ニフティの新しいMVNOサービス「NifMo」が11月下旬より始まっています。
ZenFone 5とセットにした格安スマホを中心に自社サービスと連携した割引プログラムや無料のWi-Fiスポットを提供するなど、見た目の印象では結構サービスに気を使って頑張っているMVNOのようにおもえます。
まあまだ始まったばかりなので、どこまで本気で取り組むのかはわかりませんが、今回期待を込めて契約して使ってみました。
特に使ってみてどんな感じかというのは面白みのない感想しか湧きませんので、このNifMoを使う上で是非とも利用したいニフティ独自のサービスについてとMVNE元と思わしき事業者についてわかったことなんかを紹介したいとおもいます。
NifMo バリュープログラム
NifMoはこれまでのMVNOのように通信一辺倒のサービスだけではありません。どちらかというとその活動はMNO、docomoやSoftBankといったキャリアの通信事業者によく似ています。
その筆頭となるのがNifMo バリュープログラムです。
こちらはNifMo利用者が使えるショッピングアプリのようなもので、提携しているECサイトでこのアプリ経由で商品を購入した場合に、ECサイトそれぞれに設定された還元を受けられるというものです。
ECサイトの還元率は0.9%~10%まで幅広く設定されています。
また特定のニフティ側から指定されたアプリをインストールして利用することで、50円前後の還元受けられるようになっています。
ショッピングによる購入金額からの還元と、アプリを利用することによる還元と2つの還元方法が用意されているのです。
そしてこれらの還元は、NifMoでかかった通信費用から割引されます。つまりNifMo バリュープログラム経由でアプリを沢山インストールしたり、買い物を沢山した場合には、それに応じて毎月の通信費用が安くなっていくということになります。
これと同じような仕組みを運営しているのは、SoftBankのポイントモールになるでしょう。こちらも指定サイト内でのショッピングやサービス登録によって通信費用へと充てることができるポイントを受け取ることができます。
これまでのMVNOですと決められたプランから割引が起こる条件というのは、すでに加入している接続サービス分の割引や格安スマホセットを契約した場合の特別な割引ぐらいしかありませんでしたが、NifMoではこの2つは当然のようにサービスとして用意しながら、MNOのように外部サービスとの連携をし、なおかつそれを携帯料金からの割引という形で還元させています。
例えば今回ざっと見た感じだと、以下のようなアプリやショッピングサイトでの還元が確認できます。
無料アプリでは30円~割引が可能に。また月額サイト加入で500円~2000円ほどの割引ができるようです。
ショッピングサイトではファッション系や電子書籍サイト、一部PCショップが還元額が高くなっています。
- Microsoft:10%
- 上海問屋:9.5%
- Tokyo Kawaii Life:9.5%
- 電子書籍パピレス:9.5%
- 電子貸本Renta!:9.5%
- マツモトキヨシ:4.5%
- Yahoo!ショッピング:1.5%
とりあえず目ぼしいものでおなじみなショッピングサイトをピックアップしてみましたが、店によっては月5000円ほどの買い物で500円近い還元が発生し、最も安いプランであればワンコイン以下の料金でデータプランを契約し続けられる可能性もあります。
ネットショップを頻繁にするという方にとっては非常に相性のいい格安SIMになるはずです。
OCNモバイルONE、ぷららモバイルLTEのAPNで接続可能
NifMoはMVNOとして自社でdocomoからサービスを卸しているわけではなく、他社のMVNOがMVNEとしてNifMoへとサービスを提供しているという形で運営をしているようです。
これについては公表がされているかどうか細かく見てないのでわかりませんが、ジャーナリストの石野純也さんが発表会で聞いたようで、非公表との回答を受けているようです。
@shigehiro MVNEは使ってるけど、非公開ですと。
— Junya ISHINO/石野純也 (@june_ya) 2014, 11月 26
正確にNifMoがどのMVNE元からサービスを卸してもらっているのかははっきりとはしていないのですが、一つ大きな手がかりが出てきました。
それは、NifMoのSIMカードはAPNがOCNモバイルONEとぷららモバイルLTEのものでも通信が可能、ということです。
ちょうどNifMoのSIMカードが届き、入れ替えて色々使ってみようとした際に、APN設定をする前からデータ接続が行われていました。どういうことかと見てみたら、直前まで使っていたぷららモバイルLTEのAPNを経由して接続が行われていたようです。これは、と思いOCNモバイルONEへと接続先を変更してみると、こちらも通信することが出来ました。
OCNとぷららの関係は、OCNがMVNE元となりぷららに回線サービスを卸しているという形をとっています。
この辺りはこちらのサイトさんがめちゃくちゃ詳しくまとめているので是非読んでみてください。
[browser-shot width=”200″ url=”http://blogram.net/2014/09/09/docomo-mvne-mvno/”]
NTTドコモの主要なMVNEとMVNOの関係をAPNから整理してみた
そしてぷららモバイルLTEで一時話題になったように、APNをOCNのものにしてもぷららの契約で通信が出来てしまうという特徴がこのOCNモバイルONEがMVNE元となる回線で出ています。
これと同じことがNifMoでも再現されており、OCNおよびぷららで本来は利用するはずのAPNで接続が出来てしまいます(料金の問題があるので接続や常用は自己責任で)。
リモートホストは「mobac01.tokyo.ocn.ne.jp」となっており、ぷららとOCNに共通するキーワードが出てきています。
この状況から判断するにNifMoが非公表としているMVNE元は、OCNである確率が高いのではないでしょうか。
断言は知識が少ないので出来ませんが可能性はとても高く感じます。仮にMVNE元がOCNということになれば、直近のオリコンアンケート結果で満足度が1位になったことからも判断できるように、NifMoという新興のブランドとは言え信頼のおける回線品質で格安SIM通信が期待できそうです。
2GBプラン限定で最強の格安SIMでは?速度も速いし
NifMo バリュープログラムによる割引によって、場合によっては数百円での利用も可能になってしまい、MVNOの中で最安価格を実現できるだけのポテンシャルを持ち、さらにはMVNE元がOCNの可能性が高いということで非常に高品質な通信環境が期待できる格安SIMがNifMoということになります。
実際速度もOCNに準じたレベルで、まだサービスが始まったばかりということもありますが、混雑するお昼時でも平均5Mbpsを出し、その混雑時を過ぎれば15Mbps近くを出すかなり満足度の高い格安SIMになっています。21時の計測時におもいっきり3日規制に引っかかってしまい、それ以降の速度については出せていませんが、格安SIMの速度レビュー記事でも書いてあるように、21時以降も高速なかいせんであることは間違いありません。
これまで個人的に勧めていたBIGLOBEがかなり速度面で劣化し始めてきており、勧められないレベルになってしまいましたので、NifMoはまだサービス開始直後ではありますがMVNE元と割引サービスの存在によって、かなりおすすめ度は高くなっています。
OCNがMVNE元と正確に言い切れないのが留意点ではありますが、現状の回線品質を見るに暫くは安定して高速通信で使えそうです。
買い物やアプリの利用によって毎月の通信費用も下げることが出来ますので、今どこかのMVNOのデータプランを使っている方は、NifMoへの乗り換えをしてみてもいいかとおもわれます。今ならキャッシュバックも2000円用意されているので、事務手数料分の費用の一部を負担してくれます。
ただし2GB以外のプランでは本当に回線元がOCNなのか疑問に感じるほど割高なので、2GBプラン限定でのおすすめになります。
*追記:2GB以外の4GB,7GBのコースにおいて最大900円もの値下げが行われました。これによって4,7GBのコースでも他のMVNO事業者同等の安さまで落ちてきて、2GB以外のコースでも契約に値する価値が出てきています。速度も変わらず爆速状態なので、今の状態が続くことを前提に非常にお勧めできる格安SIMです。
*追記2:現在は各コースのデータ容量が増え、3GB,5GB,10GBのコースを同じ価格で利用できるようになっています。全体的に速度が落ち始めたMVNOの中でもNifMoはdocomo系格安SIMの中では、最速回線の筆頭に挙げられる安定感がありますので、今回のバリュープログラムと合わせて最速かつ最安の格安SIMとしてその存在価値があるかと思われます。
これLTEのみ通信しむでしょ
通話出来んじゃん
http://support.nifty.com/support/manual/internet/nifmo/device.htm
失敬、説明間違えてました
LTE機種のみしか使えないシム、ですね