docomo/au/Softbankの3キャリアで発売されるSonyの最新フラグシップモデルスマートフォンXperia Z4(型番SO-03G,SOV31,402SO)の具体的な販売価格や発売日が発表されています。
デザイン面でロゴの配置などの細かい点に違いはあるものの、基本的には販売するスマホ自体に違いはなく、3キャリアでの違いは価格や維持費、キャンペーンといった部分に集中しています。今回はXperia Z4のこうした料金面での違いを主に比較してみて、購入の参考になる情報を伝えられればと思います。
発売日はdocomo版が6月10日、auは11日、SoftBank版が6月12日です。
Xperia Z4:価格
まずは気になる点として真っ先に上がるのが販売価格でしょう。高額化する最近のスマートフォンの例に漏れず、Xperia Z4もこれまでのシリーズと比べてもかなり高い金額を付けています。
販売元 | docomo | au | SoftBank |
---|---|---|---|
Xperia Z4 一括/分割価格 |
93,312円 3,888円×24回 |
84,240円 3,510円×24回 |
81,120円 3,380円×24回 |
端末価格が安く割引が少なめという形をとり過去モデルの一括価格が比較的安かったauとSoftbankでも、8万円を超える価格をつけるようになっており、一括での購入には結構大きな負担が発生するでしょう。
Xperia Z4:割引
続いては各キャリアの月ごとに発生するXperia Z4の割引と、実質価格についてをまとめてみます。
auとSoftbankについてはauスマートパスとAPP PASSに加入した場合の割引です。
docomo 月々サポート24回 |
au 毎月割24回 |
SoftBank 月月割24回 |
|
---|---|---|---|
Xperia Z4 割引サービス |
新規:▲1,566円 機種変更:▲1,566円 MNP:▲3,456円 |
新規:▲1,710円 機種変更:▲1,710円 MNP:▲1,710円 |
新規:▲1,800円 機種変更:▲1,800円 |
Xperia Z4 実質価格 |
新規:55,728円 機種変更:55,728円 MNP:10,368円 |
新規:43,200円 機種変更:43,200円 MNP:27,000円(※) |
新規:37,920円 機種変更:37,920円 |
※auの実質価格では、公式的にMNP契約に行われる端末代金16,200円引きを反映させて計算しています。
※追記:7月31日までMNP限定でauの毎月割が増額しています。割引金額は大幅に上がって2385円です。実質価格は10,800円に値下げされています。
割引含めた実質価格だと、機種変更も含めてSoftBankが全体的に安くなっているでしょうか。docomoのMNPの月々サポートが高く、MNPでの契約は魅力的ですが、本体の高さを考えるとある程度のキャッシュバックによる割引も欲しいという気がします。
※SoftBankのXperia Z4は一括購入割引の対象になりました。これによって一括契約時の月月割と分割契約時の月月割とで全く料金の異なる状態になっています。
一括購入割引適用後は、MNP一括0円/月月割0円という形になります。逆に分割のまま契約すると81,120円/月月割3,380円となり実質0円で契約が可能になります。どちらにしても維持費は月月割が効果的にはならない形になってしまうので注意が必要となります。詳しい内容は下の方に個別記事を案内しますのでそちらを見て下さい。
維持費(機種変更とMNP)
以上の割引を前提に、機種変更とMNPの維持費を計算してみたいと思います。
維持費用のプランはdocomoに合わせてカケホーダイ系のプランで3キャリア計算しています。
- 機種変更維持費
docomo | au | SoftBank | |
---|---|---|---|
基本料(通話定額) | 2916 | ||
ISPサービス | 324 | ||
パケット定額プラン (2GB) |
3780 | ||
割引サービス | ▲1566 | ▲1710 | ▲1800 |
(auスマートパス APP PASS) |
― | 401 | 399 |
合計 | 5454円 | 5711円 | 5619円 |
Xperia Z4分割代金 | 3888 | 3510 | 3380 |
分割支払い時合計 | 9342円 | 9221円 | 8999円 |
- MNP維持費
docomo | au | SoftBank | |
---|---|---|---|
基本料(通話定額) | 2916 | ||
ISPサービス | 324 | ||
パケット定額プラン (2GB) |
3780 | ||
割引サービス | ▲3456 | ▲1710 (▲2385、6/30まで) |
▲3380 |
(auスマートパス APP PASS) |
― | 401 | 399 |
合計 | 3564円 | 5711円 (5036円、7/31まで) |
4039円 |
Xperia Z4分割代金 | 3888 | 2835 | 3380 |
分割支払い時合計 | 7452円 | 8546円 (7871円、6/30まで) |
7419円 |
その他特典 | ― | auかえる割Plusで 10000円分walletチャージ |
― |
auの場合、MNPだと定価から16200円の公式的な値引きが入るため、分割支払い分が2835円になります。金額だけ見るとauが一番高くdocomoが一番安いですが、ここに更にMNPキャッシュバックが付くことを考えると、金額的に一番渋いdocomoよりも盛々キャッシュバックなauのほうが安くなるパターンもあるかもしれません。
また古い契約プランであるLTEプランだとMNPの場合基本性が無料になるため、auの場合LTEプランでの契約のほうが安くなって使えるデータ容量も増えます。
単純な料金で比較するとMNPではdocomoが一番安いですが、キャッシュバックという要素もこれから各店舗で付いてくる金額が出てくると思うので、そちらも考慮にいれるようにするといいでしょう。
※追記:SoftBankでは一括購入割引が始まったことでMNP一括0円で契約できるようになりました。その分5万円以上する一括購入割引の契約解除料に1年間に渡って縛られる事になりますが、一括ではdocomoやauではありえない安さになっています。維持費は上記のMNP維持費とほぼ変わりませんが、App Passの加入は必須では無くなるので、毎月399円分安くなる計算です。
[blogcard url=”https://smaho-dictionary.net/2015/07/z4-sc05g-0yen/”]
https://smaho-dictionary.net/2015/07/z4-sc05g-0yen/
Xperia Z4:キャンペーン
Xperia Z4に関連して公式・非公式の特典や割引キャンペーンについての内容をまとめてみたいと思います。
docomo:SO-03G
- オンラインショップ限定イヤホンプレゼント
ドコモオンラインショップでは先着4500名限定でイヤホンの無料プレゼントを行う予定です。
機種変更で契約する場合には店頭だと頭金と契約事務手数料がかかって通常の価格よりも高くなるため、イヤホンプレゼント・契約事務手数料が無料化されるオンラインショップでの契約は機種変更なら一番良い選択でしょう。
新規やMNPだと店頭で独自の割引が若干は期待出来るので、オンラインショップ以外も十分候補になり得ますが、機種変更だと割引が皆無なので、プレゼントと事務手数料が無料のオンラインショップが結果的にお得です。
- Xperia Z4スタートキャンペーン(スマートウォッチプレゼント)
こちらは抽選でSONY製のスマートウォッチが当たるキャンペーンです。キャンペーンには予約と購入の両方を経た方を対象に行われるため、キャンペーン適用には発売前に行動を起こす必要があります(オンラインショップのみ発売後3日間猶予あり)。
抽選人数は3000人と比較的多いですが、人気シリーズということもあり競争率自体は高めでしょう。
- その他本体割引向けサービス
これ以外で特にXperia Z4のみというわけでは無いですが、docomoスマホ全体に適用できるキャンペーンで、本体代金の割引に関わるものを紹介しておきましょう。
「家族まとめて割」は同一ファミリー割引内の契約者が、同時に2台以上契約した場合に、新規・MNPなら10800円分、機種変更ならば5400円分を端末代金から割り引いてくれます。
「下取りプログラム」はiPhoneを契約の際にはMNPなどにも使えて便利なのですが、Androidの場合は機種変更のみかつ下取り還元額もかなり酷いので、これについてはあまり期待しなくていいでしょう。古いスマホをXperia Z4への購入代金に充てたい場合は、買取ショップを利用しましょう。
「カムバックボーナス」では、過去にdocomoを使っていた方が同一の電話番号を持つ回線でMNPした場合に、5400円の還元が受けられます。
この他料金割引系には「はじめてシニアスマホ割」などがあるので、そちらも公式より確認しておいて下さい。
au:SOV31
- auにかえる割Plus
auではXperia Z4 SOV31へのMNPに対して、4月以降Android端末では対象外だったauにかえる割の対象にしています。
これによってカケホとデジラ(電話かけ放題プラン)だと10000円のau walletチャージが、LTEプランだと2年間1008円の基本料が無料になる特典を得られます。このため維持費ではMNPの場合LTEプランでの契約がかなり有効な方法になるでしょう。
- au夏モデル予約キャンペーン
Xperia Z4 SOV31の発売日前日までに予約をすると、au walletへ2000円のチャージがされます。このキャンペーンは発売されると対象外になってしまうので注意しましょう。
対象契約はMNPと機種変更です。
- その他本体割引向けキャンペーン
この他ではXperia Z4限定ではなく通常のキャンペーンも利用出来ます。ここでは主に値引きに繋がるキャンペーンを紹介しておきましょう。
「家族スマ得プログラム」では家族割内の利用者が2台以上を同時に契約した場合、1台につき3240円のau walletチャージがなされます。MNPと機種変更が対象で、機種変更の適用条件は直前の機種変更から6ヶ月必要になります。
「下取りプログラム」ではMNPのみですが他社のケータイを下取りに出して値引きなどに使えます。特にdocomoとSoftBankから発売されたものなら古いスマホやガラケーでも最大10800円という還元をしてくれるので、適当なガラケーや状態の良い古いスマホを用意しておけば大きめな値引きを期待出来ます。
- 非公式:クーポン配布中
auでは現在端末指定もしくは一切指定されずに全ての端末に使えるクーポンが一部の利用者に向けて配られています。割引金額は約1万円です。
端末指定ではXperia Z4 SOV31が対象かは不明ですが、LG端末やHTC端末を使っているユーザーにisai vivid LGV32やHTC J HTV31の1万円引きクーポンを配っています。
入手条件はau内部でないと詳細はわかりませんが、こうしたクーポンを受け取っている方ならば本体価格を1万円引きで契約出来るでしょう。
SoftBank:402SO
- Tポイントプレゼント
Softbankでは特にXperia Z4向けのキャンペーンは発売後の発表になるのか、めぼしいものは多くありません。
とりあえず他社に似たキャンペーンだと、ソフトバンクオンラインショップからの契約で、事務手数料分を相殺するTポイント3000ポイント還元というキャンペーンがあります。
Tポイントは通信料への割り当てもできますので、実質的な3000円分の割引と考えてもいいかもしれません。
- その他本体割引向けキャンペーン
こちらもdocomo/au同様に本体価格の割引に繋がるようなキャンペーンを一部紹介しておきます。
「家族まるごと割」では本体ではなく通信料からの割引になってしまいますが、家族割引内の契約者が同時に2台以上契約で、1台につき3240円の還元がされます。
「のりかえ下取りプログラム」では、MNP時に他社のスマホを下取りに出すと、こちらも本体代金からではなく通信料の割引になりますがいくらかの還元があります。特にdocomoが発売した「ツートップ」(Xperia A/GALAXY S4)が2年更新を迎えるため、これらに高い還元額を設定してdocomoユーザーのMNPを狙っています。
SoftBankでは本体値引きに関するキャンペーンがほとんど用意されておらず、そこはdocomoやauとは違います。
- 非公式:16000ポイント配布中
SoftBankでもauのような本体価格の値引きを一部のユーザーに利用可能なようにしています。
SoftBankではクーポンという形ではなく特典メールという形をとっています。機種変更に使えるポイントとしてauよりも多い16000ポイントというのが現在配布されています。普段SoftBankからのメールを見ていない方もここ最近のメール内容について確認し、16000ポイントがもらえる対象者かどうかを確認しておきましょう。
気になる端末の仕様
- SnapDragon 810の発熱は・・・
日本におけるXperia Z4は海外モデルのプロダクトネームがXperia Z3+となっていることからも察せられるように、デザイン面などにおいてマイナーチェンジ色が強い端末です。
そうしたマイナーチェンジモデルでも変化のあった部分としては、キャップレス防水が採用されたこととCPUを最新のものに変更した点が挙げられるでしょう。
キャップレス防水への変更は何気にありがたい変更です。Xperia Zシリーズはこれまで防水仕様を維持するためにmicro USB端子に蓋をするタイプのデザインになっており、充電の度にこの蓋をあける必要がありました。毎日使っていると流石にこの蓋の部分も劣化していき、自分の使っていたXperia Z Ultraなんかは止水ゴムが外れてガバガバになってしまいました。
専用端子による充電も可能ですが、そちらだと充電しながらの操作に支障が出てしまい、いつの間にか使わなくなってUSB充電に切り替えていました。
こうした問題がキャップレス防水への切り替えで考えなくていいというのは嬉しい変更点です。
もう一つの変更点であるCPUを最新のもの、SnapDragon 810に変更した点については色々と問題がささやかれています。
このCPUは開発段階から発熱のしやすい問題を抱えていることが指摘されており、実際に搭載した端末も発熱が起こりやすくバッテリー消費も激しくなっているという報告がなされています。日本でも直前に発売されたARROWS NX F-04Gで発熱とバッテリーの減りが早いといった指摘が見られ、CPUの弱点が反映されてしまっているようです。
実際にdocomo版のホットモックを触ってみると、常時充電している環境とはいえ、背面の熱の持ち方はXperia Z3と比較するとすぐに気付くレベルです。涼しい店内でこれですから、発熱の問題は多少なりとも持っていると考えていいでしょう。これがバッテリー消費に影響を与えるかどうかは不明ですが、不安にはさせられる要因と言えます。
特に負荷の強いゲームアプリを長時間するような方には、今回のXperia Z4は発熱&バッテリーの問題が許容できるレベルかどうかはっきりしない内は手を出すのを控えておいたほうがいいかもしれません。
Xperia Z3のMNP一括0円も3キャリアで実施中
このようにXperia Z4はマイナーチェンジ版ではあるものの、性能をアップさせるためにあまり評判の良くないCPUへの変更を行い、実機のパフォーマンスが不安視されています。
なので契約には各メディアや口コミなどによる評価が一定以上貯まってからのほうが地雷を踏まずに済むと思います。なんだったらあえて1世代前に一応位置して評価も高いXperia Z3(SO-01G,SOL26,401SO)を契約するというのもありかもしれません。Z4との違いは些細なレベルですし、今個人的にも使っている401SOではほとんど不満はありませんし、待機中の電池持ちは鬼のように長持ちです。
しかもMNPでの契約を考えた場合だと、Xperia Z3は現在3キャリア全てでMNP一括0円に近い金額で安売りされているため、もしもMNPでXperia Z4を考えている方には、こちらのZ3の契約のほうがコスパが良い契約になる場合もあります。特に発売開始から数ヶ月はどのキャリアもZ4はMNPでさえ安くならないと思われるので、発売日からしばらくはMNPならZ3のほうが総額で安くなる可能性が高いです。
Z3の販売状況としては以下のような例が挙げられます。
T【#docomo】7日最終日! #SO01G 他社から乗り換え #MNP 《おかボ、家族割込、コンテンツ無し》 単品 #一括0円&1万円CB! 2台セット 4万3千円CB! ※カケホプラン・シェアパック15以上・ドコモOP・クレカ・MVNO不可 ※端末購入サポート
— ケータイショップNo.1 (@keitai_shop_no1) 2015, 6月 7
#MNP 限定!14日まで! #XperiaZ3 #SOL26 #一括0円 さらに特典あり! (下取りor複数台) さらにWALLETカードにも 3000円 #キャッシュバック ! 詳しくはお問い合わせを! 0800-700-1913 #au #札幌 — auショップ札幌屯田 (@ausapporotonden) 2015, 6月 8
併売店などですとMNP一括0円は確実に期待できると考えていいでしょう。
docomoとSoftBankのMNP一括にはそれぞれ端末購入サポートと一括購入割引による短期解約防止の縛りが約1年分増えます。docomoとSoftBankのXperia Z3をMNP一括で契約する場合には、最低でも1年は継続利用が必要になると考えておきましょう。正確にはdocomoは14ヶ月の縛りですが。
auのXperia Z3は一括0円にキャッシュバックも付いてきて一番安いといって良いのに、こうした契約の追加縛りは今のところ適用される気配はありません。一番良心的な契約が出来るのはauへのMNPということになるでしょう。
MNP一括では安くなっているXperia Z3ですが、その代わり割引が少なくなっているので維持費は毎月結構かかってしまいます。一括契約のコストは安いものの、月額はしっかりと取られてしまうため、契約期間によってはZ4契約とトータルコストが変わらない状況もあるかもしれません。先ほどのMNPの維持費表に、Xperia Z3の割引を当てはめると以下の様な維持費になります。
Xperia Z3 MNP一括0円維持費 |
docomo | au | SoftBank |
---|---|---|---|
2GBカケホーダイ維持費 | 7020 | 7421 | 7419 |
割引サービス | ▲810 | ▲450 | ▲500 |
維持費合計 | 6210円 | 6971円 | 6919円 |
なので、今Xperia Z3へMNPするとしたら、1年後の短期解約防止の縛り期間が解ける頃に発売されるであろうXperia Z5やXperia Z6への繋ぎとしてXperia Z3を一括0円契約する、という風な考えをするとトータルのコストで損をしないかもしれません。
今の高いままのXperia Z4だと分割支払い的にも2年間の支払いで縛られてしまいますから、同程度の性能を持つZ3を一括で手に入れて、次期フラグシップを待つというのが動きやすい契約なのではないかと思います。
Z4のパフォーマンス次第では、安くなっているZ3の契約というのも検討すべき方法の一つでしょう。
以上Xperia Z4に関する価格や維持費、その他の情報をまとめてみました。
契約の仕方としては、機種変更ならばクーポンやポイントの配布対象にあればXperia Z4でもいいですし、MNPだと割引が強く始まるまではXperia Z3も視野に入れたほうがいいかもしれません。