9月25日は話題のスマホの発売日ということで私も買ってきました、6.8インチのSIMフリーファブレット端末「Huawei P8max」を!
普通だったらiPhone 6s/6s Plusの購入レポートに適した時期ですが、そもそもが家族用かつその内オンラインショップから送られてくるということで、今回は前々から気になっていた大画面ファブレット端末であるHuaweiのP8 Maxを自分用に購入してみました。
このスマホというかファブレットは、私を含め今なお熱狂的な信者の多いXperia Z Ultraのサイズに似ているということで、その代替となる期待がされている端末です。私もその期待を込めて購入し、現在Xperia Z Ultraからの各種設定の移行などを進めながら触っています。
まだ数少ないアプリでしか弄ってないですが、発売日を迎えたということでとりあえずその中で気づいたことを購入を迷っている方向けに諸々早めにお伝えしようと思います。
サイズはほぼXperia Z Ultraに近く、各種ポケットに収納可能
最初このP8 Maxについての情報を得た時、何故に6.44インチのXperia Z Ultraの絶妙なサイズ感ではなく6.8インチなんてタブレット級の大きさにするんだ、センス無いなー、などと感じていたのですが、詳細なスペック、特に本体サイズの正確な数値を見てから一気に興味が沸いてしまいました。
というのもこのP8 Max、Xperia Z Ultraのサイズと幅がわずか1mmしか違わず、高さも6.8インチディスプレイの割に1cmしか大きくならず、厚みも大体ガラスフィルムを貼り付けたZ Ultraと変わらないという、Xperia Z Ultraの魅力だった「絶妙なサイズ感」というものを画面サイズを大きくしながら踏襲していたのです。
Huawei P8 Max | Xperia Z Ultra(海外C6833) | |
---|---|---|
サイズ | 182.7 ×93 ×6.8 mm | 172 ×92 ×6.5 mm |
重量 | 228 g | 212 g |
Xperia Z Ultraとほぼサイズが同じと言うことで、ズボンの後ろポケット、スーツやコートの内側のポケットに収納することができます。そのためこのサイズにも関わらず持ち運びがしやすいという素晴らしいサイズ感を踏襲しています。重さも226gということで、こちらもガラスフィルムをつけたZ Ultraと遜色ありません。
にも関わらず6.8インチにディスプレイサイズが上がったことで、表示面積はナビゲーションキー含めてXperia Z Ultraよりも広くなっています。
スペックでも遜色なし
スペック比較 | Huawei P8Max | Xperia Z Ultra(海外C6833) |
---|---|---|
Android | 5.1 | 4.2.2(4.4) |
CPU | Kirin 935 | Snapdragon 800 |
RAM | 3GB | 2GB |
ROM | 32GB | 32GB |
ディスプレイ | 6.8インチ 1920×1080(FHD) | 6.44インチ 1920×1080(FHD) |
バッテリー | 4360mAh | 3000 mAh |
連続待受時間 | 約400時間 (LTE) | 約710時間 (LTE) |
連続通話時間 | 約20時間 (3G) | 約23時間 (3G) |
カメラ | メイン1300万画素 サブ500万画素 |
メイン810万画素 サブ220万画素 |
サイズ | 182.7 ×93 ×6.8 mm | 172 ×92 ×6.5 mm |
重量 | 228 g | 212 g |
Wi-Fi | 802.11a/b/g/n/ac | 802.11a/b/g/n/ac |
Bluetooth | V4.0+LE | V4.0+LE |
LTE Band | B1/B3/B7/B38/B39/B40 | B1/B2/B3/B4/B5/B7/B8/B20 |
WCDMA | B1/B6/B8/B19 | (B1/B2/B4/B5/B7?) |
SIMスロット | デュアルSIM対応 micoro SIM+nano SIM |
micoro SIM |
このサイズ以外でも、P8 MaxはXperia Z Ultraの代替として十分なスペック(オクタコアにRAM:3GB、フルHD)を有しており、こちらに変えたからといって動作が重くなったと感じることはまずありません。一応他媒体の調べたベンチマークではZ Ultraよりも上の性能となっているようです。
(3/3)伊藤浩一のモバイルライフ応援日記 – ファブレットユーザーの救世主登場! 6.8インチ液晶搭載の「HUAWEI P8max」をレビュー:ITpro
対応するLTE Bandについては6万円近くする国内販売SIMフリースマホの割にBand19に非対応という手抜きっぷりを見せていますが、それ以外はほぼ価格に準じたスペックであり、Xperia Z Ultraから切り替えてもほぼ不満を感じることなく使うことが出来るでしょう。
ここまでの内容ならP8 Maxはかなり満足度の高いファブレットでした。
DPIが高くタブレットUIにならないアプリが複数
とりあえず本体サイズ、アップグレードした画面サイズ、RAM:3GBという基本スペックやデザインの面では満足度の高い買い物だと感じていたのですが、実際に普段使っているアプリをインストール、そして利用を開始してみるとXperia Z Ultraと決定的な違いが見えてくるようになりました。
それはDPIが高く、各アプリやwebサイトの表示が大きくなってしまっているという点です。Xperia Z Ultraではこの数字は320なのに対して、P8 Maxでは400というスマートフォンに近い数字になってしまっているため、Xperia Z Ultraのように1ページで一覧性の高い細かな表示がされず、ほぼスマートフォンが巨大化しただけといった感じの表示になってしまいます(これに影響しているのがDPIという値、らしいです)。
例えばこれは当サイトのスマホ向けページをそれぞれの端末で表示させたときの比較ですが、P8 Maxはフォントサイズを小にするなどの工夫をしても表示が大きすぎます。
pocketや一部のアプリもこのようにスマホUIとタブレットUIという表示の違いが生まれます。左がP8 Max、右がXperia Z Ultraになっています。
このP8 Maxを買うまではスマホにおけるDPIとかいう指標の数値を全く気にしていなかったのですが、ここまで違う表示になってしまうものかと衝撃を受けると同時に結構な後悔をしています。
P8 MaxはXperia Z Ultraとサイズが近くて画面も大きくなるものの、表示領域という点においては同じ使用感を得るのは無理だと言えます。まだアプリは必須のもの12個ほどしか入れていないのですが、その少なさでもXperia Z UltraではタブレットUIで使えていたものが、P8 MaxではスマホUIのままのものが見られるなど、各アプリの使用感は全く異なる端末になってしまっています。
このDPIの問題については、rootを取得した上でアプリによる変更をするか、PCソフトからrootを取らずに変更する方法というものがあるようです。
root化した状態でのDPI変更についての一つの手法は以下から。
Screen Shift : 画面の解像度、表示枠サイズ、DPI値をカスタマイズできるroot端末向けアプリ
非root化による方法は以下のようなソフトという方法があるようです。それぞれ自己責任の範疇で実践してほしいのですが、Xperia Z Ultraと同じ使い勝手を得たい場合にはこうした変更が必須という状態になっています。
How to Change Your Android’s Screen Resolution Without Root Access
また既に海外版のP8 Maxを非root状態でDPIの変更を実践している方の報告もありますので、変更を考えている方はぜひ目を通してみてください。
Naoログ : [P8max] Huawei P8 maxのDPIを変えてみる
この表示領域の狭さというのを店頭のホットモックで気づかなかったのはちょっと悔やんでる部分です。DPIの変更をするかどうかは今後考えたいと思いますが、この表示の違いを知っていたら正直購入は値下げ等されてからにしていたかもしれません。
この一点においてP8 MaxはXperia Z Ultraの完全な代替にはなり得ず、これからもXperia Z Ultraを使う場面というのは出てきそうです。購入を検討している方はこの大画面でスマホUIという点を許容できるかどうかをよく考えましょう。特にゲームや情報系アプリは使い勝手がかなり変わってくると思います。
DPIを変える手間やそれに伴う不具合も覚悟しているということでなければ、Xperia Z Ultraは未だに孤高の端末であることに変わり無さそうです。
ナビゲーションキー収納不可
その他細かい不満点としてはHuaweiのAscend Mate 7で可能だったナビゲーションキーの非表示機能が、どうもこのP8 Maxでは消されています。
良く調べなかったこちらも悪いのですが、当然のようにこの機能が使えて表示領域が増えるものと思っていましたので、この機能が省かれているのはちょっと意味が分かりません。
Ascend Mate 7でこの機能を付けたのは大画面スマホを活かすためかと思いますが、同じく大画面端末のこのP8 Maxでその機能を削る理由というのがあるのか疑問です。
狭ベゼルではない
あとはHuaweiおなじみのHP画像ほど狭ベゼルではないというのも印象は悪いです。これはもう個人的には諦めていますが、HPのイメージ画像を見て購入した方は実際の表示ベゼル幅を見たら騙されたと思うのではないでしょうか。
発色や画質は綺麗でXperia Z Ultraよりもメリハリのある表現になっているのですが、HPの紹介画像のような狭ベゼルではないのはご注意ください。
それと直接関係ありませんが、最初から貼られている保護フィルムは滑りが悪いです。
スマホUIでこの大画面は魅力があるのか
というわけでまだ触って1日も経っていない状況ですが、ちょっと気になる部分が多かったのでプチレビューをさせてもらいました。
Xperia Z5 Ultraという噂もありますが、毎回Z Ultraの後継機は噂止まりで発売が一向にされない状況が続いていてズルトラ難民を生み出しています。そろそろ新たな代替機を求めている方も多いことでしょう。そうした方にこのP8 Maxのサイズ感や画面領域はかなり魅力的なものになっていると思いますが、表示のされ方がXperia Z UltraのタブレットUI系ではなくただのスマホUIになるアプリがP8 Maxには多く、使い心地はまるで違います。
この大画面スマホUIというものに果たして魅力があるかどうかという点が、P8 Maxを購入する時の判断基準になるかと思われます。フォントサイズを変えられるアプリは問題ありませんが、個人的にはただの大きいスマホのようでそれに6万円・・・というのは微妙な買い物です。DPIを弄れば良い話かもしれませんが、普通に使う方にはそれを前提にした運用はハードルも高いですし正攻法でもないため、おすすめ出来るファブレットかというと保留せざるをえません。
サイズはXperia Z Ultraに近いので非常に良いのですが、表示領域の部分・表示の仕方は大画面に適していない気もするため、この点を許容できるかどうかで購入後の満足感というのが違ってくるでしょう。
というわけでiPhone 6s/6s Plus発売の裏でちょっと微妙な買い物になったP8 Maxについてのレビューをお届けしました。ご参考になれば。
※現在楽天モバイルにおいてSIMフリースマホの最大70%オフセールが実施され、そちらに今回のP8maxが3万円以下の価格で販売されています。
契約込みではありますが解約金のかからないデータプランで契約すれば余計な出費もかかりませんし、何よりも3万円以下で2万円台という価格ならば今回レビューした中での不満点というのが気にならなくなるぐらいのコストパフォーマンスの良さになっています。
Xperia Z Ultraの代替機にはならないところも多いですが、大画面ファブレットとしてその基本性能の高さは本物ですので、この価格ならば購入してみても良いのではないかと思います。セール中に是非購入を検討してみてください。
【楽天モバイル SIMフリースマホセール】
とても参考になりました
他サイトの提灯記事にはないリアルな情報をありがとうございます。
非常に参考になりました。
もうしばらくズルトラ難民を続けます。