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MVNO

MVNO格安SIM,12社の実効速度状況 4月編 OCNモバイルONEの回線品質が急変

前回10社のMVNO格安SIMの速度を比較してから2ヶ月ほど経ちました。

MVNO格安SIM10社の実効速度を主に混雑する時間帯で比較してみた | スマホ辞典

2015年4月からは各MVNOの間で料金プランの変更が入り、データ容量の増加や料金の値下げが行われており一段と使いやすい契約の内容になっています。900円前後の基本的なプランでも3GBというデータ容量を使うことが出来るとあれば、多くの利用者にとっても充分な容量であり通信費の節約にも助かる契約になると思います。

ですが一人あたりの高速通信可能なデータ容量が増えたということは、それだけ各MVNOの通信帯域もより各時間ごとに圧迫されやすくなったということになるでしょう。
これまでよりも単純に1.5倍の通信を増やすことが出来るのですから、多くの契約者を抱えるMVNOにとっては確実に影響を受けることかと思います。

4月の各社の容量増加や値下げによって、価格や料金といった部分の比較や差異というのはほとんど気にしなくていいフェーズに入ったと感じます。900円前後のプランで3GBのデータ容量という状況ではどんな契約プランを選んでも料金とデータ容量のコストパフォーマンスはキャリア回線に比べて圧倒的に高いです。
このような状況の中で今後重要になってくるのはこうしたデータ容量や料金よりも、如何に快適な使用感を与えてくれるかという点になるかと思われます。

その快適な使用感にはそれぞれの格安SIM特有の補助機能(バースト転送・公衆無線LAN)といった要素もありますが、何よりもわかりやすい要素として「速度」があるでしょう。高速通信を可能なデータ容量が増えてトラフィックが増加する中でも「速度」を出せるようならば、そのMVNOは品質の高いSIMと判断できるのではないでしょうか。

というわけで前置きが長くなりましたが、今回は4月の各MVNOの格安SIMと呼ばれている契約回線で、それぞれの時間帯でどれだけの速度が出るかを検証・比較してみたいと思います。
前回からSo-netのPlay SIM、楽天モバイル(どちらも諸事情で参考記録)を追加して全12社のMVNOが比較対象となります。

[blogcard url=”https://smaho-dictionary.net/2015/06/mvno-speed-review4/”]

https://smaho-dictionary.net/2015/06/mvno-speed-review4/

測定環境

測定環境は前回と同じです。

計測スマートフォン docomo:Galaxy J×2、au:LG G Flex
計測アプリ Ookla Speedtest Ishikariサーバー固定
計測日時/場所 4月16日/東京都日野市
計測時間 12時25分〜、18時〜、22時〜の混雑時中心
計測SIM IIJmio/DMM mobile/OCNモバイルONE/NifMo/BIGLOBE LTE・3G/Play SIM/楽天モバイル/U-mobile/ぷららモバイルLTE/b-mobile/UQ mobile/mineo
計測方法 同じ時間で3度速度計測後、次のSIMカードへ交換。そのため正確に同時間で計測した結果ではなく、数分から数十分時間差のある計測結果になります。
同時間ではなく同時間帯での計測なので、比較という点では同条件ではありませんがご容赦下さい。

時間帯も12時20分以降/18時/22時の比較的混雑しやすい時間帯を選んでいます。そのため他の帯域の負荷が少ない時間帯に計測するよりも結果として遅い結果が出がちです。昼過ぎや朝の時間帯だともう少しマシな速度が各MVNOで観測できるかと思われますが、混雑しやすい時間帯の速度があれば実用性は測れるとして計測はしていません。

容量制限SIM7種

まずは一般的な容量に制限のある格安SIMを7種類速度テストにかけています。

数値を表に落としているのはダウンロード速度のみになっています。アップロード速度やping値は画像を参照して下さい。

個別の結果が面倒な方は最後にまとめてあるのでそちらをどうぞ。

IIJmio

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IIJmio
下り速度
1回目 2回目 3回目 平均値
12時台 0.50Mbps 0.47Mbps 0.44Mbps 0.47Mbps
18時台 6.28Mbps 3.37Mbps 2.24Mbps 3.96Mbps
22時台 2.37Mbps 2.10Mbps 2.23Mbps 2.23Mbps

格安SIMの定番といえばIIJmio。今回の料金/データ容量改定でも真っ先に発表を行ったMVNOです。
このIIJmioですが、残念なことに現在の速度はかなり劣化しています。昼時はかつて0.7Mbpsを保っていましたが、今では0.4Mbps前後と速度を落としています。
今まで継続してこのIIJmioの回線を使ってきた方は、ここ最近はその速度が「遅い」と実感していることでしょう。
継続的に新規ユーザーが増加しデータ容量も増えたことで、帯域の輻輳が発生しているのではないでしょうか。2月の時点の速度と比べて品質はかなり落ちてしまっています。

DMM mobile

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DMM mobile
下り速度
1回目 2回目 3回目 平均値
12時台 0.42Mbps 0.47Mbps 0.45Mbps 0.44Mbps
18時台 2.47Mbps 1.93Mbps 1.85Mbps 2.08Mbps
22時台 1.90Mbps 2.09Mbps 1.26Mbps 1.75Mbps

DMM mobileもIIJがMVNE元となり回線を貸し出しているため、回線元のIIJmioとほぼ同じ速度結果になっています。
3月中にPR記事で計測した時にはIshikariサーバーでも20Mbpsを超える速度も見せていたのですが、4月になってからはTwitter上でもIIJ系のMVNOが遅いという内容のつぶやきが検索されやすくなっています。
ping値もIIJmio含めて高めの数値が出ているため、今までよりも良さが減っています。

OCNモバイルONE

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OCNモバイルONE
下り速度
1回目 2回目 3回目 平均値
12時台 16.07Mbps 20.16Mbps 18.91Mbps 18.38Mbps
18時台 19.82Mbps 28.71Mbps 25.67Mbps 24.73Mbps
22時台 7.24Mbps 5.89Mbps 8.62Mbps 7.25Mbps

圧倒的な飛躍を遂げたのがOCNモバイルONEで、一つ次元の違う速度結果を連発しています。
大規模に設備増強を施したのか、速度が「改善」のレベルを超えた超高品質な結果を見せています。
IIJmioもOCNモバイルONEも、どちらも契約者が増えすぎてもはや10Mbps以上の速度を混雑時に出すことは難しいのではと思っていましたが、シェアトップのOCNモバイルONEがこのレベルの結果を出せるなら他のMVNOにも努力して貰いたいところです。

OCNモバイルONEはプランの都合上12時台と22時台に2度のピークタイムのある挙動をしますが、見事な速度で乗り越えており、混雑時でも速いMVNOへとパワーアップしています。

NifMo

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NifMo
下り速度
1回目 2回目 3回目 平均値
12時台 0.96Mbps 1.80Mbps 1.24Mbps 1.33Mbps
18時台 2.63Mbps 7.35Mbps 6.26Mbps 5.41Mbps
22時台 7.74Mbps 7.89Mbps 5.16Mbps 6.93Mbps

一時期の突出した速度は流石に無くなっています。しかし全ての時間帯で平均1Mbps以上を記録しているため、直前のOCNモバイルONEの速度であまり目立ちませんが、まだまだ「速度の出るMVNO」であるとは言えるでしょう。
公表はされていませんがMVNE元がOCNモバイルONEと思われるため、NifMo側でOCNの大幅増強した帯域を新たに買い増せば再び速度を戻すことは可能でしょうから、そうした動きに期待したいところです。

BIGLOBE LTE・3G

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BIGLOBE LTE・3G
下り速度
1回目 2回目 3回目 平均値
12時台 0.40Mbps 0.36Mbps 0.31Mbps 0.35Mbps
18時台 1.02Mbps 1.03Mbps 1.71Mbps 1.25Mbps
22時台 0.60Mbps 0.58Mbps 0.90Mbps 0.69Mbps

BIGLOBEではつい最近帯域を増やしたというアナウンスがあったのですが、残念ながら今回の速度計測では改善やその効果は感じられませんでした。
プラン内容として他社よりもデータ容量が多くなっていますので、その辺りが影響して設備投資をしても混雑状態が緩和されないのかもしれません。
ただMVNO事業者のユーザーシェアを見る限り、着々と利用者が減っているためさっさと本腰いれてこの低速状態を解決しないと、古参としてMVNO事業をしていたにも関わらずサービス終了の危険性もあるのではないでしょうか。

Play SIM:参考値

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Play SIM
下り速度
1回目 2回目 3回目 平均値
12時台 10.22Mbps 15.67Mbps 20.19Mbps 15.36Mbps
18時台 2.03Mbps 1.64Mbps 2.01Mbps 1.89Mbps
22時台 0.66Mbps 0.67Mbps 0.66Mbps 0.66Mbps

新たに比較対象として加えた一つがこのPlay SIMです。
ただこのPlay SIMは計測中に1日のデータ上限を突破してしまったため、同日の計測結果にはなっていません。そのため参考程度の結果として捉えておいてください。
このSIMは一番輻輳が発生しやすいお昼時に良く速度が出て、そのあとは落ち込むという速度の推移を見せました。極端な動きであまり見ない速度の変遷になるため、評価はちょっと保留したいです。

楽天モバイル:参考値

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楽天モバイル
下り速度
1回目 2回目 3回目 平均値
12時台 0.17Mbps 0.26Mbps 0.13Mbps 0.18Mbps
18時台 5.23Mbps 2.36Mbps 1.23Mbps 2.94Mbps
22時台 2.73Mbps 5.46Mbps 4.21Mbps 4.13Mbps

ようやくデータのみの契約が出来るようになったのでこちらも比較対象に加えてみました。ですがPlay SIMと同じで結果は参考程度の記録として捉えておいてください。
昼時の測定を完全に忘れて翌日に持ち越しています。18時~、22時~は他社MVNOと同日同時間帯での計測です。
昼時の結果が酷いですが、別に規制にかかっているわけではなくこの時間帯を抜けると普通に高速通信が出来ました。昼以外は比較的まともな回線ではありますので、用途次第ではポイントバックなどを実施している格安スマホなどを契約しても大丈夫かもしれません。お昼時は覚悟の上で使いましょう。

au系MVNO

mineo

mineo0416
mineo
下り速度
1回目 2回目 3回目 平均値
12時台 0.69Mbps 0.51Mbps 0.57Mbps 0.59Mbps
18時台 7.85Mbps 7.68Mbps 9.50Mbps 8.34Mbps
22時台 11.54Mbps 9.41Mbps 10.75Mbps 10.56Mbps

前回の計測よりは12時台の速度も良くなっており、その他の時間帯も大きく改善されており大分使いやすくなっている印象を受けます。
お昼以外はUQモバイルに肉薄していて速さは十分でしょう。あとは全プランに1年縛りがあるため、それでも納得出来るようにこのレベルの速度を維持できれば選んでもいいのですが。

UQ mobile

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UQ mobile
下り速度
1回目 2回目 3回目 平均値
12時台 19.07Mbps 19.29Mbps 17.15Mbps 18.5Mbps
18時台 12.65Mbps 9.83Mbps 7.42Mbps 9.96Mbps
22時台 11.69Mbps 11.30Mbps 13.40Mbps 12.13Mbps

相変わらず全ての時間帯で高速な結果です。2ヶ月経っても高品質さは維持されているようです。
データプランへの縛りもないですし、au系MVNOでは真っ先に選んでいい格安SIMと言えるでしょう。

無制限プラン

ぷららモバイルLTE

plala0416
ぷららモバイルLTE
下り速度
1回目 2回目 3回目 平均値
12時台 0.87Mbps 0.59Mbps 0.82Mbps 0.76Mbps
18時台 0.41Mbps 0.54Mbps 0.62Mbps 0.52Mbps
22時台 0.86Mbps 0.97Mbps 0.76Mbps 0.86Mbps

前回はかなり安定した中速回線として結果を出していたぷららモバイルは低調な結果に。
この速度で2980円(税込み)はたとえ無制限で使えるとしても満足できるものではないでしょう。
2ヶ月前には無制限系の中では回線も速度も安定していたのですが、殊今回の速度にいたってはちょっと遅い結果になってしまいました。

U-mobile

umo0416
U-mobile
下り速度
1回目 2回目 3回目 平均値
12時台 0.62Mbps 0.54Mbps 0.45Mbps 0.53Mbps
18時台 1.01Mbps 1.11Mbps 1.38Mbps 1.16Mbps
22時台 0.76Mbps 0.88Mbps 0.52Mbps 0.72Mbps

何度も帯域を増やす設備投資を行ってきたU-mobileですが、効果のほどは感じられません
今回の速度計測だと無制限プランに限らずMVNO全体で速度が落ちていく中で、相対的に速度の遅さを感じにくくなっているかもしれませんが、支払う料金と比較したらぷらら同様に高額な印象を受けます。

b-mobile

bmobile0416
b-mobile
下り速度
1回目 2回目 3回目 平均値
12時台 1.81Mbps 1.74Mbps 3.91Mbps 2.48Mbps
18時台 2.53Mbps 1.94Mbps 2.11Mbps 2.19Mbps
22時台 5.10Mbps 1.53Mbps 4.45Mbps 3.69Mbps

予想外に速度計測の結果が出たのは日本通信のb-mobileです。今回の無制限プランの中で最も高速となりました。
公平に評価すると速度結果からおすすめすべき格安SIMになるのですが、通信が途切れやすいことと過去の実績の数々から素直におすすめするのが難しいです。

UQ mobile

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UQ mobile
下り速度
1回目 2回目 3回目 平均値
12時台 0.76Mbps 0.78Mbps 0.68Mbps 0.74Mbps
18時台 0.77Mbps 0.76Mbps 0.78Mbps 0.77Mbps
22時台 0.86Mbps 0.81Mbps 0.72Mbps 0.79Mbps

無制限プランでは一番安定しているのがUQモバイルの500kbpsプラン。
上限として500kbpsという低速に近い速度しか出せないとはなっていますが、どうやら実際の運用レベルでは500kbpsを下回らない速度を常に維持しているようで、大体700kbps前後の速度が出せるようになっています。
ここ1ヶ月ほどはこの回線状況を保っているため、安心感では上の3社よりも感じられます。

目を引くOCNモバイルONEの結果

以上が今回の速度計測の結果になります。完全に同時間というわけではありませんが、今回は計測に使うスマホを増やしたことで時間帯は過去の計測よりも近い範囲で行われています。
決してこの速度結果が今のMVNOの速度状況に合致するわけではありませんが、MVNO選びの一つの参考にして頂ければと思います。

最後にそれぞれの時間帯で上位3つのMVNOについて、太字の3色で序列を示しておきます。docomo/au/無制限などの境なしに順序付けているのでご注意を。

平均ダウンロード速度 12時台 18時台 22時台
容量制限SIM
IIJmio 0.47Mbps 3.96Mbps 2.23Mbps
DMM mobile 0.44Mbps 2.08Mbps 1.75Mbps
OCNモバイルONE 18.38Mbps 24.73Mbps 7.25Mbps
NifMo 1.33Mbps 5.41Mbps 6.93Mbps
BIGLOBE LTE・3G 0.35Mbps 1.25Mbps 0.69Mbps
(Play SIM) 15.36Mbps 1.89Mbps 0.660Mbps
(楽天モバイル) 0.18Mbps 2.94Mbps 4.13Mbps
au MVNO
mineo 0.59Mbps 8.34Mbps 10.56Mbps
UQ mobile 18.5Mbps 9.96Mbps 12.13Mbps
無制限プラン
ぷららモバイルLTE 0.76Mbps 0.52Mbps 0.86Mbps
U-mobile 0.53Mbps 1.16Mbps 0.72Mbps
b-mobile 2.48Mbps 2.19Mbps 3.69Mbps
UQ mobile 0.74Mbps 0.77Mbps 0.79Mbps

今回の測定結果の中で、最も目を引く結果を見せたのは2ヶ月前の測定では散々な結果だったOCNモバイルONEです。
昼/夕/夜の混雑しやすいピークタイムに平均速度が5Mbpsを余裕で超えている驚異的な結果を出しています。

この結果はどうやらこの日だけの偶然出てきた結果ではないようで、Twitter上でも4月15日ごろから今回の結果に見られるような急激な速度アップを体感している方のつぶやきが見られるようになっています。
アナウンスは特に見られませんが、これほどまでの結果を出した原因として相当な規模で回線設備の増強をしたものと考えられます。

2ヶ月前には上位1,2のシェアを分け合うIIJmio系列と速度面で大きく引き離された結果になっていましたが、見事にその立ち位置が逆転しました。
IIJmioとDMM mobileがデータ容量増加に伴う速度低下の兆しを見せる中、OCNモバイルONEは今後ある程度ユーザーの増加や他のMVNOへの帯域貸し出しが起きても余裕で対応できるだけの帯域を確保していると見られます。

今契約するならばdocomo系MVNOなら他を寄せ付けないレベルでOCNモバイルONE一択でしょう。もちろんこの状態を継続してくれること前提ですが。
ちょっと今IIJ系は設備増強が確認されない限り、選択肢には入らないでしょう。NifMoもまだいい感じですが、OCNの前には魅力が霞んでいます。

⇒OCN モバイル ONE

au系MVNOはmineoも速度上昇が見られますが、やはりUQモバイルの安定感のほうが上です。au系ならUQモバイルを選べば確実でしょう。

⇒UQモバイル

無制限系のプランではb-mobileの高速定額プランが予想以上の結果になっています。しかし速度自体は出ていますが、b-mobileは他社に比べても途中で通信が途切れたり、そもそもの通信の始めにタイムアウトする現象が見られます。
この状況を鑑みて、速度が出るからと安易にb-mobileを勧められるかというと微妙です。過去の惨状も考慮するといつまたあの状況に戻るとも言えませんから。

個人的に無制限プランを選ぶならこちらもUQモバイルがいいと思います。
動画は見れるものを選びますが、今のところ安定して700kbps前後をピークタイムでも出しています。速度状況が毎時バラバラになりがちな無制限系のプランの中で、安定した中低速回線としてストレスが少なく使えると感じるので、無制限プランの中ではau系ではありますが今一番使いやすいと思います。

UQmobileの無制限プランレビュー 速度は余裕で500kbpsを超え、更にバースト転送機能もどきの挙動も | スマホ辞典

OCNモバイルONEの良いところ

compact

というわけで今回非常に優秀な成績を残したOCNモバイルOneのプランについて料金やその他の特徴をまとめてみたいと思います。

OCNモバイルONEは格安SIMのシェアでは業界トップです。かつてはIIJmioと覇を争っていましたが、現在は徐々に差を離してきています。

OCNモバイルONEの料金プランは一般的なMVNOが提供しているものとはちょっと違います。もちろん一般的なプランもありますが、そちらよりもOCNモバイルONE独自の日毎に通信量がチャージされるプランのほうが人気が高くなっています。

通常MVNOの高速通信用のデータ容量は、1ヶ月毎にチャージされる仕組みになっていますが、これがOCNモバイルONEだと日毎のチャージがされる仕組みになっています。

これによるメリット/デメリットは何でしょうか。まずメリットとしては、普通の月毎のチャージ方式では毎月末に高速通信量が少なくなるため、うまく節約などの調節をしながら通信をしなければいけなくなります。月の終わり数日間を通信量を気にしながら使い続ける場面というのが生まれやすい仕様です。これがOCNモバイルONEの日毎のプランならば、1日ごとに新しく通信量がチャージされるため、制限にかかることをそんなに気にしなくてもよくなります。1日経てば元通りになるため、その日たっぷりと通信をしてしまっても制限されるのは夕方から夜の数時間だけ我慢すればよくなります。

しかもその日に使わなかった分は次の日に繰り越しされるため、繰り越し分がある日はより多くのデータ容量を使っても制限されにくい状態になります。1日に使えるデータ容量も100MB以上のプランが揃っているため、よほどデータの多いゲームアプリを落とさない限りは、動画なども数本楽しめた上で普通に毎日のネット通信を満喫できます。

対するデメリットとしては、アプリの一斉ダウンロードに耐えられない点でしょう。一部のアプリ(特にゲーム系)には20MBを超えるものから、200MB以上の容量をもったアプリが存在しています。こうしたアプリをダウンロードしてしまうと、それだけで大量のデータ通信量を使ってしまうことになります。なので、このSIMだけしか使えない環境だと、アプリのダウンロードによって高速通信が使えない日が生まれてしまうことになります。

これを避けるにはアプリのダウンロードはWi-Fiを使うようにしましょう。Wi-Fi環境なら制限のないものが多いため、アプリのダウンロードも負担になりません。自宅にWi-Fi環境がない場合でも、OCNモバイルONEは無料で街中にあるWi-Fiスポットを使えるようになっています。

そのため、Wi-Fiスポットになっているカフェなどに足を運ぶ必要がありますが、そこでの通信ならばLTE通信のデータ容量を消費しなくて済むため、この問題は解決することが可能になっています。

こうした独特のプランは多くの利用者の使用目的に合致しており、人気となっています。月末に通信量を気にしなくていいのはOCNモバイルONEの特権といえるでしょう。

他にもこのSIMにはメリットとして、低速回線へと切り替えた時に、速度が200kbpsの低速になってしまうものの常にこの速度を出すようにチューニングされているという特色があります。普通200kbpsの低速回線は、楽天モバイルのように200kbpsすらでなかったり、IIJmioのように366MBまでしか200kbpsではないといった制限があるのですが、OCNモバイルONEは無制限で200kbpsを安定的に出せるように調整がされています。

これによるメリットはストリーミングサービスを使うときに活かされます。Apple MusicやGoogle Music、それにLINE Musicといったストリーミングで音楽聴き放題のサービスには、高速データ容量を使ってしまうともったいないので、低速通信に切り替えて行うのが基本です。それでも一部の格安SIMは制限があって使いにくいのですが、OCNモバイルONEの低速通信は制限なしに200kbpsが出せるようになっているため、非常に使いやすくなっています。

このようにOCNモバイルONEは通信速度だけでなくプランやその他の補助機能もユーザーの使いやすいものになっているため、今MVNOを選ぶなら確実に満足して使えることになるでしょう。

OCN モバイル ONE



MVNO格安SIMの速度は水ものに近い、とは頭では理解していましたが、ここまでガラッと勢力図が変わってしまうとはおもいもしませんでした。
4月に入って各社データ容量を増量しましたが、多くの事業者でその容量の増加は速度面に弊害を引き起こしている可能性もあるでしょう。IIJ系もここまで速度低下するとは思いませんでした。
もう料金もデータ容量も十分も十分すぎる高コスパなプランが揃っているので、今後は速度の出る設備投資に力を入れてほしいものです。それをいち早く実行したと思われるOCNモバイルONEは今後の評価にも好影響を与えるのではないでしょうか。

POSTED COMMENT

  1. economixmeister より:

    スマホ辞典さん、はじめまして。
    この速度比較のデータをグラフ化して、
    http://un-sim-lock.blogspot.jp/2015/04/mvno-by.html
    に掲載させていただきました。

    もし、グラフ掲載が問題であれば、ご連絡ください。
    速やかに記事を削除いたします。

    記事にも書きましたが、このような記事を掲載頂き、とても助かります。
    MVNOのユーザとしては、料金が安く、快適に使えるかどうかが
    とても重要なポイントです。今後もこのような記事の掲載をお願いします。

  2. きた より:

    IIJを2年ぐらいつかっていますがここまで遅くなったことはありませんでした。
    web見ていてストレスがかかるレベルですね。
    今日は20:00~21:00ぐらいに使っていたのですがDOWNが0.7Mしか出ませんでした。(UPは無駄に6Mぐらいでます。)
    私だけかと思っていましたが投稿を見て納得しました。
    至急回線を増強しないとまずいような気がしますね。
    MVMOがせっかく盛り上がってきたのにこれでは安かろう悪かろうのイメージがついてしまいそうです。
    一回Wimaxやめたけど復活させようかと思います。

  3. ななし より:

    OCNが回線増強って書かれていますが、
    遅かったから皆が解約した結果、
    回線が空いてきただけの可能性も
    ありますね。

  4. くい より:

    iijmioは5月下旬に設備増強するから期待してます。

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