UQコミュニケーションズが1月15日に発表会を行い、新料金プランと新端末を登場させました。
これからのWiMAX2+の展開を「ギガヤバ革命」と称し、クラウド時代のモバイルデータ通信に適した通信環境を作っていくそうです。
ネーミングセンスはふざけてますが、サービス内容は本気です。「ギガヤバ革命」の骨子の一つ「ヤ倍速」と呼ばれる高速化の展開では、いよいよキャリアアグリゲーションや4×4MIMO(フォーバイフォーマイモ)技術によるWiMAX2+の下り最大速度が220Mbpsでのサービスが開始します。
従来の110Mbpsと比較してまさに「ヤ倍速」な進化を果たし、より高速なモバイルデータ通信が可能になります。
そしてWiMAXと言えば無制限データ通信でしょう。
WiMAXの大きな強みとも言えるこの部分についても、「ギガヤバ革命」の一つとして「ギガ放題」という新たな料金プランを提供することによって、更に満足度の高いものに仕上げようとしている、らしいです。
今回はこの発表された新料金プランについてのまとめと、その他新端末についても触れてみようとおもいます。
新プランの料金、プランの特徴
UQコミュニケーションズでは2月20日より新たな料金プランとして「UQ Flat ツ-プラス ギガ放題」という2年契約の使い放題プランを開始します。
月額料金は4880円(税込み5270円)、ただし2年契約時に「UQ Flat ツ-プラス おトク割」が適用されることで25ヶ月間500円の割引が入ります。そのため最初の2年間は4380円(税込み4730円)となります。
また最初の3ヶ月はお試し期間になっており、料金は3696円(税込み3991円)で利用できます。
「UQ Flat ツ-プラス ギガ放題」の開始に伴い、今まで最初の2年間を無制限契約に出来ていた「UQ Flat ツ-プラス」が、その無制限利用の特典が終了してしまいます。2月20日以降の契約については2年間無制限での利用が出来ず、7GBのデータ容量制限のあるプランでの利用しかできなくなります。
2月20日以降にWiMAX2+で無制限データ通信が出来る契約を新規で結びたい場合は、「UQ Flat ツ-プラス ギガ放題」に加入するしかありません。
2015年2月20日以降のプランとデータ容量
UQ Flat ツ-プラス ギガ放題 | UQ Flat ツ-プラス | |
料金 | 4380円(2年間) | 3696円(2年間) |
データ容量 | 月間制限無し | 7GB(2月20日以降の契約分) |
「UQ Flat ツ-プラス ギガ放題」と「UQ Flat ツ-プラス」間は月単位でプラン変更が可能だそうです。
気になる速度制限について
新プランでは月間のデータ容量を無制限に使えはするのですが、一定量の通信量を一定期間で超えた場合、そして特定の通信方式で通信して7GBを超えた場合という2通りの形で速度規制がかかってしまいます。
まず一定量のデータ通信を一定期間の内に、という内容ですが、これは「3日3GB規制」という形に2015年4月以降になるそうです。3日間での総通信量が3GBを超えてしまった場合、通信速度が低速化してしまう「場合がある」という内容です。
WiMAX2+開始時からこの規制が2015年から始まるとされていましたが、今回の発表会では具体的な規制速度についても明らかになっています。
UQ側ではこのWiMAX2+の「3日3GB規制」に引っかかった場合、制限速度を「youtubeの標準画質再生ぐらいは出来るスピード、約700kbpsほど」にする予定であるとしています。
この規制値について皆さんどう感じるでしょうか。個人的にはかなり緩めの規制なのではないかとおもいます。
700kbpsは確かに遅いですが、何もかもにも支障をきたすような速度ではないでしょう。どうしても大きいファイルを落としたり上げたりしないといけない、ということでもない限り、個人で使うモバイル回線としてはある程度の速度を十分確保しているのではないかとおもいます。
もう一つの規制はau 4GLTEの通信網を利用した時にかかる規制です。これはWiMAX2+のサービス開始時からあった規制で、特に変更点などはなさそうです。
au 4GLTEの回線で通信して7GBの規制値に達成してしまうと、au 4GLTE回線のみならずWiMAX2回線も規制対象になってしまいます。
規制時の速度は128kbpsとこちらはガチな低速化です。
回避方法としてそもそもau 4GLTE回線を使わず、WiMAX/WiMAX2のみで通信していればいいため、意識付けしていればそもそもこちらの規制に引っかかることはないでしょう。
URoad-Homeの後継端末が登場
発表会では3つの新ルーターが発表されています。
個人的にはその中で注目したいのが据置ホームルータータイプの「URoad-Home2+」です。固定回線のルーターのような形状をした、据置前提のWiMAX2対応Wi-Fiルーターです。
前作の「URoad-Home」を完全無制限のWiMAXで固定代替として使っていた方もいらっしゃるとおもいますが、ようやく後継機種が出ることになりました。
私も実家の回線を前作の「URoad-Home」にしており、ネットをあまりしない家族の通信費を節約するのにいまだに使っています。
「UQ Flat ツ-プラス ギガ放題」で3日3GB規制がかかってしまいますが、家族の利用には耐えられるかとおもいますので、「URoad-Home2+」にのりかえる予定です。
モバイル回線を利用した固定代替ではSoftBank Airが注目を浴びていますが、これでUQも対抗できることになりそうです。WiMAX固定が出来るため、WiMAXエリアにある場合はこれで速度制限の対象外で通信が出来ます。固定代替としも従来通り活躍することが出来るでしょう。
残念ながらCA(キャリアアグリゲーション)には非対応で最大下り速度は110Mbpsとなっています。
モバイルWi-FiルーターはHuaweiとNEC製
残りの2つは通常のモバイルWi-Fiルーターです。Speed Wi-Fi NEXTシリーズとして型番が変更になっています。
Huawei製のW01、NEC製のWX01となっています。
どちらも屋外で5GHzWi-Fiを利用可能。Huawei製のW01はau 4GLTE回線に対応、NEC製のWX01はau 4GLTEには非対応ですがBluetoothテザリングが利用できます。
CA対応はW01、WX01は4×4MIMO(フォーバイフォーマイモ)技術に対応していて、どちらも220Mbpsの最大速度で通信が可能です。
WiMAX固定がこの2端末からできなくなったので、WiMAX2に規制が発生したらWiMAX回線で利用、という規制回避方法ができなくなっているのは残念な部分でしょうか。
発売はW01が1月30日発売、WX01が3月を予定しています。
既にW01は「史上最大のタダ替え大作戦」のキャンペーン対象端末にしていされており、WiMAX契約端末から0円で機種変更することが可能です。
WX01やURoad-Home2+でも同様の交換が可能であるとなっており、3月頃に交換予約が可能になるでしょう。WiMAX端末を使っている方は、このキャンペーンを利用しての交換をおすすめします。
今回の発表会で朗報となったのは規制時の速度が意外と速めであるということでしょうか。
700kbps出るならばある程度の作業には対応出来るでしょう。
残念なのは実質的に料金が値上がりしたことと、WiMAX固定できる機能が端末から取り除かれていることでしょう。WiMAX固定はもはや仕方ないとしても、700円近い値上がりは厳しい感じがします。
月間制限については完全に取り払われたので、そこは今後のモバイルデータ通信のサービスにいい刺激になってくれると期待できるかもしれません。
個別のWiMAX端末のレビュー等を以下の記事でまとめました。
[blogcard url=”https://smaho-dictionary.net/2016/07/w03-hwd34/”]
[blogcard url=”https://smaho-dictionary.net/2015/03/uroad-home2-review/”]