*追記:12月12日から始まった日本通信のb-mobile 高速定額プランについても利用してみましたので、最後に日本通信の回線の評価を書き加えています。

 

MVNOの格安SIMの中でも現在盛り上がっているのが「無制限プラン」の話題です。
これまでデータ容量の限られた中でしかネット通信ができなかった格安SIMですが、データ容量を自由に使うことのできる「無制限プラン」の登場によって、格安SIMの流れに大きな変革を持ち込みそうな予感がしています。

「無制限プラン」とは、通常キャリア回線や格安SIMに設けられるデータ容量(2GBや5GB、7GBまで高速通信ができるというアレ)を、一切上限を設けずに使えるようにした料金コースの事です。
どんなに使っても、極端な話1日に10GBづつ使ったとしても制限がされない内容のプランという形になっています。

今年の9月にぷららモバイルLTEが発表した際には、初日で当初予定していた契約数分の上限に達するという人気を見せました。それだけ消費者にとってデータ容量が無制限という内容は魅力的に映ったのでしょう。
この状況を見て11月にはU-mobileが同じくデータ容量の上限を定めない無制限プランを、既存プランに置き換える形で新たに設けました。

これまででは考えられなかった通信量に制限がないプランがわずか2ヶ月で2社も提供を開始したこと、そして契約者数の急激な伸び方、あとはこのサイトの検索来訪者数から判断するに、この無制限プランの盛り上がりというのは今非常に熱いというのが感じられます。
今回はこれからまさしく無制限プランの契約を始めようという方に、「ぷららモバイルLTE・定額無制限プラン」と「U-mobile・LTE使い放題プラン」のどちらを契約すべきかを、両社を使ってきての感想とともに結論付けたいとおもいます。

2社のどちらも無制限プランを使ってみての私見ではありますが、契約に迷う方もいるとおもいますので参考にしていただければとおもいます。

なおぷららは10月21日から。U-mobileは11月4日からの体験になります。

それぞれの特徴は以下のようになっています。

ぷららモバイルLTE
定額無制限プラン
U-mobile
LTE使い放題プラン
b-mobile
高速定額プラン
データ容量 無制限 無制限 無制限
通信速度 上り/下り3Mbps制限 最大上り/下り150Mbps
(ベストエフォート値)
非公表
規制に関する
注意点
今のところ明記されておらず 短期間の内の通信量が多いユーザーは
速度規制にかかる可能性がある、
とHP上で明記
動画やストリーミングを時間帯によっては規制する可能性あり
月額料金 税込み2980円 税込み2678円 税込み2138円

 

結論

最初に断っておきますが今回は比較はほとんどなくて、実際に使ってみての体験に関する感情的な部分が多分にある内容を書いていきます。
そして結論自体はメインの言いたいことからズレますので、さっさと結論を言ってしまいますが無制限プランはぷららモバイルの方を選ぶべきです。
U-mobileについては、LTE使い放題プランについてのニュースの中で書いていた通りの品質の低さがいまだに感じられる内容でした。
11月10日にされたという設備増強でそこそこマシになっているので、そこまで悪いわけではないのですが、ぷららモバイルという比較対象がある中では見劣る点が見受けられるので、やっぱり選ぶならぷららモバイルLTEです。

というわけなので、既に結論を出してしまいましたので、ここからはその結論にまで至った理由という名のU-mobileのここがダメ論をしていきたいとおもいます。

U-mobileがダメなワケ

速度の宣伝が大げさ

まずプランの内容について確認しておきたいのですが、ぷららモバイルLTEとU-mobileの無制限プランでは同じ無制限プランでも微妙に内容は違います。

ぷららの場合はデータ容量は無制限ですが、速度は下りの最大速度が3Mbpsに制限されています。一方U-mobileはデータ容量はもちろんのこと、速度についても最大150Mbpsを実現している完璧なプラン内容です。
プラン内容ではU-mobileが圧勝しています。

そう、圧勝・・・のはずなのですが、速度を測ってみると実際に出てくる数字はぷららモバイル並、もしくは以下という結果が多数。10日の設備増強以降は時間帯によって(かなり)良くなりますが、基本はぷららの3Mbps制限と同じような速度しか出ません。

この結果についてMVNOや格安SIMに詳しい方なんかは予想されていたとおもいます。「U-mobileなんてそんなものだよね」と呆れながらも笑ってスルーできる予想範囲かもしれません。
ただこれをMVNOの仕組みや速度の違いが事業者によって大きいということについて知らない方が使ったら、大きな戸惑いが起こることは必至ですし、人によっては騙されたと感じて怒りを抱いたりショックを受ける事でしょう。特に音声プランへとキャリア回線を捨てて希望と共に移ってきた方には、裏切られた結果になるはずです。

最近は改善している部分もありますが、仕組み上安かろう悪かろうなところが多いのがMVNOの格安SIMの性質かとおもわれます。
そうした問題を良く説明や理解をしないままに、価格と仕様だけの比較記事で選んでしまう利用者は想像以上に多くいる事でしょう。そうした利用者に向けて、U-mobileの今回のプランはベストエフォートの数字をそのまま出すのではなく、ぷららのように3Mbpsや5Mbpsという風に実際に出せる速度でプラン内容を作成・告知して欲しかったと感じています。

速度がぷららの3Mbps級という遅い結果についての怒りもありますが、ベストエフォートの値なんて到底無理な数字なのですから、ぷららのように最初から制限を明確にしておかないところにも怒りが湧きます。実はU-mobileのHP上では批判を避けるためかベストエフォート値がプラン紹介のページでも多分最近になって消えているのですが、比較表を作った場合は「最大3Mbps」と「最大150Mbps」という比較になってしまうのですから、勘違いさせやすい環境を残しているのは頂けません。

 

このベストエフォート問題は、そのうちMVNO自体の評判を下げかねないので、事業者内での自主的な厳格化に期待したいところです。総務省もSIMロック解除やキャッシュバックよりこちらを問題にすべきだとおもいますが。

 

不安定な回線品質

もう一つU-mobileがぷららモバイルと比較して残念なところは、回線品質が悪く通信が不安定という事です。

この品質や不安定という言葉については定義の仕方が難しいのですが、ぷららの回線がなだらかな平地を行くようなものだとすると、U-mobileは蛇のようにうねった上下ある坂道を行くようなイメージです。
下り坂に入ったら素早く移動出来ますが、登り坂に入ったらゆっくりとした速度でしか前へ進めなくなるように、通信回線も調子の良し悪しが激しく上下します。

ぷららモバイルも決して安定している訳では無いですが、U-mobileに比べれば良い安定感です。
U-mobileは11月10日以降少しは安定感は増した体感はありますが、未だに不安定な面をのぞかせます。
スピードテスト中でも4Mbps近い速度を出した直後に0.5Mbpsなんていう結果を上書きしたりします。特に20時〜22時あたりだとパケ詰まりして接続がタイムアウトしてしまうことも我が家の電波環境では起こりました。

ブラウジングでのパケ詰まりもありますが、わかりやすいのが動画サイトでしょう。
5分ぐらいの中画質程度の動画を見ていると最初の2分はスムーズに流れていたのに、途中から何度もつっかえてしまう、とおもったらまたスムーズになりだす。こんな状態が動画に限らずネットを使用している間に感じられます。
多分帯域がカツカツでちょっとした人の増減で品質が変わりやすいのでしょう。10日の設備増強後もこのような状態は大きな改善とは至っていません。

昔のSoftBank 3G回線のような使用感と言えば伝わるでしょうか。SoftBankのCMに採用された橋本環奈ちゃんをイメージキャラクターに使ったのは粋なジョークなのかもしれません。

 

なのでぷららモバイルLTEの定額無制限プランの方がいい

 

ということで以上のような理由から無制限プランを選ぶのなら大して速度も変わらず、安定感は現状確実に上であるぷららモバイルを選ぶべきという結論になります。

U-mobileが今のままだったらこの関係性は崩れないかとおもわれます。ぷらら側に大規模通信を行うとんでもない利用者が出てくるとかでしたら別ですが。

 

 

フォローとしてのU-mobileの良いところ

速度は一部速くなっている

結論も出たしU-mobileのダメなところも語ったので満足感はあるのですが、ダメな部分以外に良いところも使っていて感じるところがあり、それを言っとかないと個人的に気持ち悪いのでフォローとして良い部分を書いておきます。

まず速度ですが、多くの人が使う混雑した時間帯ではぷららと大して変わらない、もしくはより遅い速度になるのですが人の利用が少ない時間帯、13時から17時ぐらいの間になると帯域に余裕ができるのかかなり速度が出ます
3Mbpsを超えることなんてザラにあり、見た中での最高速度は10Mbps!!なる速度を出したこともあります。これは10日の設備増強以降に見られる現象で、確実に帯域を増やしているのは感じられます。

使っててそれほど困らない(夜間以外/Wi-Fi環境有の条件下で)

最後の最後にこれまで書いてきたことを否定するような内容なんですが、ぷららとの比較をしなければぶっちゃけあんまり困ることはない品質です。
比較をしてしまうとその品質の悪さに目がいってしまうのですが、実際この回線自体の利用は(パケ詰まりの頻度こそ気になりますが)それほど困ることはありません。
夜中に遅いのはMVNO的な挙動として許容するしかないでしょうし、動画では力不足さを感じますが、Wi-Fi環境がある方なら問題として上がることは少ないでしょう。ただWi-Fi環境もなくこれ一本は夜間が酷いので無理です。

比較が常のMVNO界隈で比較をしなければという条件もどうかとおもいますが、ぷららとの比較を無視すればそこそこな使い勝手のいい格安SIMになる場合もあります。条件が譲歩しすぎではありますが。。。

 

ただ現実的にぷららがある以上、ぷららのほうが今のところちょこっと上の使いやすさで良いことに変わりはありません。記事タイトルと内容が書いてる途中で離れてしまったのですが、どっちを選ぶかの結論としてはぷららです。
とりあえずこの2つの格安SIMについては3月頃まで契約し続けて、速度や安定性に違いが出てくるようなら追記や修正を加えていきたいとおもいます。U-mobileの姿勢を見るに、結構改善には積極的な印象を受けますので。
できれば今回のぷららモバイルを契約すべきという結論に打ち消し線がうてるぐらいのU-mobileの設備増強の追い上げが出てくるとMVNO全体として面白いんですけどね。

 

さっそくの追記なのですが、速度制限について書いていませんでした。U-mobileは規約にもあるように完全に無制限プランではなくて、短期間での大規模なデータ通信に対して速度制限をかけています。3日1GB規制のようなものです。
実際に規制にかかったかは定かではないのですが、何度かping値が急激に高くなり、アップロード値も極端に低下、ダウンロード値ももちろん低下、という状態に陥りました。
恐らく速度規制である確率が非常に高い状態で、下りの速度は0.1Mbps以下という接続がほぼ困難な状態にまで速度が落ちました。この状態になるともはや普通にネットは出来ず、TwitterかLINEぐらいしかできなくなります。

3日1GB規制に近い別の指標がかかった規制がこのU-mobileの回線にはあるというのが体感なので、やっぱりぷららモバイルのほうを今は選ぶべきでしょう。

 

 

*追記:日本通信、b-mobile 高速定額プランについて

*追記:12月12日から日本通信が「高速定額プラン」を提供し始めました。こちらも今回と同じく「無制限プラン」となるため、新たにその使い心地を評価してみたいとおもいます。

日本通信ではベストエフォート値を公表していませんが、速度規制などは行わない無制限プランであるとしています。サービスイン前でb-mobileの公式Twitterにおいて計測した速度が2Mbpsという値が出ていたため、ベストエフォート値で150Mbpsという数字は流石に出せないと判断したのでしょう。

速度を計測してみると、かつての日本通信につきまとっていた低速な評判よりは実測は出ている印象を受けます。ただこれは住宅地での計測になるため、繁華街や都心部に出て行った時にはもっと厳しい数値が出るでしょう。

全体的に速度がバラバラで安定しないという印象があります。例えばU-mobileだと遅い時は遅い、速い時は速いという風に、短時間での計測についてはほとんど差はありませんでした。丸一日を通してみると安定のしなさを感じるのですが、短時間での計測については安定感のある回線ではありました。対して日本通信のb-mobile 高速定額プランは、短時間での計測についても速度のバラつきがかなりあり、一瞬一瞬が不安定な回線であるというのが計測結果からわかります。

bmob速度

このように短時間での計測にも関わらず、速度が大きく分かれています。また全体的にPing値が高く、接続開始時に一旦待たされるのはブラウジングレベルで感じることがあります。またパケ詰まりが局面局面で発生しているようで、一度パケットが流れても一旦止まってからまた読み込む、という場面が度々見られました。しかし速度自体はそこそこ出ているため、ストリーミングやダウンロードが途切れて動画や音楽が止まるということは時々あったとしてもストレスが溜まるレベルはギリギリ避けられている感じです。

ただこの速度についてもちょっと一癖あって、この画像を見てもわかるように、スピードテストでは右肩上がりに速度が増していくのがわかるかと思います。

bmobasoku2

このように初速自体は0.3Mbpsぐらいから始まって、ゆっくりと速度が上がり2Mbpsという数値を出すという感じになっています。ですので速度が結構出るとは言っても、スピードテストに最適化されているような部分もあるため、「速度は出る方」とは簡単には断言できない形になっています。

動画の劣化が確認出来る

一応このb-mobile 高速定額プランは動画でも止まることも少なく観ることが今のところできています。ただしその動画はデータが圧縮されて画質が荒くなっています。

昔から日本通信のデータ回線では画像や動画についてはデータを圧縮してサイズを縮小しているのは言われていましたが、このプランについても同様となっています。ぷららモバイルLTEやU-mobileが動画にはファイル圧縮などの制限をかけていない一方で、日本通信のほうは明らかに劣化しているのが以下の画像からわかるとおもいます。規制や制限はかけてないと日本通信は言っていますが、この点では確実に回線に対して制限がされています。

動画画質

ほぼ同じ場面のキャプチャーですが、細部のディティールにおいて、日本通信のほうは「潰れている」箇所が比較すると目立っています。このb-mobile 高速定額プランは動画が見れる回線ではありますが、その動画は実は本来の画質ではなく劣化した画質での視聴になるというのは覚悟しておくべきでしょう。

日本通信を使ってみての評価・レビュー的なまとめとしては、今のところ混雑しない地域・場所では使い物になるものの、繁華街での使用は難しく、全体的にこの記事で書いてあるU-mobileへの不満点の大体が当てはまってしまう回線、という感じになります。割と自宅近くの繁華街から少し離れたところでは使いやすいのですが、繁華街ではPing値の高さと速度の出無さ加減が2重に効いてしまい、スピードテストに出てくる数値以上の体感速度の遅さというものを味わうことになります。

 

ということで日本通信も使ってみての感想としては、やはりまだぷららモバイルLTEのほうが比較的速度も安定していていいかな、という感じです。ただ最近はぷららモバイルもU-mobileも通信設備を増強したにも関わらず全体的に遅めなので、ちょっと今は格安SIMを利用した無制限プランの契約はあまりよい時期では無いかもしれません。ぷららモバイルが良いという結論も、相対的な比較からの結論ですので、場合によっては無制限プラン以外の選択肢も考えたほうがいいかもしれません。

*追記:最近は最も混雑する時間帯であるお昼時にもこのように2Mbps以上をだす安定感を見せているので、よほど高速でダウンロードしなければいけないコンテンツが無い限りは、このぷららモバイルLTEはその他のMVNOと含めてもまずは選ぶべき無制限SIM、格安SIMになるかと思います。音声通話オプションも追加されたので、かなり万能型のMVNOになるのではないでしょうか。この3社の比較のみならず、格安SIM全体と比較してもおすすめなSIMの一つです。

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