LINEモバイルについて、この記事ではプランの内容や他社との比較点などを確認しながらその力を見ていきたいと思います。
コミュニケーションアプリを展開する「LINE」がいわゆるMVNO/格安スマホに参入することになったわけですが、その知名度から後発のMVNOとしては大本命の事業者として捉えられるかと思われます。
LINEモバイルではその最大の特徴として、「LINE」を含む一部SNSサービス内のデータ通信量のカウントを行わないという「カウントフリー」と呼ばれる特典が用意されています。あまり料金面には特徴は見られませんがこの一部サービスに対するカウントフリー機能によって、他社とは明確に使い方というものが区別されているため、利用方法次第では非常に便利な格安SIMになるでしょう。
このLINEモバイルについてそれぞれの項目の特徴について今回はまとめたので興味のある方は確認してみて下さい。
LINEモバイルの料金体系・オプション料金

まずはMVNO全体の特徴である安い料金プランの内容を見ていきましょう。
LINEモバイルの通信料はデータプランとSMS付きデータプラン、そして音声通話付帯プランの3つが選べます。
料金プラン | データ容量 | データ通信 | データ通信 + SMS |
データ通信 + 音声通話 |
---|---|---|---|---|
LINEフリー | 1GB | 500円 | 620円 | 1,200円 |
コミュニケーションフリー | 3GB | ― | 1,110円 | 1,690円 |
5GB | ― | 1,640円 | 2,220円 | |
7GB | ― | 2,300円 | 2,880円 | |
10GB | ― | 2,640円 | 3,220円 |
最安のプランは「LINEフリーコース」と呼ばれ、それ以外は「コミュニケーションフリーコース」という違いがあります。コースによってデータ通信量がカウントされるサービスに違いが出てきます。
詳しくは次の項目で解説しています。
オプションとその料金
- 留守番電話・・・月額300円
- 割り込み通話・・・月額200円
- 転送電話・・・無料
- 追加データチャージ・・・500MB/500円、1GB/1,000円、3GB/3,000円
- フィルタリングアプリ iフィルター・・・無料
事務手数料などの諸経費はこちら
- 契約事務手数料・・・3,000円
- SIMサイズ交換手数料・・・3,000円
- MNP転出事務手数料・・・3,000円
- (音声付帯プランのみ)契約解除料・・・9,800円(12ヶ月目まで。13ヶ月目以降は0円)
その他事項
- 1名義10回線まで
- 利用開始の初月は基本料が全て無料。ただし初月に解約した場合は無料対象外で1ヶ月分の料金が発生。
- データ容量を使い切ったら200kbpsへ制限。ただしカウントフリー対象の通信は高速通信可能。
- 使い切らなかったデータ容量は翌月まで繰り越しが可能。
LINEモバイルの注目機能「カウントフリー」
LINEモバイルを語る上ではそのSIM契約の機能として備わっている「カウントフリー機能」は外せません。
カウントフリーはLINE内のメッセージや写真、それに動画を利用した通話機能、そして同様の機能が使える他SNSの利用でデータ通信量がかからないサービスです。
この機能によってLINEモバイルは一つの大きな独自な特徴と共に魅力を得ていると言えます。
LINEフリープランの内容

LINEモバイルのカウントフリー機能は2種類あるのは先に触れた通りです。
そのうちの一つである「LINEフリープラン」は1GBのデータ通信量で500円の料金で使えるLINEモバイルの最安プランに機能として含まれているものです。
こちらでは「LINE」のサービス内で利用するデータ通信量がすべて使ったデータ量にはカウントされないという特典があります。
LINE内でのテキストメッセージのやり取りはもちろん、添付される写真などの画像データやスタンプ、そして同じく添付可能な動画ファイルのダウンロードもデータ通信量がカウントされないものになっています。
LINEのメッセージやスタンプのやり取りではまずそこまでデータ通信量がかさむことはまずなく、LINEフリー機能もそこまで有効には感じないかもしれませんが、LINEではその主要機能の他にももっと大きめの画像ファイルや動画ファイル、そしてビデオ通話をすることもでき、それらの通信量についてもLINEモバイルではカウントフリーの対象になっているのです。
メッセージだけでなくLINEにおける写真や動画のやり取りをよくするという方にとっては、LINEモバイルのLINEフリー機能は重宝するものになるでしょう。やり取りの頻度にもよりますがこうした機能で月2~3GBぐらいは余裕で使う可能性もあるので、それらのやりとりがデータ通信量を気にせずに行えるとなると魅力的に感じるのは確かです。
とくに動画は1度に最大200MBまで、ビデオ通話も5分ほどで10MB近く通信量を使うということなので、こちらを今現在使っているユーザー、もしくは似たようなサービスを使っているユーザーは、LINEフリー機能を持ったLINEモバイルに変えることで通信量の節約を実現することができるでしょう。
500円から始められるわけですから、それ専用の帯域として用意するという使い方も良いでしょう。
まずこちらが最も安いプランで使えるカウントフリー機能「LINEフリープラン」の内容になります。
※補足
LINEの通信量についてLINEアプリでかかるデータ通信量について、
ダウンロードする際にどれくらいの容量を食うのか大まかではありますがまとめておきますので参考にしてください。
- テキストメッセージ:数KB
- スタンプ:10~100KB(音声付きスタンプについては検証できず)
- 画像ファイル:100KB~数MB(基本は圧縮される)
- 動画ファイル:~最大200MB
- LINEアプリで通話:5分で2MB前後
- ビデオ通話:5分で15MB前後
コミュニケーションフリープランの内容

続いては3GB以上のデータ通信量を持つ料金プランを選んだ場合で得られる特典である「コミュニケーションフリー」についての機能を説明しましょう。
コミュニケーションフリーが使えるプランでは、先ほどのLINEフリープランで使えるLINEに対するカウントフリーが含まれるのはもちろんのこと、TwitterとFacebookそしてインスタグラムという日本で人気のSNSサービスの利用において同様の通信量カウントフリーの内容が適用されます。
※これらの対象サイト・サービスは随時増える予定のようです。現にサービス開始時にはインスタグラムはカウントフリー対象にはなっておらず、追加でカウントフリーの対象になりました。

Twitterではタイムラインの閲覧はもちろん、そこに表示される画像や動画、その他各種Twitter内での表示は通信量消費の対象外にすることが出来ます。
Twitterのフォロワーが載せた外部リンク先のダウンロードについては通信量がかかってしまいますが、Twitterのほとんどの通信がカウントされずに済みます。
一部のユーザーだとTwitterだけで毎月20GB前後通信量がかかってくる人もいるかと思うので、大きなメリットになるのは間違いないでしょう。
Facebookでもタイムライン上の画像や動画がカウントフリー化されています。基本的にはこちらもFacebook内のサービスは通信量がかかりません。
ただしFacebook Liveとメッセンジャーなどはカウントフリー対象外です。メッセンジャーなどはLINEなどで代替する必要があるでしょう。
インスタグラムでも画像や動画のダウンロード関係がカウントされませんので、こちらのサービスを利用している方にとってはとても魅力的でしょう。
インスタもTwitterと同じで画像の読み込みによって十数GBを超える利用量が毎月かかってくる方も多いと思うので、LINEモバイルのこの特徴は嬉しいものになるでしょう。
コミュニケーションフリープランではLINEのみならず日本で人気のサービスの利用にかかる通信量がかからなくなります。SNSユーザーにとってはこちらの特典は強大なメリットとして捉えることが出来るはずです。
いずれも注意点としてはLINEモバイルではこれらサービスをWeb経由・アプリ経由でも通信量をカウントフリー化してくれるのですが、アプリに関しては公式アプリのみが対象とされています。
Twitterなんかは公式以外の便利なアプリが揃っていますが、そちらでの利用はカウントフリーの対象外とされています。
LINEを含めコミュニケーションツールとして今流行のサービスを、ほぼ制限なく高速通信で使い放題になるということで、そうしたサービスのプチ中毒以上の方々にはこのLINEモバイルの「カウントフリー機能」は他のMVNOにはない魅力があるのは間違いありません。
追記:2017年1月から新たなカウントフリープラン「MUSIC+プラン」登場
2017年1月18日より追加で新プランが発表されました。
その名も「Music+プラン」です。
MUSIC+プランでは、これまでのLINE,Twitter,Facebook,インスタグラムのカウントフリー対象に加えて、更に音楽配信サービスである「LINE MUSIC」のデータ通信量もカウントフリーの対象にしてくれるプランです。
こちらのプランではLINE MUSICの音楽・音声再生に加え、LINE MUSIC内のホーム画面上での各操作や変遷はもちろん、オフライン再生用に音源ダウンロード時のデータ通信に対してもカウントフリーにしてくれます。
流石に高音質設定でのストリーミング再生をし続けると規制対象になり、基本的には中音質でのストリーミング再生が快適に出来るようなカウントフリー設定になっています。また楽曲ダウンロード中であっても、その帯域とは別の帯域でネット閲覧が快適に利用できるように工夫を凝らしているとのことです。
今のところはこのMUSIC+プランではLINE MUSICのみが対象ですが、今後早い段階で更にカウントフリー対象になる音楽ストリーミングサービスも追加するとのことで、Amazon Prime MUSICなどへの対応が期待されます。
こちらはカウントフリープランの上位サービスということになり、料金が更に値上がりしてしまいます。料金内容は以下の通りです。

音楽好きにとってはデータ速度規制を心配せずに聞きっぱなしが出来るのですから、この料金は比較的に安いと思われますが、それ以外の方には若干高いという印象は出てくることでしょう。
LINE MUSICユーザーにとってはありがたいサービスではありますが、LINE MUSICをまだ使ってないユーザーにはちょっとお試しでも高額な料金なので、なるべく早いうちに出ると言われている次のカウントフリー音楽サービスをチェックしてみてからでも良いかもしれません。
その他LINEのメリット

さて上記のカウントフリー機能以外にもいくつかLINEモバイルには使っていく上でのメリットや特色があるのでそちらを確認してみましょう。
項目自体は少ないもののLINEモバイルを使う後押しになる特色というものがあるかと思います。
1:LINEの年齢認証
まず一つはLINEモバイルの回線で「LINE」を使おうとする場合、
- LINEの利用をスタートする際のSMS認証がSMSのないデータプランでも可能
- ID検索機能などの一部の機能制限を解除する年齢認証もスルー可能
という登録上の利点が得られます。
SMS認証については従来のMVNOのデータプランでは対応できないものでしたが、LINEモバイルならばSMS付のプランを選ばなくてもこの障壁をクリアできます。
これによって最も安いプランでもLINEを利用することがまずできます。
ただメリットの大きいのはこちらの機能よりももう一つの特典である「年齢認証がLINEモバイルを使っているだけでスルー可能」という点でしょう。
LINEの機能の一部には、アカウントごとに設定できる「ID」を利用してお互いを友達として追加できる機能があるのですが、その検索機能を利用する際に年齢認証を行う必要があります。
通常ですとこの年齢認証は大手通信キャリアの登録情報を使うことで確認できる仕組みになっているのですが、MVNO格安SIMだとこのキャリア認証が使えないため、ID検索をするには他に用意された一部SNSとの連携サービスを使うしかありませんでした。
これら認証が使えなかった場合にはID検索の利用が制限されているのが「LINE」の性質の一つでした。
LINEモバイルはMVNOではありますが「LINE」アプリが自社サービスということもあり、キャリア回線での認証と同じように年齢認証ができ、ID検索を行うことが可能になっています。
MVNO格安SIMを利用してメインで使うLINEアカウントとは異なるサブアカウントを作ろうとした時には、従来だとID検索ができない機能制限のある運用になってしまう場合がありましたが、LINEモバイルを使えばフル機能が使えるサブアカウントを作成することが可能になっています。
※サブアカウントでLINE交換をスムーズにしたい場面や職業となると
就職活動中やセミナーなどの場面で初対面の人と交換する時
や
水商売を含む風俗産業に関わる仕事
なんかではメインのLINEアカウントによくわからない人を登録するのも面倒だという方もいると思うので、スマホセット辺りでLINEモバイルを契約してサブLINE用&Twitterやインスタ専用端末として2台持ちするのも良いかもしれません。
特にお水業界の方なんかはLINE交換で本名なりタイムラインを見られるのが嫌だという方もいると思うので、LINEモバイルを駆使した仕事用のアカウントを持つというのはおすすめできます。
2:利用料の1%がLINEで使えるポイントに還元される
続いての特徴としてはLINEモバイルの利用料が1%ではあるものの、ポイント還元されるという点が挙げられます。
毎月の基本料金から1%が還元され、LINEスタンプなどの購入に利用可能なポイントへと還元されることになります。還元率は低めですが、長く使うことでスタンプ等を割安で手に入れることが出来る可能性が増えるので、ありがたい特典ではあります。
なおポイントを貰えるようにするにはLINEモバイルの公式アカウントから「利用者連携」の手続きが必要です。
3:データ通信量を同じLINEモバイルユーザーにプレゼントできる機能
mineoに実装されているような機能として、利用しているデータ通信量を同じLINEモバイルユーザーに対してプレゼントすることが出来ます。
こちらもLINEモバイルの公式アカウントからの「利用者連携 」をした上でのデータプレゼントの利用が必要になります。
mineoのようにこちらの機能を使ってのデータオークションというような利用はできないかもしれませんが、周りにLINEモバイルユーザーがいれば月末辺りに高速データ量の不足が発生しても、この機能を利用することで助けあえることができるでしょう。
4:LINEモバイルは通信速度が高速
こちらはMVNOの性質上、継続してその良さというものがLINEモバイルに当てはまるものではないのですが、現状LINEモバイルは通信速度が非常に速いMVNOとして知られています。
そもそもMVNOの通信速度というのは基本的に遅い状態がデフォルトだということを覚悟しなければなりません。
MVNOは契約者数とそのMVNO事業者がMNOから購入している帯域の太さによって通信速度が大体決まってきます。契約者数が少なくて帯域が太いほど通信速度は出やすくなります。契約者数が多くなってくると、これまでの帯域では対応しきれず速度が遅くなり、更なる追加購入で帯域をもっと太くしないと通信速度は遅くなります。
今のMVNOを巡る環境では契約者数が毎月増えていく事業者が多く、契約者数の増加率と帯域の購入ペースが間に合わず、速度の低下した状態が長く続いているMVNOが数多くあり、この速度の恒常的な低下傾向は今MVNO格安SIMを選ぶ上での一つのデメリットとして捉えられています。
LINEモバイルの場合、サービス開始した直後ということ、今のところWeb申し込み限定にしていること、そしてスタートダッシュキャンペーンがあまりお得感がなかったということで、通信速度はMVNO全体の中でも高速な状態が続いています。
MVNO | 時間帯 | スピテス速度 | WebサイトDL速度 | webサイト読み込み時間 |
---|---|---|---|---|
11月 | 12時 | 16.9Mbps | 7Mbps | 5秒前後 |
16時 | 12Mbps | 8Mbps | 5秒前後 | |
21時 | 17.5Mbps | 11Mbps | 5秒前後 | |
10月 | 12時 | 16Mbps | 11Mbps | 5秒前後 |
16時 | 19Mbps | 15Mbps | 5秒前後 | |
21時 | 10.7Mbps | 15Mbps | 10秒前後 |
これまで・これ以降のLINEモバイル含むMVNO各社の通信速度についてはこちらを見てください。
MVNO回線速度比較・レビュー | スマホ辞典
もちろん今速いからといってこれが継続するわけではありませんが、LINEモバイルの盛り上がり自体が主要なMVNOの盛り上がりや契約者数の増加具合と比べると落ち着いている印象があるため、そこまで急激に回線品質が悪くなることはないでしょう。
しばらくは高速な回線でのMVNO格安SIMを運用できるというのがLINEモバイルの良さの一つに挙げられるでしょう。
※補足
LINEモバイルはMVNE元にNTTコミュニケーションズ(OCNモバイルONE)を利用
ちなみにこのLINEモバイルは回線を直接ドコモから借りるのではなく、すでに用意されているMVNO運営の設備を既存のMVNOから借りる形で運用がされています。
MVNOをしたい事業者に回線や設備を貸すMVNOをMVNEと呼びますが、そのLINEモバイルのMVNE元というのがNTTコミュニケーションズ、OCNモバイルONEを運営している事業者のものを利用しています。
MVNE元を経由してMVNOの運営をしている事業者は、そのMVNE元によってある程度回線品質というものは予測できるのですが、このOCNモバイルONEが回線元というのは悪くない選択でしょう。
比較的に障害報告も少なく安定して通信が出来る事業者です。
OCNモバイルONE自体は過去の速度計測の中で下から数えたほうが早いレベルの通信速度ですが、同じくOCNをMVNE元としているNifMoは非常に高速となっているため、通信速度自体はMVNE元から引き継ぐことはなくそのMVNOがどれだけ帯域を買い付けるかという姿勢次第で伸びていきます。
通信速度はOCNモバイルONEと同じではなく、LINEモバイルがどれだけ本気でこの事業に取り組んでいるのかによって変わってくるでしょう。
※おまけ:LINEモバイルのID検索までの流れと、LINEのアカウントを2つもつ方法について知識
LINEモバイルで実際に年齢認証をしてみる
LINEモバイルの最大のメリットである年齢認証を行えてID検索ができるようにするまでの実際の流れについても確認しておきましょう。
LINEモバイルを使った年齢認証には、LINEモバイルのマイページからログインをして、その時に表示される16桁の文字列をコピーしてそれを年齢認証時に入力する必要があります。

このマイページへのログインについては、契約時に定めたIDとメールで送られてくるパスワードが必要になってきますので、登録時に申し込んだメールアドレスはなるべく普段使うものにしておいた方が良いでしょう。
この文字列をコピーしてLINEの認証画面に登録することでLINEの年齢認証を確認することができてID検索などの諸機能が利用できるようになります。認証コードをコピー後すぐに使えるようにするため、スマホからLINEモバイルのマイページにログインしたほうが良いでしょう。
「LINE」のアカウントを1つのスマホに2つ持つ方法
LINEモバイルとは直接の関係はありませんが、LINEモバイルの特徴を活かした使い方についても取り上げてみたいと思います。
それは「LINE」のアカウントを一つのスマホに2つ持つという方法です。
実は特定のスマートフォンや特定のアプリを使った裏ワザを使えば、本来一つのスマホに1つしかもてないLINEアカウントを、2つ持つことができるように今はなっています。
2つのLINEアプリを使う方法については以下の記事にまとめています。
要は
- 一部のスマホに用意されている「デュアルAPP機能」を使うか
- 「App Cloner」というアプリで複製
という方法を使って、1台のスマホに対して2台のLINEアプリを用意することが出来ます。
デュアルAPP機能をもったスマホは今日本では正規販売されていないため、基本的には「App Cloner」を使ってLINEアプリをもう1つ生成することで、LINEを1台のスマホで2つのアカウントを分けて利用することが出来ます。
この際に、メインのLINEアカウントではすでに年齢認証などを行って全ての機能が使えるようになっていても、もう一つのLINEアカウントではまた個別に年齢認証などを行わないといけません。
そんな時に活用できるのもLINEモバイルの強みです。
もう一つの新しいLINEアカウントもLINEモバイルならば月額500円のプランでID検索が可能な年齢認証を突破することができるので、少ない初期費用でLINEのアカウントをフルアクティベートすることが出来ます。
こうしたLINEのアカウントを2つ持つ方法と合わせてLINEモバイルのその特性を活かせば、便利に複数のLINEアカウントを併用して使うことが出来るかもしれません。またこれとは関係なく、単純に今使っているMVNOではLINEの年齢認証ができないため、それを解除するためだけにLINEモバイルの最安プランを契約するというやり方も有効かもしれません。
LINEモバイルを契約する理由・活用する方法としてこうした形の使い方もあることを知っておくといつか役立つかもしれません。
LINEモバイルのデメリット

ここまではLINEモバイルのメリットについてを説明してきましたが、ただ良いところばかりではないというのもLINEモバイルを語る上では注意したい点です。
具体的にどんなところがデメリットになりうるかというのを考えてみました。
料金は平均的でキャンペーンもインパクトはない
まず一つ目はデメリットと呼ぶほどの内容ではないのですが、各プランの料金と契約時に利用できるキャンペーンの内容がMVNO全体のものに比べるとあまりにも平均的で、料金やキャンペーンでの魅力というものがほとんど感じられない契約であるという点が挙げられます。
後発のMVNOでは料金面で最安を目指したり、新規加入者を増やすために割と大きめのキャンペーンを打ち出したりすることが多いのですが、LINEモバイルの場合はそういった動きはサービス開始時からあんまり目立っていません。ようやく最近3ヶ月間データ通信量を増量するキャンペーンを始めましたが、それでも他社のMVNOと比べると平凡な内容になります。
料金は500円から始められる安さではありますが、データ容量比で考えるとこちらも特徴はありません。
カウントフリー機能によって差別化がされているので、料金やキャンペーンは平凡でもよいのかもしれませんが、そういった側面で比較しようとした時にはなにもインパクトのないMVNOになってしまいます。
通信速度の回復・改善具合が読めない
もう一つデメリットとして挙げられそうなのが、今の通信速度の快適さが将来的にどうなるのかというのが全く読めないという点があります。
今でこそ通信速度はLINEモバイルのメリットと挙げられる点にはなっていますが、今後継続的にユーザーのために回線帯域を購入し続けてくれるのかどうか、というのがLINEモバイルにおいて不安な点になります。
MVNOの通信速度における安定感というのは長期的に見ていかないとわからないところです。LINEモバイルはまだまだ始まったばかりということで、速度が遅くなったときにどれだけ素早い改善を行ってくれるのかが判断できません。
ユーザーよりも加入者を増やすことばかり考えているMVNOだと、速度の改善は後回しになりがちですので、LINEモバイルのMVNOとしての姿勢がまだ見えないという点はデメリットと感じられるでしょう。
カウントフリー機能のライバルが出始める
デメリットとはちょっと違うような気もしますが、一応この問題についても触れておきましょう。
LINEモバイルの大きなメリットの一つである「カウントフリー機能」について現在他のMVNOでも追随する動きが出てきており、LINEモバイル特有の機能とは言い難くなってきています。
とくにLINEモバイルで実施しているLINE/Twitter/Facebook/Instagramというカウントフリー対象のサービスを、全く同じくカウントフリー対象にさせた他社の事業者としてFREETELが最近登場してきました。
FREETELでは12月後半からLINEモバイルのカウントフリーと同じサービスに対して通信量のカウントをしない対象とすることを予定しており、LINEモバイルに対して完全に対抗してきました。
またBIGLOBEでは有料のオプションにはなるもののYouTubeのような動画サービスの通信量をカウントフリーにするサービスを始めています。動画という最も通信量を使うサービスがカウント対象外になるとすると、動画のヘビーユーザーにとっては相当に魅力的ではないでしょうか。
有料かつ動画の画質は制限されてしまいますが、人によってはLINEやTwitterのカウントフリーよりも興味を持たれるかもしれません。
LINEモバイルの長所が霞んでしまう対抗・別のカウントフリーサービスを他社が行っているため、カウントフリー目的でのLINEモバイルを契約する意味というものが弱くなってしまうのがデメリットな点として挙げられるでしょう。
※補足
FREETELについてはSNSのカウントフリーだけでなく、ポケモンGOなどのゲームもカウントフリー対象となっていて、同じカウントフリーでも実質的に上位のサービスになっています。
しかしだからといってFREETELがLINEモバイルと同じ理由でおすすめできるかというとそうではありません。
というのも総合的に見た時に、FREETELにはスピテスブースト問題などが依然として残っているため、カウントフリー機能含め通常のネット通信の速度にスピテスサイトと異なる「不誠実さ」が見られます。
一応実際の通信速度自体は不満の少ないものではありますが、ユーザーを「騙している」ような姿勢に否定的な人にはFREETELは選択肢には入らないと思います。
今のところLINEモバイルはスピテスと同じ実効速度を示しているので、この点FREETELとは異なる明確なメリットを持っています。
以上の内容がLINEモバイルにおけるデメリット側の要素です。
LINEモバイルはおすすめか否か

LINEモバイルについて今回その内容をまとめてみました。
大きな特徴についてはやはりカウントフリー機能がまず非常に目立つものになっています。
LINEフリーはメッセージのやりとり程度でしかLINEを活用しないという方にはそこまで大きな魅力にはなりませんが、画像や動画の共有、そして音声通話やビデオ通話などの機能を活用している方には通信量を大きく節約させてくれる機能になってくれるのは間違いないでしょう。
LINEフリーは最安プランに付帯してくる機能ですが、その料金の安さから幅広い世代に渡してコミュニケーション用の回線として持たせても良いと思います。
まだ本格的にスマホを持たせたくない子供や、基本はらくらくホンやガラケーを使っている父母・祖父母の世代なんかにスマホやタブレットとセットで渡して、普段の連絡ツール用回線としての活用におすすめできます。
また機能面のところで触れたように、LINEのアカウントを複数持ちたい方にもこれなら最安500円から所有可能になるのでおすすめです。仕事柄個人のアカウントを教えたくない場合にはこちらを契約すれば、ID検索などの年齢認証が必要な機能も使いやすくなるので便利に使えるかと思われます。
コミュニケーションフリープランになると、LINEはもちろんTwitterやインスタグラムなどLINE以上に容量を使う可能性の高いWebサービスでもカウントフリー対象となるため、特に若い世代を中心に活用のし甲斐があるのではないでしょうか。
特にスマホの通信料を安くしたいという願いもLINEモバイルならば同時に叶えられるため、通信費の節約と通信量の節約といった目的のためにLINEモバイルへ乗り換えるというのは一つの手段として考えられる賢い方法です。
SNS中毒な方にはメイン回線はもちろんサブ回線としても持っておきたいおすすめな機能を持ったプランになるでしょう。
それ以外にもとにかく快適な通信速度でMVNOを使いたいという方にとっては、今一番高速なdocomo系回線という位置にこのLINEモバイルはありますから、遅くなるまでこちらの回線を使い倒すという運用の仕方もありかと思われます。
このように利用方法としてLINEを含むSNSに割く時間が多い方、LINE専用の回線や端末を保有したい方、そして通信速度にこだわりたいという方にLINEモバイルはとくにおすすめできる内容になっているのは確かです。
月単位だと意外と通信量がかかってしまうSNSサービスが容量を気にせず使えますし、家族のコミュニケーション用の回線が安い維持費で快適に増やすこともでき、速度もしばらくは良好そうということなので、目的にあった運用をするのならばおすすめに挙げられるMVNO格安SIMです。

LINEモバイルの契約方法・実際の流れ
最後にLINEモバイルの契約において用意しておくべき必要書類や契約の流れについて確認しておきましょう。
LINEモバイルを契約するためには、用意しておくべきものが他のMVNOに比べて若干多めなのであらかじめ確認してください。

上の図にもあるようにLINEモバイルを契約するには
- 本人確認書類
- メールアドレス
- クレジットカード
- (MNP予約番号と電話番号)
が必要になってきます。
LINEモバイルの場合、MVNOながらLINEのID検索機能を使えるようにするために契約の段階でしっかりと本人確認を行っています。そのためデータプランの契約においてもスマホで免許証などを撮影して本人確認書類のデータを契約時に添付する必要があります。
支払いにはクレジットカードが必要になってきます。LINE PayカードやLINE Pay アカウントなどのサービスでの支払いも対応していますが、そちらもクレジットカードでの支払い設定が一部必要となってくるので、どのみちクレジットカードが基本の支払いに必要と考えたほうが無難でしょう。
メールアドレスはこちらも登録段階での本人確認の一環として必ず使うものになっているので、適当なアドレスを登録するのはやめておきましょう。
以上が契約に必要なものになります。これらを用意するといよいよLINEモバイルとの契約を進めることができます。
補足
LINEモバイルで使える本人確認書類
LINEモバイルの契約に必要な本人確認書類について、具体的に登録可能なものをLINEモバイルが公表しているので確認しましょう。
運転免許証
運転経歴証明書
日本国パスポート+補助書類
在留カード
特別永住者証明書
住民基本台帳カード
健康保険証+補助書類
後期高齢者医療被保険者証+補助書類
届出避難場所証明書
身体障害者手帳
療育手帳
精神障害者保険福祉手帳
特定疾患医療受給証+補助書類
特定疾患医療登録者証+補助書類
※補助書類
公共料金領収書
住民票
契約の流れは次のようになります。
LINEモバイル公式の申し込みページから契約プランを選択
↓
名前と住所の登録(この時しっかりと本人確認書類と同じ住所にすること。省略をしてしまうと最悪審査落ちもあり得ます。)
↓
支払い方法を指定、クレジットカードまたはLINE Payの登録、メールアドレスへと確認のメールを送る
↓
本人確認書類の写真をアップロード
契約においてはこのような流れが必要になります。
本人確認の作業が他のMVNOよりも多いのがちょっとした特徴でしょうか。
現在のキャンペーン(2016年12月)
なおこのLINEモバイルの契約については現在キャンペーンが行われているので、そちら込みでちょっと考えてみると良いかもしれません。
12月中のキャンペーン:データ通信量3ヶ月×3GB増量

11月1日~12月31日までにLINEモバイルを契約した場合には「LINEモバイルデビュー応援キャンペーン」が適用されます。
こちらのキャンペーンでは期間内に「コミュニケーションフリープラン」を契約した際にキャンペーン特典として3ヶ月間毎月3GBのデータ通信量、合計で9GBの通信量が追加されます。
低容量のLINEフリープランでは適用できない注意点がありますが、3GBのプランからならば「音声付帯プラン」のみならず「データ+SMSプラン」でもこのキャンペーンが適用されるため、データ契約を短中期で乗り換えているようなユーザーも恩恵を得られるキャンペーンです。
この追加データ量3GBはデータプレゼントには使えないものの、翌月の繰り越しの対象にはなっているため無駄なく利用できる可能性が高まっています。
12月中のキャンペーン:3端末を5,000円引き
もう一つ12月から1月10日までのキャンペーンとしては、
- ZenFone GO
- arrows M02
- arrows M03
の3つのSIMフリースマートフォンの販売価格を5,000円値下げしてくれるというキャンペーンです。
キャンペーンが適用されると以下のような価格にそれぞれ変わります。
- ZenFone Go(19,800円 → 14,800円)
- arrows M02(29,800円 → 24,800円)
- arrows M03(32,800円 → 27,800円)
おサイフケータイ対応のarrowsシリーズなんかが購入しやすい価格帯に落ちてきているので、これらのスマホとセットにMVNOとの契約を考えていた方なんかには嬉しい内容になることでしょう。
LINEモバイルで契約できる格安スマホ

LINEモバイルではいわゆる「格安スマホ」と呼ばれるような端末とSIM契約をセットで行うことが出来、わざわざ別々に用意をしなくてもLINEモバイルの契約の一環でスマホを購入することが出来ます。
スマートフォン端末は11月24日時点で8つのスマホと1つのタブレットが用意されています。今後このラインナップは増減していくものになりますが、一応現時点でのセット端末の確認とおすすめスマホについての紹介をしておきましょう。
Huawei P9 Lite | ZenFone 3 | Blade Z7lite |
arrows M02 | AQUOS mini SH-M03 | arrows M03 |
ZenFone Go | Blade E01 | ASUS ZenPad 7.0 |
現在取り扱いがされているLINEモバイルと一緒に契約できるスマートフォン・タブレットは以上9つです。
この中で特におすすめに挙げられるのは
- Huawei P9 Lite
- ZenFone 3
- Blade Z7 lite
といったところでしょうか。
Huawei P9 LiteとBlade Z7liteはミドルレンジスマートフォンで、スマホでゲームなどをしない予定ならばこのレベルで十分に快適な利用のできる機種となっています。
価格はP9 Liteが20,304円、Z7liteが21,384円と格安スマホの名にふさわしい低価格なものになっています。
デザインにおいても安っぽさを感じさせないですし、どちらも指紋認証がついており便利なスマホです。
特にHuawei P9 Liteは元々が29,800円の価格でしたが、これが10,000円引きされてこの価格になっており、スペックもフルHDに2GBのRAMとミドルレンジというよりもミドルハイと呼べる、価格比で非常に性能が高いスマートフォンになっておりこちらはとくにお買い得です(~12月21日まで)。
万能さという意味ではHuawei P9 Liteがおすすめです。メイン機としてはもちろんですし、サブ機とに選ぶスマホとしても適しています。
ZenFone 3はその価格の高さからもわかるようにハイエンドモデルのスマートフォンで、完全にキャリアスマホから卒業してMVNOへと移行する方に適したスマホです。
フルHD/RAM3GB/DSDS(デュアルSIMデュアルスタンバイ)と高性能で便利な機能が揃っています。両面がガラスのボディということで、高級感のあるデザインも特徴的でしょう。
平均より高額なSIMフリースマホになりますが、相応の使いやすさや性能そして機能を持ったスマホとなりますので、LINEモバイルのみならず今後MVNO格安SIMを利用していく上で長く相棒をつとめることのできるスマホです。
お金を払ってしっかりと良いものを購入したいならば、SIMフリースマホの中でこのZenFone 3は今一番おすすめと言える機種です。

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