ドコモとauから販売がされているLG V30+ (L-01K/LGV35)についてのレビューを行いたいと思います。
見た目はなんの特徴もないスマホのように見えますが、実際の機能において特にエンタメ方面に強いものが充実しているため、中身はかなり強い個性を持ったスマホの一つです。
個人的にも過去のVシリーズの機能性の良さを気にいって買い続けてきたこともあり、今回の販売が楽しみな機種であったため早速ドコモ版のレビューを行ってみようと思います。
V30+デザイン
まずは外観についてを見ていきます。
狭ベゼルの大画面でありながら、持った時にまずその薄さと軽さに気付くと思います。これまで触ってきたハイエンドモデルがどれも重めの中で、V30+の軽さは目立ちます。また薄さもありますので触ったときにゴツい印象というのはありません。
良くも悪くもエッジカーブがなくなったGalaxyといった感じで、2.5Dラウンド加工はされているもののフラットディスプレイが欲しかったユーザーにとっては一つの最適解なデザインかと思います。
V30+のスペックと基本動作レビュー
V30+ | |
OS | Android 8.0 |
CPU | Snapdragon 835 |
RAM | 4GB |
ディスプレイ | 6インチ 有機EL QHD+(2880×1440) |
ROM | 128GB/外部メモリ256GB |
バッテリー | 3300mAh |
サイズ | 75.4×151.7×7.39mm |
重量 | 158g |
カメラ | メインカメラ(通常):1650万画素 メインカメラ(広角):1320万画素 サブカメラ(通常+広角):510万画素 |
その他機能 | 受信最大788Mbps ワンセグ・フルセグ IPX5/IPX8防水、IP6X防塵 ハイレゾ |
スペックは上記の表の通りです。
Snapdragon 835とRAM4GBの昨今のハイエンドモデルに準拠したスペックの高さです。
Snapdragon 835を搭載したスマホはこれまでのレビューでも褒めまくっていますが、このLG V30+ L-01Kについても同じような褒め方が出来ます。動作はサクサクで発熱が少ない、という特徴をしっかりとV30+も表現しています。
ただ性能や動きに対しての不満はほとんどないのですが、同じSnapdragon 835を使った機種だとXperia XZ PremiumやGalaxy Note 8といった機種の方が、細かいところの動きがよりキビキビしているのを感じられました。
不満がないもののチューニングは他社に比べると気になる点はあります。
といっても動作全般に関しては今さら詳細に語る必要もないぐらいにSnapdragon 835の良さや安定性を継承している機種となっているので、何も不安はいらないでしょう。
音楽再生に力を入れていることもあって、ROMは余裕のある128GB。購入直後でも118GB程度は空き容量があるため多くのメディアファイルを入れられるはずです。
バッテリー持ちはV20や従来のLG機に比べて大きく改善しています。比較的音楽再生や動画再生を続けても、モリモリ残量が減っていた過去機種と比べてもバッテリーの長持ちが実現できています。「LGスマホはバッテリーが・・・」ということで迷っている一部のユーザーさんもいると思いますが、今モデルはかつての弱点を見事乗り越えています。
有機ELディスプレイでメリハリのある発色に!
LG V30+ではディスプレイに液晶ではなく有機ELを使っています。
元々LGは有機ELをテレビ部門で高い技術力を発揮していますが、そちらがスマホにも降りてきています。
これにより画質の高さはもちろん、黒を含む濃いめの色がそのコントラストをくっきりと映し出しており、明暗差のある映像や画像の発色具合は気持ちいいものを感じます。
若干青色が多いと目に刺さる感じがあるので、そちらはちょっと好みではないものの、全体的に色合いがはっきりしたディスプレイは動画などをより迫力のあるものにしてくれます。
発色が良いために長時間気持ちよく触り続けることができます。
またカラーバランスを変更出来るため、自分のように青が苦手だという方インターネットモードなどの暖色を高めたカラーバランスにすることが出来ます。有機ELに強いメーカーということもあってか、こうした画面調整の機能にも細かく手が行き届いているのがわかります。
スマホの動画では暗い場面で何が起きているのかわからない、なんてことが良くありますが、こちらであればその辺りの描写がくっきりとされて諧調も豊かであるため、暗い場面でどんなことが起きているのかというのがわかりやすくなっています。
スマホで動画・映画を見る機会が多い方ならこの有機ELディスプレイの存在はメリットの一つに確実になってくれるかと思います。
高音質なDACを搭載!スマホ品質を超えたメディアプレイヤーとして本気でおすすめしたい
個人的な話ですが、このLG Vシリーズは初代から買い続けています。
シリーズ機種を買い続けている理由の大きなポイントとしては、スマホとは思えないぐらいにメディア再生時の音質が良いというのがあります。
自分はこのLG Vシリーズに出会うまでは、音楽や動画視聴の際の音質といったものに対してどうせ違いがわからないからとそこまでこだわっていませんでした。
ところがこのLG Vシリーズでは、自分のあんまり違いを聞き取れないと思っていた耳でさえ、ちゃんとした機能・機構を搭載したプレイヤーで聞いたときには音質の差というものが生まれるのだということを気付かせてくれました。
流石にDAPを購入するほど音楽にはこだわりは持っていないのですが、通勤や仕事・作業の合間の音楽・動画視聴の時間が、LG Vシリーズを触れてからというものただの息抜きではなく、気持ちを大きくリフレッシュさせてテンションも上げてくれる大事な息抜きの時間にその質を変えてくれた、という日々の生活において大きな変化をもたらしてくれるものになったためにこのシリーズ機種を買い続けています。
Quad DAC搭載でYouTube音源すら高音質で迫力が増す
今回のLG V30+でもこの音質の高さは健在で、本当にこれまでのスマホでは聴くことのできなかった音質で音楽や動画、YouTubeのファイル再生などが可能になっています。
音質の良さを表現する言葉を持っていないのでどう伝えればいいのか難しいですが、「迫力があり」「クリアなサウンド」をこれまでのスマホに無いレベルで実現していて、ちょっと激しい曲を聴くとその迫力にテンションが上がってドキドキするような体験をすることができます。
とにかく本当にスマホレベルにない音質の良さがあるわけですが、この音質の良さを実現しているのはDACと呼ばれる音楽再生用のCPU的なものをスマホに載せているからです。DACにはクァッドDACとなる「DS9218P」というものを採用しているようです。この型番についてはよくわかりませんが、V20やG6といった同じく高音質DACを搭載したスマホのDACよりもさらにハイエンドな位置づけとなる型番のようなので、確実に過去のLG VシリーズのDACよりも高性能で高音質を実現したDACを搭載しているようです。
この高性能DACによって音質が大きく向上しているのがV30+の特徴ですが、更に音質の部分にはこだわりを見せていて、チューニング機能とフィルター機能合わせて3×5の調整機能を揃えることによってより細かなこだわりを反映できる音質調整も可能になっています。
公式ではハイレゾ以外でも高音質、と謳っていますが、個人的にはYouTubeでも高音質だと感じるぐらいにスマホレベルにはない音質の良さを見せつけているスマホだと感じています。
メディアプレイヤー目的としてこのスマホを購入する、というのは行き過ぎかもしれませんが、スマホの中においてではありますがメディアプレイヤー機能を体感した中では最高レベルになっているので、音楽や動画をよく楽しむ方は前向きに購入することを考えたほうが良いかと思います。日常の音楽や映像体験が音響の面において非常にクオリティの高いものへと進化するでしょう。
メディアプレイヤーとしての性能は本当に体感してもらいたいです。
なお今自分が組み合わせているイヤホンはこちら。
広角カメラは風景写真によく合う!望遠中心のデュアルレンズカメラが多い中で異色だが便利
そしてカメラも他のスマホにはない特徴を持っています。
早くからLGのハイエンドモデルではデュアルレンズカメラを採用してきたのですが、LGの場合他社のように標準+望遠という組み合わせではなく、標準+広角という組み合わせのデュアルレンズカメラを搭載しています。
この広角側のカメラが特に風景とかを何となく撮影するときに嬉しい存在です。
標準カメラや望遠カメラでは当然のように撮影できないような範囲まで1画面に写せる画角を持っているので、広範囲に風景や人物の集合写真を撮りたい時に重宝します。
例としてはこんな感じです。
風景の桜のほうは事情により同じ120℃の画角を持つ前作V20 Proのものなので画質の参考にはなりませんが、画角の広さについては伝わるかと思います。
ご覧のように広角側の撮影はスマホのフチにかけた指が映り込んでしまうこともあるぐらいに広い範囲を撮影することができます。
スマホサイズに広角レンズを埋め込んでいるため、周辺部については歪みがある程度発生してしまいますが、それも特徴の一つとしてうまく画作りに活用できるレベルの歪みなので、そこまで問題ではないでしょう。
特にこれからの季節は春ということもあって桜などを中心に風景写真を撮る機会も多くなりますし、大勢の人との集合写真的なものを撮影する機会も出てくると思います。そうした時にこの広角レンズは便利ですし使っていて満足度も上がるカメラ機能かと思います。
正方形写真やガイド付きでの撮影も可能
他にもカメラにはこだわっているようで多様な撮影モードが用意されています。
1:1の割合の正方形写真が撮れたり、4:3ではなく画面サイズを活かした16:9のサイズの写真も撮ることが出来ます。
他にも撮影した写真をすぐに確認しながら次の写真が撮れるスナップショット機能や他の写真を透過して同じ構図で撮影できるガイドショット、2枚の画像を繋げて撮影できるマルチショット、4つの画像を一枚にまとめることが出来るグリッドショットなど、SNSにアップロードする時に人との違いを生み出せそうな撮影モードが用意されているので、スマホ選びではカメラ周りの機能を重視したいと考えている方におすすめしたいスマホでもあります。
158gはめちゃくちゃ軽い!
LG V30+の地味に凄い所は、これだけの機能とスペックを持ちながら6インチスマホとしては驚異的な軽さを誇っている点です。
6インチ級のハイスペックモデルが軒並み200gに近づいている中で、158gというかなり軽い重量となっているために使っていて手への負担がありません。
同じような大画面ハイエンドモデルと比べてもストレスなくスマホを操れるのはV30+の大きなメリットといえる点です。
手首への負担が少なく長時間使えるため、同じく6インチ級の他のスマホよりも好んで触る場面というのが多い機種となっています。
この軽さもV30+の魅力の一つです。
その他V30+各種機能について
生体認証は精度良し
生体認証は精度が大分良いです。
指紋認証と顔認証はどちらも高速かつ精度が良いのでストレスが少ないです。特に背面の指紋認証は、同じハイエンドモデルのGalaxy S8シリーズが正直ダメだったのに比べると快適そのものです。ほぼ一発でレスポンスも悪くなく解除されるので、待たずに利用することが出来ます。
この他にも生体認証には「声認証」が用意されているのですが、今回のレビュー用に利用しているdocomo版のL-01Kには設定項目が見当たりませんでした。au版のLGV35なら利用できるようなので、こちらもあまり人がいない場や自宅でのロック解除に使えるでしょう。
生体認証全般の精度が良いために、スリープ画面を2度叩くと電源が付くノックオン機能なんかが更に便利になっています。ノックオンと同時に顔認証で利用開始することができます。
Always on Display でサブディスプレイの代役に
Galaxyなんかでは既にお馴染みの機能になっていますが、今回のV30+ L-01Kでも画面スリープ時に時計や通知が視認可できる「Always on Display」の機能が使えます。
しかもこのAlways on Displayは時計やカレンダー、メールやLINE通知の他にV10やV20のサブディスプレイで使えていたメモ機能も表示できるようになっています。使い方によっては地味に便利かと思います。
フローティングバーにショートカットを置ける
ここ最近Galaxy S8+やNote 8といった機種をメインに使うことが多かったのですが、これらの機種で地味に便利だったのがエッジスクリーンからアプリショートカットを出せた点です。
わざわざアプリの終了や一覧の奥に入ってしまった常用アプリを探さなくても、ショートカットから一発で呼び出せる機能があるのは、長時間触っていればいるほど便利に感じられる機能の一つです。
LG V30+では似たようなショートカット機能としてフローティングバーが用意されています。Galaxyのエッジスクリーンによるショートカットと違い、2画面分割のショートカットができなかったり個数も少ないですが、小さな占有領域だけでショートカットを呼び出し・表示することができます。
無くても困らないですが、しっかり設定しておくと毎日のスマホ利用が少し便利になってくれます。
不満点をまとめて
あんまり褒めすぎても気持ち悪いので不満点も書こうと思います。個人的にVシリーズ好きということもあるのと、DACの音質の高さや広角カメラで作れる独特の写真といったところの機能が継続して利用できるということで、非常に満足度が高くて褒めまくっているわけですが、細かいところを見ていくと気になる点もあるのでまとめて書き出しておきます。
まず顔認証でのロック解除自体は素早いのですが、その素早さは正面に特化しているような印象があります。ほかの機種が割と斜めや遠くからでも顔認証してくれるのに対して、LG V30+はそうしたアバウトな認証は苦手のようです。また若干認証失敗判定が早く、もうちょっと諦めずに認証を試みてくれたほうがストレスが溜まらないと感じます。
すぐ直せるものの割と不満度が強かったのが、最初から用意されている文字入力ソフトの重さです。先日使ったarrows NX F-01Kの文字入力アプリが快適すぎた反動ではありますが、LG V30+のアプリのレスポンスの悪さは気になります。別のIMEアプリを使えばいいのですが、それが面倒だったりわかりづらいという方にとっては不満が強くなるのではないかと思います。
あとカメラの広角は非常に良いものの、画質や細かいところの描写といったものは他のカメラに力を入れているスマホと比べると平凡です。別に悪いところではないですが、どちらかというと画角重視で撮れる写真の種類が増える、というほうにメリットがあり画質なんかは特に目立っていないです。
エンタメ重視なら最適なスマホ!音質、画質、SNS向けカメラなど楽しめる機能がすべて高性能
好きなシリーズということで割と褒めちぎってますが、かなり良いスマホであるのは間違いありません。
発売時期がちょっと他のメーカーのモデルより遅れてしまったため、性能面での感動というのは薄れてしまっていますが、非常に快適で安定した動作を実現しているという点に何も疑いはありません。
ただLG V30+の良さはこうした性能面よりも、ここまでで散々紹介してきたエンターテインメント系の機能の豊富さとクオリティの高さにあります。
有機ELディスプレイは動画などを中心に高画質でコントラストの高い映像を楽しめますし、
DACを搭載したことによってイヤホンやヘッドホンを経由した音楽体験はスマホのレベルを超えたクオリティです。
さらに広角カメラとバリエーションに富んだ撮影モードは、SNS向けに面白い写真や動画を撮影して楽しむのに適しています。
こうしたエンタメ系機能の充実さはLG V30+最大の特徴となっており、日々使い続けるのに性能と共に重視したい機能というものが高いレベルで備わっています。
個人的にもシリーズが好きなのでこうしたエンタメ系の使い方、音楽や動画をよく見てスマホのカメラで撮影する機会が多い方ならかなり満足してもらえるスマホだと思うので手に取ってもらいたいです。
今回はV20 Proと違ってバッテリー持ちの弱点が大分解消されているので、安心しておすすめしたいスマホとして挙げさせてもらいます。
auユーザー、ドコモユーザー共にこの冬春に契約してもらいたいスマホの一つです。
高いですがその価値は十二分にあります。
追記:1月18日から価格の安さがとんでもないことに!JOJO L-02Kも一括安価に
このV30+、今回のレビューにもある通りその性能といったところが非常に優れたスマホとなっている訳ですが、2019年1月18日より端末購入サポートによる大幅な値下げ(同モデルのJOJO -02Kはなんと99%以上の値下げ!!)によってコストパフォーマンスという点においても非常に優れた契約へと進化しています。
これにより一気に人気が高まり契約しにくいものになってしまっているため、興味を持っている方は在庫入荷予約をして購入準備を進めておきましょう。
1月19日からの価格
docomo版 | |
V30+ L-01K | 一括10,368円引き |
JOJO L-02K | 一括648円 |
1月18日の値下げによって、V30+ L-01Kとベースモデルは全く同じ機種でコラボスマホとなるJOJO L-02Kの価格が大幅に下がりました。
V30+は一括価格が15,552円となり、ここにドコモオンラインショップの限定特典である5,184円引きが適用されて機種変更価格は一括10,368円になります。
機種変更で一括10,368円での契約ができるというのはかなりお買い得と言えます。このV30+の性能と機能の高さがありながら、ドコモのなかでは2番目か3番目くらいに安い設定の価格を適用されているため、コスパの良さというところで一気にドコモのスマホ全体の中で存在感を示すようになりました。
この価格の安さであればV30+は間違いなく買いです。AQUOS zeroに匹敵する軽さをもったハイエンドスマホとして他にはない魅力を持ち、性能も機能も揃ったスマホの価格は破格です。
ただ既にこの魅力に気付いた人たちによる購入が殺到しており、在庫が僅少状態に陥っており購入には予約が必須となっています。なるべく早く予約申し込みをして在庫を確保できるようにしておきましょう。
またV30+をベースにしたコラボモデルも値下げが行われています。こちらは元々一括12万円、そして月々サポートがない契約だった訳ですが、そちらがなんと一括648円という安さにまで落ちることになっています。ほぼ100%と言っていい99%以上の値下げが行われたことになり、これから契約するのであれば過去最安の契約を行うことができます。
一括648円はドコモオンラインショップのみの価格となり、ショップ店頭では5000円ほど値上げされた価格になっているので注意してください。
こちらもコラボ作品が好きなようであれば、スマホの性能も良い上に一括で安いというお買い得さになっているので、また違ったV30+の契約の仕方としておすすめできます。
スペックの多くの部分で優れた機能を持ったスマホがこの価格というのはドコモの安売りの中でもまず見られないレベルのものになっているので、安さと性能の良さというものを求めるのであれば強くおすすめしたい機種となっています。
在庫がどんどん消えていってしまっているため、入手にはしばらく待つ必要がありますが、それだけの価値のある性能と安さを備えたスマホであるのは間違いありません。
追記:3月1日からさらに価格が値下がり!!驚異の一括648円で機種変更が可能に・・・
ぶっちゃけ一括10,368円でもV30+の快適さを考えれば安すぎたレベルなのですが、これがなんと3月1日からは驚くべきことにもっと値下げされた一括648円という価格で売られるようになっています。
一括648円スマホはドコモ最安で、同じ価格のスマホが販売されている中では個人的にもスペック的にも非常にオススメすることが出来る1台となっています。
正直このV30+が一括648円と言うのはコスパ的にも最強でしょう。とてもじゃないですが対抗できる価格と性能比を持ったスマホというのは販売されていません。