WiMAX2+に対応したホームタイプルーター「novas HOME+CA」を発売後すぐに入手してこれまで約2ヶ月ほど使ってきています。
novas HOME+CAは同じくホームタイプルーターのURoad-Home2+を更にスペックアップさせたルーターで、CAやMIMOに対応しており最大受信速度が向上したWiMAX2対応のWi-Fiルーターです。
URoad-Home2+にはなかった機能が複数追加されていることによって、WiMAX2回線を固定代替で運用しているユーザーは興味を持っているものかと思います。
今回はこのnovas HOME+CAについての実際の使用感についてのレビューを書き置いておこうと思います。といっても今回のレビューはもう1点しか気になったところというものがないため、総合的なレビューというよりも使ってみての感想にしかならないかもしれません。それでもこれから契約する方の参考になればと思います。
ちなみに結論から書いておくと不満点のほうが強く感じられ、WiMAXルーターとして継続して使っていく予定はしっかりとしたファームウェアアップデートが降ってこない限りはありません。というかレビュー記事で褒めてるのがいくつかあって信じられなんですが・・・。今のところ結構酷い端末です。
(上記内容を書いてたところで公開せずそのままレビューを放置していたら、12月22日にアップデートが配布されて公開前のレビュー内容で記した不満点が見事に解消されていました。
公開前のレビューではボロクソ言っていたのですが、今はかなり各所が改善された良ルーターにこちらはなっています。一応アップデート前のレビューも勿体ないので併記しておきますが、これからチェックしてもらうのはアップデート後のレビューだけで基本は大丈夫です。)
novas HOME+CAの特徴・スペック
あんまりスペックを気にしてもしかたないですが一応。
本体サイズ | 130×69×162mm |
---|---|
同時接続数 | Wi-Fi:18台、有線LAN:2台 |
無線LAN | IEEE802.11/a/b/g/n/ac |
重量 | 317g |
- ホームルータータイプのWiMAX2端末として初のCA(キャリアアグリゲーション)対応
- Wi-Fiは2.4GHzと5GHzに対応
novas HOME+CAはサイズ的にはURoad-Home2+と大して変わりありません。

違いとしてはURoad-Home2+と各種コネクター接続の位置が違うという点があります。URoad-Home2+では背面に備わっていたのが、側面に変更されています。

壁際にルーターを設置している方にとっては改善点となるポイントであるのは間違いないでしょう。ただコンセントの位置によっては側面ゆえに配線上の不都合が出てしまい、電波状況の確認などがしにくくなるかもしれません。
novas HOME+CAの使い勝手・気になる点をレビュー(のようなもの)
アップデート後レビュー:アプデで安定性やレスポンスが大きく改善
12月22日より通信の安定化やP2P通信の安定性に対するアップデートが入りました。このアップデートを適用するとこれまでこのWiMAXルーターに持っていた不満点がかなり改善されているのが感じられました。
特に通信の安定性と通信開始時のレスポンスの良さという改善は、ようやくまともに使えるルーターになったと感じさせるものになりました。
これまで頻繁に起きていた速度の急激な低下というものがまずなくなっており、一定間隔で速度が落ちると言うこともなく常時平常通りの速度で通信ができるようにまずなりました。これによって常用中に動画やサイトの読み込みが遅くなってイライラするということがなくなりました。
またルーターとWi-Fi機器間のレスポンスも改善されており、これまでping値は良いのに通信開始の反応が遅かった場面が多々見られたのが、アップデート後は一切そういうストレスの元になるようなレスポンスの遅さは出てこなくなりました。
このあたりの改善は本当に別物と感じさせるぐらいに通信環境がよりよいものになったのを体感しています。アップデートまで大分時間がかかっているのは気になりますが、ようやく使いやすいものになっているのは間違いないです。
そしてラグや切断で相当に不安定だったネトゲに関してもP2P周りの修正が行われたためか、これまでよりも安定性が増しています。あまり長時間は実際には試せてはいないので完全に安定してきたかは断言できませんが、数時間連続のプレイでも対応できるものにはなりましたので問題はほとんど感じません。
アップデート後レビュー:端末単体でアップデートできるのが便利
アップデート配信のニュースを聞き、ようやくまともに使えるようになるのかと期待してアップデートをかけようとしたときに、わざわざブラウザから管理画面に入ってアップデートをかける他のルーターとは異なり、こちらのnovas HOME+CAは端末側のアップデートボタンを押すだけで済んだのが今回のアップデートで便利に使えて印象的でした。
スマホなりPCなりから説明書片手にアップデートの手順を探る面倒臭さが一切ないので、この点だけはよく端末のみでのアップデートに対応しておいたと褒めることができます。
アップデート後レビュー:アップデート前提でようやくまともに使えるホームルーターに
というわけでアップデートがくる前ではかなり通信状態が不安定だったこちらのWiMAX2+対応ルーターですが、アップデートによってようやく普通のルーターとしてまともに動くようになりました。
このアップデート後の環境であれば不満なく使えると感じます。むしろURoad-Home2+のように「WiMAX落ち」もないために、安定性でいえばこちらのほうが上回ってきたかもしれません。
アップデートに約2ヶ月もかかっているのは酷い話ですが・・・。
とりあえず対応の遅さや最初の出来の悪さということを無視し、今のアップデート適用後の利用で考えれば悪くないホームルータータイプの端末となりそうです。
novas HOME+CAのキャンペーン
ホームルータータイプのWiMAX2端末はそもそもあまりキャンペーン・キャッシュバック特典のある契約を用意していないプロバイダが多く、なおかつ今はまだURoad-Home2+のほうでのキャンペーンが人気ということもあってか、WiMAX2契約の目玉でもあるキャッシュバックや割引系の特典というものはまだ用意されていません。
現在novas HOME+CAにキャンペーンを実施しているプロバイダは
- GMOとくとくBB
- DTI
- So-net
- ぺポパ
- nova WiMAX
あたりが候補になるでしょう。
キャッシュバックだと24,000円をつけるGMOとくとくBBあたりが。同じく20,000円ながらキャッシュバックがついてきて、Sonyの子会社ということでなんとなくな安心感のあるSo-netあたりが候補になるでしょうか。還元内容をベースに選ぶのならこの2つからで大丈夫でしょう。
還元とは別で面白い契約ができそうなのはnovas HOME+CAのメーカーであるシンセイコーポレーションが始めたnova WiMAXです。メーカーがプロバイダーになってnovas HOME+CAを販売しています。

こちらだとキャッシュバックは1万円しかついてきませんが、ギガ放題プランへと加入すると通常1年間の端末保証を2年に延長してくれる特典の他、novas HOME+CAのアンテナを延長することのできるケーブルがプレゼントされます。このアンテナケーブルはイメージ画像を見るだけでも何かと役に立ちそうなので、設置する場所の問題を抱えている方なんかであればキャッシュバックが少なくてもケーブル付きのこちらのプロバイダーを選ぶと便利かもしれません。
【GMOとくとくBB WiMAX2+】


[blogcard url=”https://smaho-dictionary.net/uroad-home2-review/”]
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以下はアップデート前のレビュー内容になります。現在は以下のレビューほど酷くなっていませんが、こういうこともあったよ、ということで・・・。
通信が安定しない・いきなり低速状態になることも
まずこのnovas HOME+CAを使っていて気付いたのは、CA対応で通信速度が速い!・・・という目玉ともいえるポイントのことではなく、通信が不安定という点です。
確かに通信速度自体はまあまあ不満を感じないほどに出ている場面が多いのですが、実際に使っているとふとした瞬間に通信速度がぐぐっと落ち込み、読み込み中のまま中々進まなくなってしまいます。これは別に規制速度になったからというわけではありません。むしろ今のWiMAX2は規制されてもブラウジング自体は余裕ですし。
本当に唐突に高速通信中に速度ががっつり下がることがあります。
普通にサイトを適当に流して連続表示させている最中ならまだ我慢できるレベルですが、YouTubeの動画、ストリーミングの動画あたりだとこの低速に唐突に落ち込む瞬間というのがわかりやすく、この症状が起きると読み込みや視聴がしばらくまともに出来なくなってしまうようになります。
この症状は個体差で自分の端末だけの問題かと思いましたが、似たような不安定さを感じているユーザーがTwitterでも見かけられましたので、程度の差は環境によってあるにしても不安定な通信状態が目立つ端末であるということは間違いなさそうです。
novas HOME+CA(WiMAXルーター)ですが、3日3G制限を越えても(理論値が半分の)HWD15と比べて速くないし、パケ詰まりを頻発して使い物にならないです。新製品故の問題かな?
— IROC-Z (@camarotransam1) 2016年11月19日
novas Home+CA、PINGが激増したタイミングで、2つあるLANポートのもう一方にLANケーブルを差し替えると症状が改善するという、超アナログな解決策が見つかった。どう考えても不良機種だけど、しばらくこれで付き合っていくか…。 — ちい (@cheee_cs) 2016年11月16日
Try WiMAXでnovas HOME+CA(ホームルータータイプ)を借りたけど、計測サイトで比較したら、今使っているHWD15の方が速いってのはどうなのかと(´・ω・`)明日は混んでない時間帯で計測・電波の届き具合を確認します。
— IROC-Z (@camarotransam1) 2016年11月17日
ネトゲもラグや切断が1時間に2回ほど
この通信の不安定さが特に目立つ使い方としてネットゲームが挙げられます。
URoad-Home2+とWiMAX2の一つのメリットとして、制限速度でもネットゲームが比較的快適に遊べる、という点がありました。流石に固定回線ほどは安定しないものの、海外勢が相手でも目立つようなラグは少なく、かなり大人数相手に接続するタイプのゲームや自分の回線をホストとして使うタイプのゲームでも、安定して遊べていたのがこれまでのホームルータータイプの端末でした。
ところがこのnovas HOME+CAでは安定感が欠如している故に多すぎるラグや回線切断などのこれまで見られなかった現象が多発しました。無線でネトゲなんかするなという意見もあるでしょうが、これまでは普通にできていたことを考えると、同じようなタイプのルーターと比較して大きく劣化していると言わざるをえません。
URoad-Home2+でなら長時間ダクソ3で5人の霊体が同期出来ていたのが、novas HOME+CAではタイミングによって非常に不安定になってしまっているのが目立ち、ゲーム中にラグの嵐や切断に見舞われてしまうことも珍しくありません。
普段のネットの利用はもちろん、長時間接続しっぱなしのストリーミングやネトゲにおいても支障が出やすい不具合を持っているのがnovas Homeを使ってみての大まかな感想です。
特に良いところを見つけることのできないままサブの回線を差して適当に使うだけに
契約してすぐにこの問題を感じてしまったため、novas HOME+CAの特徴である速度の良さなどを実感する前に、運用する端末としてはサブ扱いにしてしまいました。そのためレビューで語れるのはこの通信の不安定さぐらいです。
一応サブではあるもののWiMAX2+の契約回線は2回線持っているので、その内一つと組み合わせてSIMの入っていない余っているスマホをネットにつなぐ用途にしか現状使っていません。この程度の使い方でないとストレスが溜まりやすい機種でした。
それほどユーザーが多く無いようでレビューやら不満やらがそんなに出てきてはいませんが、少なくとも自分の環境では1時間に2回ほどやってくる急激な速度低下という問題は、特にURoad-Home2+という同タイプの機種を持っている身にしては不満しか感じられません。
レビューと言うには一方向からの視点でネガティブな評価になっており、あまり参考にならないかもしれませんが、個人的にはWiMAX2対応のホームルータータイプが欲しいならnovas HOME+CAを契約するよりはURoad-Home2+を契約したほうが良いように思えます。
個体差で不具合端末を掴んだ、という可能性もありますがそれでもその程度のクオリティの製品ということなのでしょう。ファームウェア更新で解決してくれればCA対応など使いやすい部分は目立つのですが。
とりあえずnovas HOME+CAを使ってみて言える感想はURoad-Home2+のほうがまだマシ、ということです。
こちらをUQ WiMAX経由かGMOとくとくWiMAX経由で契約したほうがホームタイプの契約において後悔はしないでしょう。