前回、Y!mobileの契約、特にNexus 5のMNP一括契約を利用した回線が通話定額型の格安SIMあるいは格安スマホとして非常にお得であるとして紹介しました。
6月8日までとされていた特価キャンペーンの期間も無期限で延長しているため、MNPで電話番号そのままに格安SIMや格安スマホを検討している方には、比較してもほぼ同額かそれ以下の運用費で使える可能性のある契約回線です。
どのようなメリットが具体的にあるかというのは、過去に紹介した記事で詳しく説明していますが、軽くおさらいするとこのようなメリットがY!mobileのNexus 5・MNP一括契約には存在します。
- 300回/月までの通話が各回10分間まで通話料不要な定額の範囲内
- 月額割引で通常よりも格安な料金(データ容量3GB+通話定額で2570円という格安SIM顔負けな料金)
- Nexus 5が一括で安い
その他の内容は以下より。
[blogcard url=”https://smaho-dictionary.net/2015/06/ymoobile-kakuyasusim/”]
https://smaho-dictionary.net/2015/06/ymoobile-kakuyasusim/
目を見張るのがその料金の安さでしょう。上では3GBで2570円のプランを例に挙げましたが、1GBのデータ容量でもいいなら2030円からでも使えてしまいます。音声通話、それもカケホーダイ系の通話定額契約とデータプランの組み合わせでこの料金は、現存する単体契約の中では最安と言っても過言ではないでしょう。
通話をする機会が多い方は、通話料を安くする術が多くない格安SIMへの変更については、毎月のデータ料金を大幅に安くする方法とは言えトータルの携帯電話料金としてはうまく節約には至らないと考え、二の足を踏んでいるかもしれませんが、このY!mobileの契約に関してはそうした問題点を克服していると考えられます。
1周年記念キャンペーン開始
ここまでは過去に書いた記事の内容とほとんど変わりのない内容です。今回改めてこの特価契約の内容について紹介した理由には6月11日から始まったキャンペーンの影響があります。
Y!mobileは6月11日から1周年記念キャンペーンを開始し、MNP契約に対する特別な優遇特典を用意しています。
特典は2つ用意されており、その内の一つが前回と今回紹介しているNexus 5の契約と非常に相性が良く、これまで以上の安くてお得な回線が実現できるようになっています。
キャンペーン内容は以下の2つです。
- 高速データ容量が2年間2倍
- 1周年記念パケくじ
この内、データ容量2倍キャンペーンが今回の特集のキモです。
キャンペーンによって格安SIMの中でもコスパでは圧倒的
これまで紹介してきたNexus 5のMNP一括契約は、9800円で端末が購入できる点と月額割引が適用されることによって毎月の運用費が大きく値下がりするという2つの特徴・メリットがありました。
特に運用費の方は高額な月額割引によって安いプランではカケホ+1GBで2030円から。多くのユーザーに適していそうなカケホ+3GBでも2570円ととにかく安さが目立っていました。
これだけでもデータプラン付きの通話定額型契約としては破格に近かったのですが、この1周年記念キャンペーンが始まったことで、これまで以上にY!mobileの契約が格安SIMと比べてもコストパフォーマンスに秀でるようになりました。
MNPの契約ではデータ容量が2倍になるということで、これまで1GB,3GB,7GBというデータ容量だったのがそれぞれ2GB,6GB,14GBという大容量プランへと進化。しかも月額割引の変更はNexus 5の契約には今のところ入っていないため、以下のような金額でそれぞれのデータ容量と通話定額型のプランを持った契約を使えるようになります。
Nexus 5 MNP一括契約 | スマホプランS | スマホプランM | スマホプランL |
---|---|---|---|
月額割引適用料金 | 2030円 | 2570円 | 3650円 |
1周年CP適用時 データ容量 |
2GB | 6GB | 14GB |
6GBのデータ容量で2570円、しかも音声通話付きという契約内容は、MVNOの中でも最安であるDMM mobileの7GB音声プラン2580円と1GB程度しか変わらない契約です。
しかもY!mobileのほうは通話定額型ですし、データ通信が時間帯によって極端に変わってしまうようなことも少ない品質の高さもある回線ですから、通話料や快適度の面でMVNOの同データ容量のプランよりも高いコスパと満足を得られるようになっています。
MNPのみかつ端末代に9800円は必要ではあるものの、不要ならNexus 5を売ってしまえばいいですし、自分使いにも適した端末ではあります。
それに月2030円で2GB、2570円で6GB、3650円で14GB、それぞれ10分300回の通話定額という契約回線が使えるようになるのですから、通話系格安SIMあるいは格安スマホとして見ても圧巻のコストパフォーマンスとなっています。
安すぎるためMNP弾を作ってでも契約すべき
MNPということで本来はメイン回線の移住先として、MVNOの音声回線よりも遥かに良いのは上記のように明らかです。2570円で6GBの通信が出来て、300回の通話定額プランを提供できる通信会社はMVNOはもちろんMNOでもまず見つけられません。しかも性能の良いスマートフォンまで1万円ほどで一緒に契約できるわけですから、MNPしない理由がほぼない状況が生まれています。
MVNOへMNPを予定していたという方にはまずこの契約をおすすめ契約として絶対に検討して欲しいのですが、データ通信用の2台目スマホを購入しようとしていた方にもおすすめであるため、そうした方もMNP弾を作ってでも契約の価値があると思います。
現在例えばガラケーを使っていて、メールアドレスやキャリアを変えたくない、しかし安くスマートフォンの運用をしたいと考えている方は、2台持ち運用を行ってネット通信専用のスマートフォンを所有しようと考えているかもしれません。2台持ちのスマートフォンには通常データ通信のみのスマホをセットにしますが、今回のこのNexus 5の格安回線はここまで説明してきたようにお得度が高いですから、あえてこのNexus 5の契約をMNP用の踏み台回線を作ってでも契約すべきです。
例えばU-mobileのMNP弾には費用として以下のような金額が発生してしまいますが、これだけの初期費用をかけても通常のデータプランのみの格安スマホ契約よりも契約内容的には勝っていると思います。
契約事務手数料 | 3240円 |
---|---|
ダブルフィックス料金(1ヶ月分) | 1598円 |
最低契約期間解約金 | 6480円 |
MNP事務手数料 | 3240円 |
MNP弾 | 14558円 |
約15,000円も契約にかかる費用は上がってしまいますが、それでも例えばDMM mobileのデータプランのみ格安スマホ契約とは同じデータ容量で比較してみても料金差は2年間総額で2万円ほどしか変わりません。
DMM mobile | Y!mobile | |
本体(+MNP弾) | 36800円 (ZenFone 2) |
24558円 (Nexus 5+MNP弾) |
データ容量 | 5GB | 6GB |
2年間の通信料 | 1270円×24 30480円 |
2570円×24 61680円 |
合計 | 67,280円 | 86,238円 |
この2万円の差をどう考えるかですが、2年間でたった2万円の差で、MVNOよりももっと速くて通信品質の良い回線を得られ、通話定額が使える別の電話番号も得れることが出来るメリットを考えると、これぐらいの値上がり程度ならば支払う価値のある金額だと思います。特にMNPでのりかえを考えている場合には、DMM mobileへの契約にもMNP費用がかかりますから、プラスして約1万円追加で料金の総額がかかるようになります。そうすると2年間総額で1万円しか違わず、無料通話とハイスペックスマホ、そして速度の落ちることのないMVNO以上の回線を得ることが出来ます。
速度が落ちない事がもう一つのメリット
上記でチラッと触れましたが、Y!mobileの回線は現在SoftBankの系列会社になったということで、これまでのY!mobile網に加えてSoftBankの回線網を使えるようになり、エリアと共に回線品質も上がっています。
特にMVNOと比較して大きなメリットを得られるのは、回線速度という点でしょう。
MVNO回線/格安SIM回線に対する不満点の第1位として、MMD研究所が調べた所、その通信速度が遅くなることがトップとして挙げられていました。約30%の人がこの点を不満点としており、選択したMVNOによっては利用に支障がでるほど速度低下が起きてしまっています。この問題はどんなモバイル回線でも起こりうることですが、性質上MVNOが最もこの問題に対して脆弱と言えます。
この問題点はY!mobileの場合だとキャリア回線という扱いでもあるため、平常時ではほとんど速度低下に悩まされることのない環境が出来上がっています。速度低下はお昼の帯域混雑時ですら気になるレベルではありません。常に快適な速度で、どの時間帯でも動画などを楽しめてしまう回線状況です。
MVNOの速度低下という不満点を克服している。これがY!mobileの今回の回線のもう一つのメリットになります。
SIMフリー端末やSIMロック解除済みdocomo端末でも回線は活用可能
また別の考え方として、既に使いたい端末があるという場合にはY!mobileの回線をそのスマホで使うということも出来ます。SIMフリーとSIMロック解除したdocomo端末が基本的には対象です。
回線だけをこの2種類の端末で使って、Nexus 5は売却してしまうなんていう契約の仕方もありでしょう。Nexus 5は未だに高額でやりとりされていますから、MNP弾分の費用ぐらいは余裕で回収できてしまいます。
1周年キャンペーンの注意点
1周年キャンペーンについてはいくつか注意点があります。
高速データ容量2倍キャンペーンではデータ容量が2倍になるものの、2倍分として付与されたデータ容量を使うには、500MB毎にチャージの手続きをする必要があります。
通常この500MBのチャージには500円の追加料金が必要なのですが、キャンペーン分のチャージに限って無料でチャージを行うことが出来ます。1GB分の増量は2回分、3GBは6回分、7GBは14回分といった形です。
それぞれの増量分の以上のチャージを行ってしまうと、無料ではなく500円がかかってしまいます。自分がその月にチャージできる回数というのをしっかり把握しておかないと、追加料金でコスパの良さが失われてしまうのでそこは注意すべき点です。
あとはこのキャンペーンは翌月からの適用になるため、契約月の利用は出来ません。
あとはのりかえサポートが7月5日まであり、1年間の解約金増額措置がされていたのが7月6日から一括購入割引になっています。これによってこれまで1年間だけだった解約金の増額が2年間に増えてしまっているので注意しましょう。
この問題は、一括購入割引を適用される一括契約ではなく、分割契約にすることで適用を逃れることが出来ます。Nexus 5は一括だと9800円ですが、分割だと41,472円になっています。しかし分割契約では3万円のキャッシュバックがあるため、分割契約で支払うNexus 5の本体料金は一括契約換算で11,472円ということになります。一括時より本体に支払う金額は1,600円ほど高くなりますが、これだけで2年間の一括購入割引の解約金増額が適用されなくなります。
なので出来るだけ今回のMNP契約では一括購入割引を適用させないために、分割契約でキャッシュバックを得るやり方をしたほうが良いでしょう。キャッシュバック3万円は翌月末以降という非常に早いタイミングでもらえるというメリットがあります。
もう1つは杞憂には終わるかもしれませんが、キャンペーンの内容が今後変更になる可能性があります。
考えられるものだとNexus 5のMNPおトク祭りの条件とは併用できない、などのあまりにも内容の良すぎる契約を生み出さないようにしてくるかもしれません。
※追記:1周年キャンペーンは普通にNexus 5やAQUOS CRYSTAL YのMNP安売りキャンペーンに適用でき、問題なくデータ容量が2倍になっているのでキャンペーンが適用できないという状態はないようです。
これにはその都度契約前にキャンペーンページや契約ページから注意書きをしっかり読んで、キャンペーン対象かどうかを確認してから契約するように気をつけてください。
MNPが必要な契約ではありますが前回紹介した時よりも内容が確実にパワーアップしているので、格安スマホ契約をキャリアやMVNOからのMNPで探していた方なんかにはもちろん最適ですし、中高年世代のスマホ・中高生向けのスマホとしても格安な契約を可能にしている存在かと思われるので、ぜひ一考してみるといいでしょう。
MNP超おトク祭り Nexus5が他社からのりかえ9800円、2,030円/月から
このSIMは他のSIMフリー端末に差し替えても使えますか
使えるはずではありますが、Y!mobileがIMEI制限をしたら使えなくなります。