ドコモが「格安スマホ」対抗の機種として、650円で購入できるスマホを12月上旬に発売予定です。
今回650円で販売されるスマホはZTE社が製造を行ったドコモオリジナル機種「MONO MO-01J」です。
通常価格では3万円前後の価格が一応つけられているものの、機種変更を含む契約の際には端末購入サポートの適用が行われ、ニュースにもあるような650円(正確には648円)で購入できるようになっています。
ここではこのスマホの648円という価格での契約がどういう仕組みなのかという点と、維持費やスペックそれに同等価格で購入できる機種変更向けドコモスマホの紹介などを行っていこうと思います。
MONO MO-01Jの基本情報
まずはMONO MO-01Jの基本スペックについてから。
OS | Android 6.0 |
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CPU | Snapdragon 617 |
RAM | 2GB |
ROM | 16GB(microSD 128GBまで対応) |
ディスプレイ | 4.7インチ HD(1280×720) |
サイズ | 136×69×8.8mm |
重量 | 138g |
メインカメラ | 1330万画素 |
バッテリー | 2440mAh |
防水/防塵 | 〇/〇 |
VoLTE | 〇 |
全体的にミドルレンジのスマホが持つ性能ではあります。ただ過去のミドルレンジスマホとして発売されたAQUOS EVERなんかと比べると、CPUでSnapdragon 617が使われているなどより性能面では向上しています。カメラも1300万画素と十分です。
デザインはほぼXperiaとなっています。背面もガラスで比較的上質で高級感は維持されているため、648円のスマホという印象は受けません。ベゼルが縦横両方で若干広すぎますが、安い割にはそれを感じさせない外観ですし性能も上々です。
この価格でキャップレス防水にも対応しているのは凄いところではないでしょうか。
価格の仕組みについて
さてこのMONOMO-01Jについてはスペックもまあまあ気になるところですが、やはり一番重要なポイントは価格/値段になるでしょう。
ただ価格の安さで気になっているものの一括648円という価格は果たして本当に「安い」価格なのか、実は裏に何か罠のような契約条件があるのではないかという不安を抱えている方も多いと思います。
その辺りMONO MO-01Jの価格の仕組みや本当に安いのかといったところにちょっと触れてみようと思います。
一括648円は端末購入サポートで実現
まずこの一括648円という価格のMONO MO-01Jの契約時に実際に必要な支払い金額というのは648円です。
こちらは額面通り1,000円以下の端末代となっています。同じようなドコモの廉価スマホとして「実質」648円スマホというのが販売されていますが、こちらは648円という同じ価格ではあるものの「実質」という形であるために実際に支払う金額自体は648円ではありません。
実質648円のスマホの場合は実際に端末代として支払う必要があるのは数万円の金額になります。この数万円の支払いを実質的に648円程度の負担とするために、その支払い分に近い金額の割引を通信料から割り引く形で月々サポートという割引を毎月適用させることで、2年間通してそのスマホを使うことで実質的な負担額を648円相当にさせてくれるというのが実質648円スマホです。
2年間の利用を前提として毎月の通信費を割り引く実質648円と、購入時から648円の値段で端末代を支払えるのが一括648円という違いがまずあり、MONO MO-01Jはこの一括648円で契約できるスマホということになります。
ただし条件として「端末購入サポート」あり
2年間使わなくても端末価格が648円になるのが今回のMONO MO-01Jということになります。こうみると非常にポジティブな価格設定で、機種変更もしやすいもののように感じるかと思われますが、実際のところはそこまで良いこと尽くめというわけではありません。
この一括648円という価格は購入に関しては上記の通りなのですが、機種変更や解約時に一定の条件を満たさないと契約解除料がかかるという「条件付き」の販売価格となっていて実際には3万円半ばな価格が特別な割引によって一括648円になっているというのが正しい状況です。
この条件に使われているのが「端末購入サポート」という割引です。これまでドコモではMNPや新規で数多くの機種で適用がされた割引施策ですが、これが今回MONO MO-01Jでは最初から機種変更含めて適用されていることによって、一括3万円半ばの価格が一括648円となっているというわけです。
この端末購入サポートの割引適用条件、契約解除料発生条件は以下の通りです。
- 適用には前回の機種変更から6ヶ月以上が必要
- 月々サポートの適用はなし、その他割引キャンペーンも月々サポートと連動しているものは使えない可能性あり
- 機種変更・解約を12ヶ月(実質14ヶ月)以内に行うと契約解除料が発生
- 契約解除料は15,876円
今回は機種変更ということで恐らく前回の機種変更から期間が経過していないと端末購入サポートを適用できない仕組みになっているかと思われます。その場合は月々サポートの適用条件と同じ6ヶ月以上という数字が出てくるでしょう。
月々サポートの適用はありません。何らかの別の割引キャンペーンが適用されると実質0円以下となるので、そちらに期待すべきでしょう。
そしてこのMONO MO-01Jは契約後14ヶ月以内に解約や機種変更といった行動を起こしてしまうと、一括648円に値引きした分の契約解除料として15,876円の違約金的なものが発生します。もしもこれが解約だと解約金も別途発生することになります。実質的にスマホの利用に約1年の縛りが追加されるということになります。
無条件で一括648円ではないので注意、ただしそれでも安い
以上のように端末代がそのまま648円という購入しやすい価格になっているのがMONO M-01Jなわけですが、その購入しやすい価格になっているのは契約の扱いに多少制約の入る端末購入サポートという施策が適用されている故というのがこの650円、648円スマホの中身ということになります。
端末購入サポートの条件によっては契約方法が合わないという方もいるかと思いますが、基本的に14ヶ月以上次の機種への変更を予定していないようならば、それ以降この端末購入サポートの諸条件というのも解消されるので、条件が問題なければ普通の安いスマホとして購入することが出来ます。
とにかく一括648円というのは、スマホの価格として非常に安いものになっていますから、なんらかの事情でスマホに変えなくていけない、なんて時には非常に手の出しやすい価格になるのではないでしょうか。
条件は複数ありますがとにかく安いです。スペックも大したものでもありませんがとにかく安いです。これにドコモショップなどでのサポートや国内の修理体制が整えられているわけですから、スペックがミドルレンジ級であっても決して悪いものではないでしょう。
スマホが必要ながらどれも価格が高くて購入できないなどの事情のある方には助かる機種、というのが今回のMONO MO-01Jの立ち位置になっています。
実質648円のNexus 5Xという選択も
なおスペックを重視したいのならば一応より高性能なスマホが同じ648円で販売がされています。ただしこちらは2年間の利用を前提とした実質価格です。そちらでも良ければMONO MO-01Jよりも高性能なスマホを648円で購入することが出来ます。
その実質648円については複数あるのですが、その中でも性能が良く使いやすいとされているのがNexus 5Xです。
Nexus 5Xは一括価格では93,320円と非常に高額なわけですが、2年間継続した割引がほぼ同額分総額として適用されるため、実質的な本体価格が648円として契約できるようになっています。
今回のMONO MO-01Jとは違い、1年ではなく最低でも2年使わないと安くならない性質ではあるものの、スペックアップモデルとしてこちらも紹介しておきます。スペックが上がる分2年間の運用が前提の価格で、途中解約した場合93,320円の内の分割支払い残債を払わなければいけなくなるため、MONO M-01Jの15,876円とは異なり高額な負担がその後発生します。
仮に1年で機種変更や解約をした場合、Nexus 5Xの残債として約46,000円が残ってしまうので、機種変更のしやすさ・解約のしやすさというものを考えると気楽に契約できるのはMONO M-01Jということになります。
端末購入サポートによる一括購入と実質契約には割引適用時の価格という点以外にも解約時にかかる料金も違いますから、そちら解約したり途中で機種変更したりする予定などが自分の中にあるかどうかを考えながら、一括スマホにするのか実質スマホにするのかを考えてみて下さい。
M-01JではなくMO-01Jではないでしょうか
ご指摘ありがとうございます。確かにMO-01Jでした、全体修正しておきます!