにインストールさせて、そちらと組み合わせる形が無難になるでしょうか。

アプリをインストール後は案内に従ってペアリングとアップデートをしていきます。

前モデルはメガネ単体でもペアリングできてたものの、今回はケース背面にあるボタンを長押しする形でペアリングするようになっています。

何度かアップデートや撮影画像の取り込みに失敗する不安定さがありましたが、スマホの再起動やメガネの再起動、それにペアリングのし直しといったところを繰り返したところそれらが正常に行われるようになりましたので、もし購入後にうまく接続がいかなくても根気強くリセットとかしながら繋げなおしてみてください。

写真や動画のクオリティは若干向上、ただしアスペクト比が変わっているのでその点に注意を

ここからはようやく実際にRay-Ban Metaで撮影した写真や動画を確認していこうと思います。

明るいところでの写真はSNSやブログレベルであれば十分な実用性のある写真となっています。

綺麗な景色を本格的に撮影するのには解像度や細部の潰れ具合的に不向きではあるものの、単純な記録用としては十分すぎる写真が撮れるものになっています。

(深めに帽子を被ると少しかかってしまうのが、浅めに被れば消えるので帽子を被りながら使うのもあり)

前モデルRay-Ban Storiesとの比較をしてみるとまず写真のアスペクト比が異なるのがわかります。

(Ray-Ban Meta)
(Ray-Ban Stories)

Ray-Ban Storiesが横向きな写真が撮れるのに対して、Ray-Ban MetaはインスタグラムやTikTok向けの縦型のアスペクト比になっています。

これは動画にも同じアスペクト比が適用されるため、スマホと同じような横向きの写真や動画を撮りたい場合にはRay-Ban Metaは不向きと言えるものになっています。

またRay-Ban Metaは結構広角寄りのため、近めで写真を撮ったつもりでも周りに無駄なものが写ってしまう時がよくあります。

続いては動画性能を見ていきますが、激しく首を振る動きはあまり得意ではなく、被写体のブレといったものが強く感じられてしまいます。

Ray-Ban Storiesとの比較では暗所撮影能力の向上が如実にわかるものになっています。

薄暗い中でもブレが少なく、しっかりと被写体の文字や動きが確認できるものになっています(ピンボールのプレイ動画)。

この点はRay-Ban Storiesとの比較でみたときに優れたポイントになるでしょうか。薄暗い中で動きがあるとすぐボヤけた画になってしまうRay-Ban Storiesよりも割とくっきり映ります。

写真を比較してみてもノイズの少なさは感じられるポイントになっています。

一方でしっかり暗い中ではそんなに大差はありません。光源が少なくなると暗所性能が向上したといっても記録用としても機能しないレベルに落ちてしまいます(それでも多少は向上しているが)。

動画や画像をYouTubeなんかで利用するのであれば若干心許ないですが、SNS上でサクッと公開する用途であれば問題のないクオリティが担保されていると言えるでしょう。

価格が気軽に試せるものではなくなり、多様なウェアラブルデバイスが増えた今ではあえて選ぶほどではないかも

今回のRay-Ban MetaはRay-Ban Storiesと比べるとそこまで興奮度の高くないデバイスかなと個人的には思います。

その理由としては

  • 価格が円換算でもう気軽に楽しめるものではなくなった(モデル別価格+送料などで5~7万円ほど)
  • 多様なウェアラブルデバイスが増えた

といったところが挙げられます。

Ray-Ban Storiesを購入した時は今ほどの円安になっていなかったこともあり2~3万円ほどで購入することができ、あんまし活用できなくても諦められる値段の範疇に収まっていた感がありました。

Ray-Ban Metaではそれが円安で5~7万円というガジェットしては別の階層に入る価格帯に突入しており、おもちゃ的に扱える存在ではなくなってしまっています。

カメラだけでなくカメラと連動させたMetaのAIアシスタントの活用も合わせないと元が取れないレベルになっており、AIアシスタントを利用する機会や目的もない自分にとっては「高すぎる買い物」の枠に入ってしまう印象です。

また昨今ウェアラブルデバイスが多様化しており、Ray-Ban Metaじゃなくても面白い体験ができそうなガジェットが増えています。

Meta Quest3や今後似たような個人向け買い切り廉価モデルの登場に期待がかかるXacti LIVE(ザクティライブ)など、使い方は異なるもののもっと色々できそうなものが増えておりそちらにお金をかけた方が今は面白そうです。

ザクティの業務用映像配信サービス「Xacti LIVE」レビュー! スマホを使ってリアルタイム配信!!!

とにかく今回は日本人向けには価格が高くなってしまい、初期不良や修理等のことを考えるととてもおすすめできるものではなくなってしまっています。夜間撮影をしないのであればRay-Ban Storiesでも十分なところはあるため、そちらを中古で購入したりした方がいいかもしれません。

メルカリ:Ray-Ban Stories

追記:高音質で音楽が聴けて通話も非常に快適なため度付きレンズに交換して普段利用を開始

当初はカメラのみでの利用を想定していたため、その役割と価格を考えたらあまりおすすめできないという結論になったのですが、

  • スピーカーの質が高く音漏れもそこまで気にしなくてよいレベル
  • 耳を塞がずに通話や音楽が楽しめる
  • 度付きレンズへの交換が簡単

という点から一気に普段使い用の眼鏡として格上げとなり、価格さえ問題なければかなりおすすめしたいクラスのガジェットという、真逆の評価を与えるものになりました。

評価を改めた理由としてはスマートグラスの音質や通話品質を舐めていた点があります。

メガネ型のデバイスで音楽を聴くというのは、体験として満足度が低いものと勝手に決めつけていたのですが、それが大間違いでした。

Ray-Ban Metaの音質は耳を塞がない形でも十分に高音質で迫力のあるサウンドを提供しており、音楽体験として非常に不満のないものになっています。

またボリュームを上げすぎなければ横に座っていても聞こえないぐらいには音漏れがしない設計がなされており、その部分での不安がない点も良かったところです(ただしボリュームを上げるとそこそこ漏れる)。

さらに通話もしやすいものになっており、スピーカー周りの通話品質の高さは前述の通りですし、鼻の部分にマイクがあるためか風切り音も入らずクリアな通話ができるようになっています。

自分は自転車に乗りながらワイヤレスイヤホンで電話をよくするのですが、このRay-Ban Metaに変えてからは耳を塞がずに通話ができるようになって安全性が増しましたし、風切り音も入りにくくなって相手にも聞きやすい通話ができるようになり、生活の質が向上しました。

周りの環境音をしっかりと耳に入れつつ、音楽や通話を楽しめるという点でRay-Ban Meta及びスマートグラスの快適さ・優秀さといったところを知ることになりました。

通話時間はほぼ100%のバッテリー残量で連続2時間40分ほどです。

こうした利便性の高さを感じたため、別記事にもあるように度付きレンズを入れました。

レンズ交換は安い上に簡単にできて使用感も普段使いの眼鏡と変わらないため、一気にRay-Ban Metaは日常使いのガジェットとして評価が高まりました。

『Ray-Ban Meta』のレンズを度付きに変更 その過程で知ったスマートグラスでのレンズ交換の注意点 写真撮影や動画撮影用途でしか当初考えていなかったRay-Ban Metaで通話や音楽再生といったところを利用してみたところ、耳を塞がず...

Ray-Ban Meta、というよりは耳を塞がずに音楽や通話が楽しめるスマートグラスの良さ、かもしれませんが、その良さを体感してみるとこのデバイスの評価は価格相応のものになってきそうです。

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